PMF2009応援日記! その4


2009年7月6日 20:00 札幌近郊某所

新聞は大通公園コンサートの様子ではなく、アカデミーの札幌市内の学校を訪問した記事を掲載。
開会式の扱いも地味だったし、相変わらず会期中のコンサートには冷めた姿勢を感じる。
3日連続の特集も論点は社会派ぶってはいるけれど、突っ込み不足だし。
特別後援とはいうものの、ほかにもいろいろネタがあるのだろう。
昔ほど力は入ってないように見受ける。


2009年7月9日 23:30 Massa-'s Home

Yahoo!オークションで引換証の投げ売り発見!
今まで我慢すればよかったか?

しかし入手した引換証はまだ1枚も使ってない、ミニ・トークで息子の分と合わせて8枚使っても2枚余る。
その2枚でCプロの前のミニ・トークへ行くことを考えようか、
そういえば東京クヮルテットだけの演奏って一度も聴いたことがなかったっけ・・・。


2009年7月11日 12:30〜 札幌コンサートホール エントランス

「当日コースの受付予定は50人ほど」という組織委員会のメールが気になって、早めに現着。
エントランスの内に黒山のひとだかりが見えたので、あわてて駆け込むとアカデミー生がレストランで昼食をとるための行列だった。

大ホール前は受付の準備もなければ行列しそうな人影もない。やはり早すぎたか・・・。
結局YAMAHAや中島公園内をしばしうろつく・・・。

予定通り、14:00受付開始、ヴォランティアの方の受付はややぎこちない、ゲネプロスタートまで受け付け完了するのかしら?


2009年7月11日 14:30〜 札幌コンサートホール 大ホール
PMFO オープンリハーサル

これまでポッペン、コープマンの指揮の室内アンサンブルのゲネプロを経験したが、
本格的なオーケストラの
リハーサルは初めてだ。
チェロ・バスは上手に、ハープ、ティンパニは下手に、トスカニーニのビデオでの配置に似ている典型的な対向配置だ。

座ったのはCBブロック、最前列の特等席。
休憩をはさむのだろう、声楽陣は不在のままほぼ定刻にスタート。
まずは第1楽章を通して演奏。アンサンブルが怪しかったところなどを再確認。
続いて第2楽章、終わりの所でティンパニがスタンバイしているので気にしていたら、
最後のピチカートの後さほど間隔を開けずに第3楽章へ突入。
そのまま音楽は合唱の入りの直前まで続いた。
メゾ・ソプラノのラングは第3楽章の後半からPブロックの最前列に着席。
ソプラノのプレイスは最後のぎりぎりにちょっとあわてて着席。
これも気になるところを最終確認して休憩。
ここまで約1時間半。あわててやってきたプレイスは無駄骨。
最初から座っていたオルガン(Kitara専属のカスティーヨ?)はもっと・・・。

20分ほどのインターバルのあと声楽陣が加わって最後まで通し。
1ヶ所口頭での確認があったようだが、音は出さず結局、"Fantastic!...See you!"。
17時まで予定のリハーサルは15分以上早く終了となった。

ゲネプロで気づいたことをいくつか。
ヴァイオリンは第1、第2とも9プルト18人と同人数を配置。
クロイザマーはヒンクの隣に座り、第2ヴァイオリンはアカデミーだけ。
ドレツァルは1プルト裏に着席、その方がパート全体とのコンタクトが取りやすいのだろう。
他のPMFウィーンは木管は4人ともトップ、オーボエのガブリエルが絶好調のようだ。
おそらく金管の二人もソロを吹いたように思われた。

ハープは2本でアカデミー生のみ。アルトマンは終楽章でバンダのほかベルとスネア・ドラムを1ヶ所叩いたのみ。
バンダを含めホルンは11本!トランペットも9人(10人?)、終曲では全員がステージに出た。
バンダの打楽器はアルトマンのほかに川瀬賢太郎が参加している模様。
合唱はア・カペラの冒頭部を着席したまま歌い、次のオーケストラの部分で起立していた。
ちょっと"s"の発音がくどすぎないかしら?

ラングの「原光」、深みのある声、ただちょっと重くないか?
プレイスは大変美しい声の持ち主、ほんの気持ちだけボリュームがほしい。

エッシェンバッハの指揮で気になったのは総体的なテンポの遅さ。
時折突然アクセルがかかるのだが、ゲネプロを聴く限りそのアチェランドが100%成功していないように思われた。
第1楽章でのやり直し箇所に、そんな危うい部分も含まれていた。
真後ろから見る限りではちょっと合わせにくそうな指揮ぶりに思われた。
第2楽章の最後のピチカートを4回?やり直し。
もっとやるべき部分もありそうな気もしたのだが・・・。

最後にホールの音、人が入っていないとこんなに無味乾燥ものなのかしら?


2009年7月11日 19:00 札幌コンサートホール
PMFO エッシェンバッハ指揮

さて本番。
ゲネプロでは最後の方にやってきたヒンクが先頭を切って登場。
アカデミー生のほとんどがオン・ステージとなるまで起立していた。

エッシェンバッハ登場、指揮棒一閃!
驚いた!あのゲネプロはいったいなんだったのだろう?
つい2時間ほど前に感じたいくつかの不満や不安。
そんなものはどこかへ吹き飛んでしまう見事な演奏だった。

エッシェンバッハの気合いの入り方が全く違う。
ゲネプロと同じCBブロックでもやや斜め後方から指揮台を見る位置で聴いたが、
真後ろから見ていて感じた指揮のわかりにくさはほとんど感じられなかった。
オーケストラの集中力も格段に高く、指揮者の求心力がより高まったということか。

ゲネプロで聴いて馴れたこともあるのか、テンポの変化もより自然に感じられ、
オーケストラの反応の精度も高く、不満を感じるシーンも少なかった。
マーラー独特の間の取り方も絶妙である。

弦楽器では低音弦が冒頭の主題から明晰さが高く、総じて迫力も十分で素晴らしかった。
ヴァイオリンは強奏での押し出しが弱いのが時折気になったが、美しいピアノを聴かせた。
興味深いのは対向配置の効果を意識したのか、第1ヴァイオリンの音を控えめにしていたように思われた。

木管ではガブリエルが引き続き好調。どのソロも完璧に聴かせた。
シュルツのフルートも美しい。

金管も例年のようにどんな強奏でも粗さが出ないのは見事。
特にホルンの豊かな響きが圧巻。
トランペット、トロンボーンはコラール風のピアノの部分ではやや線が細い印象を受けた。

打楽器はティンパニが2台とも自身に満ちたパフォーマンスで好演。
実はゲネプロで派手にフライングした部分もあったが本番はきちんと揃えてきた。

声楽陣の印象は大きく変わらない。
ラングは深みのある声で素晴らしいがこの曲にはやや重く、プレイスは大変美しいがもう少し声を聴きたい。
合唱は1,2ヶ所もう少し厚みが欲しい部分もあったが合格点。
クライマックスもそれほどオケに力負けしていないように思われた。
また歌とは直接関係ないが、アカペラの後のクレッシェンドに合わせて起立し、
間隔をあけて通路を埋めて広がる様は視覚的効果抜群である。

ホールの響きも人が入ることでゲネプロとはかなり違って聴こえた。
直接音が多く固く感じたゲネプロよりも丸みのある音に感じられた。

20回目のPMFのスタートを飾るにふさわしい名演。

終演20:50


2009年7月11日 22:30 Massa-'s Home

明日は早起きだね、坊主は起きれるかな?
起こさないでこちらも早寝することにしよう。


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