PMF2008応援日記! その3


2008年7月12日  9:50 Massa-'s Home

仕事行ってくるよ〜、そのままKitara行くからね〜。
帰りは遅いけれど、明日は朝は8時半には出発だよ〜。
起こしてね〜(^^;


2008年7月12日 19:00
札幌コンサートホール PMFO演奏会

PMF2008の目玉のコンサート。
メシアンの大作「トゥーランガリーラ交響曲」の北海道初演である。
指揮は準・メルクル。
大ホールには1割5分くらいの空席がありそうだ。
B、Cプロ完売で、これがsold outにならないのはどうしたことか?
今年はメシアン生誕100年、さらにこの作品の初演はバーンスタインが指揮したのだ。

前半は細川俊夫の新作(アジア初演)、笙とオーケストラのための「雲と光」。
独奏は宮田まゆみ。白いドレスが素敵である。
先日「第9」のことでショット社のHPを覗いたときに宣伝されていた曲だ。
日本的で繊細で美しい音楽。美しい・・・限りなく美しい・・・。
悪く言えば、笙という楽器をフューチャーするにはこれしかないかなという作風。
オケのパワーと笙を直接対峙させることはできなかったということになろう。

休憩中はステージ前に人だかりができる。
セッティングされたオンド・マルトノを見ようという人達だ。
自分もさっそく参加する。
奏者の椅子の真下になにやら真空管の入ったボックスが・・・。
「んー、よくわからん・・・」

休憩終わり間際には笙の宮田さんが昨日自分が座った隣に着席。
「んー、昨日の席に移動しよか・・・」

後半のステージの4台の鍵盤楽器と大オーケストラは壮観。
ピアノはピエール=ロラン・エマール、オンド・マルトノは原田節。
二人ともこの4月にメルクル指揮のN響定期でこの曲を「リハーサル済み」である。
メルクルの明快な指揮の下、最善の演奏が繰り広げられた。
10日ほどのにわか作りのオーケストラ故に響きのにごりやバランスなど細かい部分の不満もある。
しかし、この作品にふさわしい壮麗な響きには不足しないし、
全曲にわたる複雑なリズムをこなしたのはさすがオーディションを突破した精鋭たちだ。

演奏の要はピアノのエマール。エネルギッシュなスタイルの弾き振りだ。
いくつかのカデンツァは見た目どおりバリバリと豪快に聴かせるが、
全体を通して明快な響きで、繊細さも忘れない。
自分の席は通路際。その通路の延長上にオンド・マルトノのスピーカーが設置された。
そのせいか独特の音がストレートに耳に飛び込んでくる感じだ。
第1楽章最初の「キューン!」からフィナーレまで、
CDでは埋もれがちのこともあるこのパートを一音残さず聴くことができたように思う。
その音はたいへん美しく、透明感さえ感じられるもので、録音では捉えきれないものだと思った。
今回の席はブラックモアさんに確保していただいた。
大感謝である。

オーケストラでは曲想のために、目立ったパートはないが不満も感じなかった。
ミッテルマイヤーのバスドラムを筆頭に打楽器陣が活躍。
金管楽器も開会式のころの不安は感じられず、壮麗な響きを聴かせた。
目立ったソロの出番が少ない?木管楽器はPMFウィーンがサブにまわったが、
フルート、クラリネットのソロなど立派な出来だった。
弦楽器はPMFウィーンがトップに座り、貫禄あるソロを聴かせた。
いずれもメルクルのあいまいさの無い指揮が導いた当然の結果といっても大げさではないだろう。

壮麗な音絵巻に場内大喝采だが、早々に退場する方も普段より多かったように思えたのは気のせいか。
自分としては、オンド・マルトノの音にしびれ、大オーケストラの響きを堪能できて大満足。
初演という意義、演奏の内容ともにPMFというよりは北海道の音楽史を飾る一夜だった。

終演21:15


2008年7月13日  8:20 Massa-'s Car

さぁー今日は芸森だよ〜。ちょっと曇り空だね〜、早く出すぎたかな?
えっ!なにやるのって?
最初はモーツァルト、ペンギンおじさんも出るよ〜。
野外はこれ(BGMが「音楽の泉」から「トゥーランガリーラ交響曲」第5楽章へ)。
そうそう!「N響アワー」ね、よく覚えてたね〜。


2008年7月13日  9:05 札幌芸術の森 アートホール前

やっぱりちょっと早く着いたね〜。
トロンボーンのメンバーが「朝練」してるよ。
芝生の上で朝ごはんにしよっか・・・。


2008年7月13日  9:20 札幌芸術の森 アートホール前

ん?ホールに人が入っていったよ!
あれま!結構並んでるじゃん!!
撤収!撤収!!
チケットを確かめると開場時間を15分間違えていた。


2008年7月13日 10:30 札幌芸術の森 アートホール 
   アリーナ PMFウィーンのトーク・コンサート T

行列に出遅れたもののなんとか3列目センターを確保。
今年はモーツァルトを中心にしたプログラム。
親しみやすいプログラムは大通公園コンサートが消えた影響もありそうだ。
前半は管楽器を中心にしたプログラム。

〜モーツァルトとその時代の音楽〜
モーツァルト:フルートのためのアンダンテ ハ長調K.315
        オーボエ四重奏曲ヘ長調
K.370〜第1楽章
        クラリネット五重奏曲
K.581〜第1・2楽章
        ホルン協奏曲第3番変ホ長調
K.447〜第1楽章
シュペール:トロンボーン四重奏のためのソナタ ニ短調
ワーグナー:「タンホイザー」から巡礼の合唱
オーストリア民謡 アルプスの狩人、故郷
ドラシェツキー:オーボエ、ティンパニとオーケストラのための協奏曲〜第2・3楽章

ストランスキーがここでも心細い演奏だった以外はおおむね好調。
圧巻はシュミードル&ムジーク・フェラインSQによる五重奏。
プログラムにないキュッヒルの出演、第2楽章の追加とサプライズの上、
第2楽章が極上の演奏。珍しくスタンディング・オヴェイも見られた。
通路際に座った息子からは「ペンギンおじさん」がよく見えたようだ。
オーボエのホルトが四重奏で、緩急を自由にとったのが興味深い。
最後の曲ではアルトマンが、オクターブの音階8個のティンパニを叩いて、視覚的にも楽しめた。
例によってコンサートは大延長。終演は12時を過ぎていた。


2008年7月13日  12:10 札幌芸術の森 アートホール 

息子に最後の拍手を中座してもらい、行列に先のりしてもらった。
アリーナ前はアカデミーたちがお食事中。
ランチBOXからおにぎりを食べている光景はちょっと不思議だ。

さて我が息子は・・・。
なんと行列の先頭で手を振っているではないか!
今度は最前列でモーツァルトを聴けそうだ。


2008年7月13日  12:45 札幌芸術の森 アートホール 
   アリーナ PMFウィーンのトーク・コンサート U

最前列センターに陣取ったが、セッティングは下手寄りにされて、
全体的にやや斜めにみる形になった。
真正面で弾かれると、しばしば譜面台に奏者が隠れてしまうので、
かえってこれで良かったかもしれない。
「力が抜けるほど緊張」していた息子も少しは助かったか・・・。

〜モーツァルトと19世紀の偉大な作曲家たち〜
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 
K.454
        ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191〜第1楽章
ロッシーニ:チェロとコントラバスのための二重奏曲
ニ長調
モーツァルト:ファゴットとチェロのためのソナタ 変ロ長調 
K.292
ネルダ:トランペット協奏曲 変ホ長調
モーツァルト:ピアノ四重奏曲
第1番 ト短調 K.478〜第1楽章

弦楽器と管楽器をバランスをとったプログラム。
ここでもキュッヒルの充実が圧倒的。
ファゴット協奏曲が第1楽章だけというのは残念とか、
イーベラーとポッシュの楽しい二重奏をもう少し聴きたかった、
・・・などと文句を言ってはいけない。
シューはコルノ・ダ・カッチャを高らかに吹いてくれたし、
お目当てのK.292も楽しく聴けた。
最後のザイフェルトを頭にしたピアノ四重奏もなかなかの充実。
これで1000円は安い。
いやいや、7枚2600円のチケット引換証で聴いたからなんと371円だ!

今日の2回のコンサートは、シュミードルが進行を務め、
PMFウィーンのメンバー全員がマイクを向けられて、声を聴かせてくれたのも楽しいサービス。
こちらも1時間では収まらず、終演は14:00を少しまわった。


2008年7月13日  14:10 札幌芸術の森
  野外ステージへの通路

「おい坊主!キュッヒルさんが前を歩いているではないか!」
「誰?それ!」
「さっきのヴァイオリンのおじさん、世界一のコンサート・マスターだよ」
「見に行こう!」

駆け足で氏を追い越し振り返るバカ親子・・・。
黙々とステージへ歩みを進めるキュッヒル氏・・・。

これもPMFならではの光景ということでお許しいだだこう。


2008年7月13日 14:15〜 札幌芸術の森
  野外ステージ前

意外と行列が短いね〜
のど渇いた?
自販機で買っといで、おとーさんにはミネラル・ウォーターよろしく。
約束どおりPMFのランチBOX買ってあげるからね〜。
ステーキは硬くて、フライドポテトはぼそぼそだよ〜。

おっ!お好み焼きやさんが、ノン・アルコールビールを売っているではないか。
「飲まねば・・・」
焼き鳥とフライドポテトを持って、芝生席へ賭けていくバカ親父・・・。

芝生席では息子がランチBOXを食している。
下の段を先に食べたんだね〜。
食べてごらん、上の段・・・。

やっぱり、硬くてぼそぼそ〜・・・(^^;...


2008年7月13日 15:00  札幌芸術の森
  野外ステージ PMFO演奏会

昨日に続くAプロ。
細川の「雲と光」ではPAが功を奏した。
野外ステージの屋根からつるされたスピーカからの音は、
まさしく天上から響く音楽で、作曲家の意図を具現できたのではないか?
各パートにマイクがオンにセッティングされたため、
Kitaraでは感じられない細かい動きを聴くことができたのも◎。
残念なのは宮田さんが昨日と同じ衣装で登場したことぐらいか、
ぜひともPMFTシャツの姿を拝みたかったのだが・・・。

「トゥーランガリーラ交響曲」を二日続けて生で聴くなんていう経験そうできないだろう。
野外ホールには昨日同様に壮麗な響きが鳴り渡ったが、
むしろこの日は第6楽章などの抒情的な部分で、
背後から鳥の鳴き声が聴こえてくる雰囲気が素晴らしく思えた。
「トゥーランガリーラ」にそれを望んだかは別にして、
メシアンは鳥の鳴き声をモチーフに少なからず曲を残していたと記憶する。
ただしお子様たちの嬌声は勘弁願いたい・・・。
それから第五楽章以降楽章ごとに拍手が聞こえたのはあまり心地の良いことではなかった。

Kitaraとは逆の下手側のピアノやチェレスタの手元が見える位置に座ったが、
野外ということからだろうか、ステージ上はややタイトなセッティングで、
鍵盤奏者たちはちょっと窮屈そうだった。
前半で気になったのだが、指揮台のサイズもKitaraに比べて小さい様に思われた。
エマールの弾き振りはこの日も緩急自在で非の打ちどころがない演奏。
オンド・マルトノの音はKitaraでのそれに比べてかなり控えめに聴こえたのは残念。
オーケストラの音はPAでよくコントロールされて、細部が埋もれることなく聴こえた。

鳥のさえずりと、子供たちの嬌声に彩られた大作はふくよかな響きで閉じられた。
コンテンポラリーは敬遠されたのか、普段の野外に比べて少ない聴衆に思えたが、
盛大な拍手でステージを讃えた。

終演17:20


2008年7月13日  17:40 Massa-'s Car

「N響アワー」以外はさっぱりわからなかったよ。
なに!あの楽器?「ヒャーッ」っていってたけど。
それから俺、写真のおじさんに撮られてたよ。

・・・写真のおじさんって去年大通りにいた人?

そう、あの髪の毛変な人。

・・・(^^;AK氏か・・・。


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