PMF2008応援日記! その2
2008年7月6日 9:30 Massa-'s Home
暑いね〜、ガソリンも高いし、家にいるのが一番いいかもよ。
えっ!それでも出かけるの?
じゃあ、お昼はマクドにするから、コンサートも付き合ってね・・・。
2008年7月6日 14:00 札幌市立東苗穂小学校体育館
PMFアカデミーアンサンブル演奏会
今年のアウトリーチコンサートは休日開催がぐっと減ってしまった。
唯一休日にあたるのはこの回だけ。整理券が運良く手に入った。
会場は車で20分ほどの札幌市内の小学校の体育館。
ステージには「地域ふれあいコンサート」の横断幕が掲げられ、
開演前に用意された椅子と、前列の敷物は500人ほどの客で埋まった。
出演は川瀬賢太郎と11人の金管のメンバーたち。
前日の開会式に続きハードなスケジュールだ。
地元の中学校の吹奏楽部が前座と合同演奏に参加した。
中学生は「銀河鉄道999」の合同演奏の前にフル編成で1曲、五重奏で1曲を演奏。
五重奏はダンツィの作品をフルート2、クラリネット、ホルン、ユーフォニュームで演奏したが、
ファゴットの代替なのだろう、ユーフォの女子生徒が細かい音形を上手にこなすのを、
ステージ上のアカデミーたちが感心気に見つめていた。
合同演奏はおそらく開演30分ほど前に楽譜を渡されて1度吹いただけの様子だったが、
そこはさすがにアカデミー、中学生の音に彩りを加えていた。
日本語による自己紹介(二人は日本人)でアカデミーのコンサートはスタート。
編曲物を中心に8曲、1時間足らずの演奏は、騒がしさのないもの。
パワーあふれる響きを期待していて、肩すかしをくった人もいたかもしれない。
「キエフの大門」、「モンターギュ家とキャピュレット家」の豊かな響きに、
例年のPMFブラスの特徴が表れていたが、
開会式での印象同様トランペット安定感に欠けてやや弱い。
音量的にも、もしかすると技量的にも・・・。
アンコールに「ドラクエ」を本番以上に威勢よくリピートして、記念品贈呈でお開き。
合同演奏の前に川瀬から簡単なコメントがあったけれど、
せっかくの「地域ふれあいコンサート」、もう少しなにかあってもいいだろうと生意気を言っては
一生懸命の地域スタッフの方やハードスケジュールをこなすアカデミー達に失礼かしら?
スタッフと言えば、この日の会場係を務めた地域の方々、
某コンサートホールの事務的な会場係の女性たちより、どれだけ心がこもっていることか・・・。
演奏曲目(大雑把にいきます)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番〜第1楽章
クィーツェル:「小さなサーカス・マーチ」
プロコフィエフ:「モンターギュ家とキャピュレット家」〜「タイボルトの死」
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜間奏曲
すぎやまこういち:ドランゴンクエスト
ブラームス:ハンガリー舞曲第6番
ムソルグスキー:「キエフの大門」
ヨハン・シュトラウス:「雷鳴と電光」
アンコール〜すぎやまこういち:ドランゴンクエスト
終演15:10
2008年7月9日 12:30 札幌近郊某所
公式HPにてPMFウィーン曲目変更を知る。
ふたつのコンサートにモーツァルトの曲の断片がほどよく振り分けられた。
痛いのはK.292が2本目のコンサートに移動したこと。
これだけは最前列かぶりつきで聴きたかった。
2008年7月9日 夜 Massa-'s Home
「おとーさん、いつPMF行くの?」
「11、12、13!」
「いいなぁ、おれも行く!」
「野外は芝生でいいかい?」
「そのほうがいい!」
「じゃあ、日曜日は芸森にペンギンおじさんを見に行こう」
*ペンギンおじさん=PMF芸術主幹シュミードル氏のこと
2008年7月11日 夕刻 Massa-走る!
17:55 え?CADデータをPDFに?明日やるから許して(^^;
18:05 お先に失礼します〜
18:15 道路は混雑している、途中で地下鉄に乗り換えよう!
18:25 ○イエー立体駐車場に入庫、そのまま速攻で着替え。
18:34 地下鉄ホーム着、次の地下鉄にのればKitara最寄り駅には18:51着
18:38 まあ〜しゃーない。ロスバウドの「トゥランガリーラ」でも聴くか・・・。
18:51 中島公園駅着、さすが日本の鉄道!
18:55 となりで歩く女性たちが「あと5分で開演」と駆け出す。じゃあ俺も!
18:59 Kitara着、招待状をチケットに交換。開演に間に合った!
19:00 Kitara大ホール1階席後方に着席。トイレによる余裕あったな〜。
19:07 ステージ暗転、ランニングのおかげで汗が止まらない!
2008年7月11日 19:00 札幌コンサートホール
PMFウィーン・アンサンブル演奏会
招待状と引き換えた席は1階席最後列の端っこ。これが意外といい角度なのだ。
座ったのは上手寄りだが、普段下手側はPMFの講師達の定席だったはず。
グリンカ:悲愴三重奏曲
シュミードル(Cl)、ミュラー(Fg)、プリンツ(Pf)
ミニトーク・コンサートで熱気のある演奏を聴いた記憶がある曲。
Kiatraの大ホールで距離をおいて聴くとホールの残響のせいか、ややこじんまりとした音楽に聴こえた。
シュミードルもまだ指が温まらないのか、速めのパッセージがちょっと廻らない。
ミュラーのファゴットは大ホールではやや線が細い。
少人数のせいか、プリンツのピアノの響きが出すぎた感じ。
シュポーア:七重奏曲
ザイフェルト(Vn)、イーベラー(Vc)、シュルツ(Fl)、シュミードル、ミュラー、ストランスキー(Hr)、プリンツ。
作曲者はヴァイオリンの名手でベートーヴェンの七番の交響曲の初演に参加したという時代の人。
その割にはヴァイオリンの活躍はそれほど華々しくはなく、
その点では堅実なザイフェルトのヴァイオリンには似合っているかもしれない。
開会式で心配したシュルツは美しい演奏を聴かせてくれたし、
シュミードルもエンジンがかかってきた様子。
全般にわたってプリンツのピアノが三重奏ほど雄弁にならず全体を支えていた。
ベートーヴェン:七重奏曲
キュッヒル(Vn)、コル(Va)、イーベラー、ポッシュ(Cb)、シュミードル、ミュラー、ストランスキー
PMFウィーン定番の?1曲。自分も何度聴いたことか。
編成は異なるが、やや混沌としたシュポーアに比べて、なんとも明確な音楽。
開会式で好調だったキュッヒルがバリバリと全体をリード。
メリハリのある弾き方は好き嫌いもでそうだが、やはり音色は魅力的だ。
イーベラーはつややかな音だけれど、個人的にはドレツァルの音が好みだ。
ポッシュは活躍の場はないけれど、その豊かな響きが全体の推進力にプラスしたようだ。
シュミードルはいつものごとし、ミュラーはやっぱり地味かしら?
今回期待した新顔ストランスキーのホルンはシュポーアでもここでも不安定。
時にはトスカニーニの大編成の演奏を思わせる豪壮さも聴かせた演奏は、
その速めのテンポ故に一本調子となりそうな部分もあったけれど、
時折挟まれるテンポを緩急、絶妙の間があって、
いかにもウィーン・フィルのベートーヴェンといった魅力的なものだった。
アンコールはザイフェルトとシュルツが加わって、「騎士パスマン」のチャールダッシュ。
ベートーヴェンの後にいかがなものかという思いもあるけれど、
お気に入りの曲だけに、開会式に続いて聴けるのはうれしい。
場内大いに盛り上がったが、上品な聴き手は2度のアンコールで彼らを帰してしまった。
終演21:10