PMF2007応援日記! その3
2007年7月10日 12:30 札幌近郊某所
すごいねー!気合入ってますね!
ムーティファンの方のブログ。
ここまで追っかけるのは大変だろう、時間的にも経済的にも・・・。
内外のメディアをしっかりとチェック、
他の指揮者のスカラの公演評まで取り上げるのだから恐れ入る。
ん?9日のコンサートでアンコール・・・。
なるほど、ムーティは今までの指揮者と明らかに違う"ブランド"を持っているんだっけ・・・。
2007年7月10日 18:15 札幌コンサートホール チケットセンター
Kitara入りするとまずはチケットセンターへ向かう。ミニ・トークコンサートのチケットを入手したい。
Yahoo!オークションで半額で入手した演奏会チケット引換証は使えるのかしら?
申込書の支払方法欄は空欄にしてカウンターへ行く。
「お支払いは?」
「あの〜、これで・・・」
「はい、チケットクーポンですね」
どうやら本物らしい・・・。手にしたレシートには「PMF引換証」と印字されていた。
2007年7月10日 18:40 札幌コンサートホール 大ホールホワイエ
吉例、ブラックモアさんと談笑。
「Massa-さん、その筋の有名人って誰ですか?」
「A・Kさん」
「えー、あの・・・」
「そう、もう一人オフィシャルの人だと思うんだけど思い切り蹴っ飛ばしたろかと思いました」
(笑)
2007年7月10日 19:00 札幌コンサートホール
PMFO演奏会 ムーティ指揮
さすがムーティ!ほとんど完璧に埋まったKitara2008席!
Cプロのチケットも順調にさばけたみたいだし、興業戦略的には大成功なのかしら?
ヴェルディ:「運命の力」序曲
聴衆に応えて振り向きざまに指揮棒一閃!
ぴたりと決まればかっこいいのだが、そこはにわか作りの学生オケ。
微妙に合わない金管のアインザッツに鮮明さに欠ける弦楽器。
テンポが定まらない不安の立ち上がりとなった。
それでも後半ハープに乗ってシュミードルが歌いだすあたりからは、
持ち直して引き締まった音楽となり、
コーダでは圧倒的とはいかなくとも力強い盛り上がりを聴かせた。
モーツァルト:オーボエ協奏曲
「ウィーン・ブランド」に弱い自分としては期待の1品。
ガブリエルの演奏はミニ・トークでも全曲といわず何度か聴いた。
しかし今回はどうしたんだろう?
なんでこんなにぎこちないモーツァルトなんだろう。
もともとはきっちりとしたスタイルの人だけにその部分だけが強くマイナスに出た感じだ。
ムーティは実に柔軟なスタイルを学生たちから引き出しているように思われたが、
肝心のソロがこれではかなりつらい。
シューベルト:交響曲第8番
コントラバス11本、木管、ホルンは4本と堂々たる大編成である。
音楽の基本的なスタイルもそれにふさわしいスケールの大きさを備えたものだった。
その中で普段より大きなアクションで随所で細かい指示を出すムーティだったが、
オーケストラがそんなニュアンスの変化をよく汲み取って、音楽に重厚さだけではない変化を与えた。
個人的には第2楽章での美しさと重厚さを備えた弦楽器の響きがこの日一番の聴きものだった。
スケルツォでは、左右に身体を振るムーティがオーケストラからメヌエットのような優美さを引き出したのも印象的だった。
ただ残念だったのは終楽章の大詰めがそれまでに比べて力が抜けすぎた締めくくりを迎えて「肩透かし」をくらったたことか。
アンコールにヨゼフ=シュトラウスの「天体の音楽」。
振り返ると、PMF初の「ニュー・イヤー・コンサート」の指揮者登場である。
ステージセンターにはムーティの下、ヒンク、クロイザマー、
ドレツァル(終演後気づいたのだがレーゼル団長も弾いていたみたい)、
オクセンホファー、ウェルバ、フォグルマイヤー、ヘーグナー、
さらに後方のティンパニにアルトマンが座って雰囲気だけでも「ニュー・イヤー」である。
美しいがややぎこちない、初々しいワルツでコンサートを締めくくった。
立派な演奏だが、曲が曲だけに熱狂的盛り上がりのないAプロであった。
終演21:10
2007年7月10日 21:20 札幌コンサートホール アーティスト・エントランス
退場する人ごみの中、ブラックモアさんを見つけることができなかったので、
今日はステージから遠かったので、巨匠の姿をひと目と移動する。
すでにアカデミーの多くがKitaraの外に出ている。
Kitaraのレストランが彼等に開放されているためのようだ。
ウィーン・フィルのメンバーも三々五々と現れ、サインに応えていた。
ムーティ待ちは数十人にふくれあがり、やがてロビーにはサインのためのテーブルが据えられ、巨匠登場。
近くで見たといってもエントランスに自動ドアのガラス2枚越し、しかし白いスーツ姿はかなりかっこいい。
「写真はとらないでください、撮影がわかったらそこで打ち切りになってしまいます」
という声で皆さん整列するが、目の前で女性をおしのける男性の姿をみて、嫌気がさしその場を離れることにした。
2007年7月12日 12:15 札幌近郊某所
PMFOのAプロを聴いてパート2。
弦楽器は総体的に高いレベルにあるのではないか。
「運命の力」の前半こそ、アウフタクトの扱いが怪しかったりしたが、
以降は、ムーティの指示によく応えていたと思う。
今後のストラヴィンスキー、スクリャービンと期待される。
管楽器はAプロの曲目では目だつ部分が少ないが、印象に残ったのがオーボエ。
「運命の力」、「グレート」といずれも音楽的には大変上手な人と思ったのだが、
音量的に大変抑制されているのが気になった。
指示を受けての事であればよいが、これが個人の技量の問題なら残念。
土曜日のリーチ・インで聴くことができれば確かめられるのだがはたして乗り番かどうか?
「グレート」冒頭のホルンは、2本の音色の違いを気にしなければ無難な出来。
時折妙な音が聴こえたトランペットには不安が残りそうだ。
打楽器ではPMFでは久々に?冴えたティンパニが聴けたが、
ヴェルディ、シュトラウスと他のパートを含めて全体のノリは今ひとつ。
金管、打楽器については日曜日の大通での第一印象がそのまま引き継がれた感じだ。
聴いた場所(3階CCブロック4列目センター)が悪かったのか、
管弦の音がひとつのオーケストラとして混ざりきらない印象を受けた。
これはおそらくこれから終盤に向けて解消される問題だと思いたい。
ただ自分はもうこのオケをホールで聴くことはないのでこの点の最終的な評価は控えよう。