春にポット苗を植林した造林地は秋の気配が濃くなっている。 台風11号も心配されたが、雨も風も少なく一先ずの安堵であった。林内には色とりどりの花が目立つが、多くは盛りを過ぎ結実のときを迎えている。それらは総じて春の花に比べて地味な色合いであるがそれぞれの場所を占めて自己主張をしているようだ。
今回はそんな中から目に止まった薬効をもつ薬草を取り上げてみた。薬草は民間療法の身近な薬材として古くから利用されてきたが、わが国は植物の種類も豊富でありそれだけに薬草の種類も多いといわれる。春の山菜は山の幸として持てはやされるが、薬効のある草本類もまた健康に貢献する山の幸ということもできるであろう。森林の副次的な生産物として林業経営に活用できないものかと思う。(参考薬草カラー図鑑、主婦の友社版) (8月30日)


ヨウシュヤマゴボウ(
ヤマゴボウ科)
明治時代に渡来したア
メリカ原産の帰化植物
繁殖力が強く、枝を伸
ばして空間を独り占め
している。根の成分に
感染防御と抗腫瘍の
作用が認られ、更に抗
炎症効果、抗利尿と鎮
痛の作用があるという
ヒヨドリバナ(キク科)
夏にはあまり目立たな
いが秋には草丈2メー
トルにもなると白い花
が目立ってくる。開花
期に地上部を刈り取り
風通しのよいところで
陰干しする。薬用は発
汗、解熱に煎じた液を
服用する。糖尿病や腫
れ物には煮出した液を
服用する。
タケニグサ(ケシ科)
ケシ科の草でもこれ
は例外のように大型
2メートルにもなる。
荒地や日当たりのよ
いところを好む多年
草、茎や葉を折ると
橙黄色の液を出す。
薬用は、皮膚病、タ
ムシにはこの液を直
接患部に塗る。小学
校のころ遠足の際こ
れをふくらはぎに塗る
と疲れが取れると聞
き皆で塗り黄色い脚
で歩いたものである。
ヒヨドリジョウゴ(ナス
科)

秋の深まりとともに赤
い実が目立つが、今は
まだ白い花と青い実を
つけている。薬用は全
草と果実を採取して細
かく刻み酢漬けにす
る。帯状疱疹(ヘルペ
ス)にはこれを取り出し
直接患部に当てる。服
用にはしない。
タラノキ(ウコギ科)
春先の若芽は山菜の
王様として注目される
が、花は枝先に伸び
た花茎に小さな白い
花をつけてそれらが集
まって散形花序を形
成するがこの時期は
あまりなじみがない。
薬用部分は根皮、幹
皮を秋に刻んで日干
しにする。糖尿病に
カキドオシ(シソ科)枇
杷葉とともに煎じて服
用する。
クサギ(クマツズラ
科)  

葉の特異な臭気でそ
の存在に気付くが、今
は花期で遠くからも目
に付く。春の若い目は
ゆでてお浸しにして食
べられるというが、臭い
を考えると食べる気に
なれない。薬用部分は
茎葉を8〜9月に採取
薬効はリュウマチ、高
血圧、下痢には煎じて
服用、腫れ物、痔には
煎じ液を患部を洗うよう
に塗る。

   前ページへ  次ページへ   

Google