8月15日
(背景は椪積みされた間伐材、木口直径:9〜11cm)

木材センターは、山から伐りだされた木材をユーザーの手に引き渡す役割を果たしている。木材の流通
拠点としては長野県森林組合連合会が運営する県内の東信、伊那、中信、南信、北信の広域圏に置かれた、
三つの木材センターと木曾谷の国有林材主体の木曾官材市売協同組合の運営する市売り市場がある。
各センター、市売りとも毎月1、2回の市売りを開催して入札又はセリ等の方法で木材販売を行っている。
7月の定例市売り日を間近に控えた北信木材センターでは次々と搬入されるトラックの木材を手際よく選
別仕分けして、入札にかける椪(はえ)に積み込んでいた。(注、椪は原木や米俵等を積み重ねたもの

貯木場内の間伐材の山、規格ごとに椪積され入札に付される。今回は1300立方メートル程の木材が展示されているという。 クレーン車で搬入された木材は、荷下ろしされた後、直ちに自動選別機にかけ、予め定められた規格に仕分けされる。
自動選別機は木材の長さや直径、直材や曲がり材など14通の選別が出来る。トラック1台分の木材も10分もかからずに仕分けされる。それらを直ちにフォークリフトが運んで椪に積み上げる。 北信地域は、スギが大部分であるが、カラマツや広葉樹類も若干見られた。材は、間伐材が大部分で末口径(丸太の細い方の直径)が22センチメートル以下の細いものが多く、取扱いも手数がかかるうえ価格も安い。今林業が抱える悩みはここも他の市場も共通だ。

県森林組合連合会の資料により、3箇所の木材センターの木材取扱量と木材価格の年平均単価の推移を見る。
取扱量は平成3年以降は年々増加傾向にあるが、特に近年は、森林整備への積極的な取り組みを背景に右上がりに高くなっている。
一方1立方メートル当たりの平均単価は平成2年30000円をピークに年々低価格化の傾向で推移し平成16年には平成2年比、4割の12000円余りに落ち込んでいる。
ほかの材料物資で、こんなにも年々継続的に価格が低下しているものがあるだろうか。
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