世界の車窓へ(2004年7月分)

2004/08/02 (Mon) 318

.「7月31日(土)」.
■ありがたいことに、原稿執筆とかCM出演とか、「水道橋で行われる興業」の演出とか、「ロクロク星人、村上さんに一矢報いませんか?」とか、いろいろお誘いを受ける。何屋だか分からない状況だが、全部受けるつもり。でも、「まずは体力!」と思い、近所の区営プールへ。でも相変わらず、水飲んで1時間くらいで帰って来ちゃった。

■そういえば、「吾妻橋DX」は、活字プロレスに終わりを告げるイベント、つまり、「ハッスル」だったのかなーって思ったりしたが、よく分かんないや。「何がやりたいんじゃ、コラッ」と。



2004/08/02 (Mon) 317

.「7月29日(木)」.
■路面ちんちん電車の都電荒川線に初めて乗って早稲田へ行き、早稲田大学構内にある演劇博物館でやってる『遊園地再生事業団と宮沢章夫』展を見に行く。行こう行こうそのうち行こうと思ってて、やっと行けた。90年の第一回公演から、年度順に当時のチラシや当日パンフ、舞台写真パネルなどが並んでいる。チラシ類は、僕が実家の押入れから出して譲ったものもあるが、カラーの舞台写真は、ほぼ初めて見た。気づけば、至る箇所に20代の頃の若い自分が写りこんでいて懐かしいやら恥ずかしいやら嬉しいやら。(98年の『alt.』でやった「都内の実家に住む男」というレクチャーの様子の写真もあったが、その頃から容姿はあんまし変わってなかったりすることを知る。)行こう行こうそのうち行こうと思ってた人も多いと思いますが、開催は8月6日(金)までなので、お見逃しなく。

『遊園地再生事業団と宮沢章夫』展
http://www.waseda.jp/enpaku/exhibit/2004/miyazawa/index.html

■その後、少し歩いた場所にあるUPLINK GALLERY内のカフェで、別のある打ち合わせ。打ち合わせに集中出来なかったのは、UPLINKでやってた「加減E:東野哲史個展 」の展示の仕方が、各テーブルごとにある作品で、僕らが座ったテーブルには、2台の小型液晶モニターが向き合うように設置されていて、ひとつからは、「水戸黄門」の「葵の印籠を出す映像」が流され、もう一方からは、「悪代官の土下座の映像」が流されていたからだ。しかも、延々とループされ、そのパターンも何種類もあり、「ババーン!」「ハハーッ!」「ババーン!」「ハハーッ!」って気がおかしくならないほうがおかしい状況だった。後から知ったのだけど、これは去年のキリンアートアワードで審査員特別奨励賞を受賞した「W.D.Y.G.カタルシス」http://plaza.harmonix.ne.jp/~artnavi/14-artscene/151114-kirin-artaward2003/02-kirin-artaward2003-p2.html#Anchor-higashinoという作品で、「ワラッテイイトモ、」同様、著作権問題でいろいろあった曰く付のやつらしい。他にもくだらない作品があったが、逆さまのトロフィーも分かりやすく好き。こっちは8/4まで。


2004/08/02 (Mon) 316

.「7月28日(水)」.
■ある打ち合わせのため、汐留に行く。汐留と言えば、ノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ発祥の地だが、汐留スタイルになってからは、初めて行くので少し散策。全然方向が分からない。で、日テレ前はイベント会場になっていて、「アート大道芸」というのをやっていた。でも、やっていたことは、吊った布を使った空中ショー(&少し洒落っ気を出した照明)で、ただの「大道芸」としなく、そこにアートという言葉を使うのならの意味を考えたりした。考えたら負けって分かってるんだけど、つい考えちゃう。


2004/07/29 (Thu) 315

.「7月26日(月)」.
■神楽坂の倉庫に、小道具を返すついでに、世話になっているクリーニング屋へ、蟹汁で汚れたスーツを出しに行く。いつもいるオバサンがいなく、オジサンが応対してくれるが、扱い方が分からなかったらしく、オバサンに電話で聞く。

「あのさー、蟹振る、劇団の人、また、来てるんだけど。そう、小浜さん、小浜さん。これ、どうすんだっけ?あー、汚物扱いね。分かったー、了解ー」

すいません、お世話になります。そのあと、東京ドーム温泉LAQUAへ行き、サウナとアカスリで、蟹とキューリの匂いを落とす。もう許して欲しい。


2004/07/29 (Thu) 314

.「7月25日(日)」.
■ボロボロに疲れた体だが、タビレポの最終チェックをしてメールで送る。プロブレム無ければ、「STUDIO VOICE」来月号の「Lovely place」特集に、「IRIS」ヨーロッパ・ツアー・デジカメ旅日記が掲載される予定。是非ご覧くださいまし。で、夕食は、蟹尽くし&キューリ尽くし。(昼夜公演だったので、蟹は6杯、キューリは60本準備していて、罰ゲームのような量。)


2004/07/29 (Thu) 313

.「7月24日(土)」.
■「吾妻橋ダンスクロッシング」、たくさんのご来場どうもありがとうございました。お陰様で盛況の内に、幕を閉めることが出来ました。感謝いたします。

■「言いたいことがないんです」ということを聞いてもらうには、辺境に行くのが、手っ取早いと思っていたが、今回の「吾妻橋DX」のメンツは全員、辺境の人なので、それが伝わるのかどうか分からないことが、ここ数日、胃を痛くさせていた。■で、迎えた本番。これまでの「蟹ダンサー多喜二」は、両手に持った2杯の蟹をシェイクしていたのだが、今回は夏祭りなので、ボク松本に特殊ヘッドギアを作ってもらい、3杯目を頭に乗せ、ヘッドバンキングしてみた。その練習が、ここ数日、首を痛くさせていた。(ちなみに、この案は、ルクセンブルグで思いつき、6月21日付けの滞在記にも、ヒントがあったりする。)で、マチネでは力み過ぎて蟹が「ひでぶ」してしまったり(一瞬、ロフトプラスワンの惨劇が頭をよぎったが、蟹ヌンチャクで誤魔化す)、バンキングし過ぎでギアがずり落ち、蟹ネックレスみたいになってしまった。で、夜は少しセーブ。■心臓が痛かったのは、「河童次郎の早く帰りたい」のせいだったが、客席からのプレッシャーに完全に負けた。心を折る前に、つい着地点を見つけてしまい、そこに降りてしまった。ゲネプロではやったネタを半分以上削ったが、あれ、8時間くらいブッ通しでやってこそのものかもしれない。まあ、もうやんないけど。■そういえば、別方面の話ですが、マチネに使ったキューリを、ソワレのときに物販のテーブルに置いてみたら、完売したらしく、ビビッた。聞けば、あるギャラリーの方が購入し食べてたと聞き、アート界ってそういうとこなの?もしかしたら行ける?とも思ったりして。■あと、個人的なことだけど、(贔屓ナシに)矢内原美邦と佐川智香のデュオは素晴らしく、回りからの反応も高く、そのことが自分ごと以上に嬉しい。良いことなのか悪いことなのか、まだ分からないけど、こんな気分になったのは、初めてで、何か誇らしげな不思議な気分になった自分がいた。■で、胃も心臓も首もボロボロボロボロのボクデスに話を戻すと、見に来てくれた宮崎吐夢に言われた、誰も言ってくれない一言に救われた気分になったのです。その一言とは、これ。

「ダンスじゃ、ないじゃん〜。」




2004/07/24 (Sat) 312

.「7月23日(金)」.
■「吾妻橋DX」ゲネプロ。昨日からまた胃が痛くなっていた。猛暑らしいが、そんなの気にならないくらい痛く、食欲も全くない。昨夜は、10時になって初めて食事をした。で、本日、アサヒスクエアで照明作り&ゲネプロ。全員が揃うのは今日が初めて。出番は1組5分×2回だったり10分×1回だったりするので、自分の出番でじゃないときは、客席にいた。舞台にはド派手なゴッドマザー・風間るり子、客席左隣を見ればふんどし男、右を見れば黒覆面娘、後ろにはドラッグ・クイーンで俺は蟹って。なんだ、こりゃ。ここは何処だ。高田モンスター軍の控室か?いいえ、「吾妻橋ダンスクロッシング」会場です。いよいよ明日!当日券も出るそうなので、まだ間に合う。お待ちしてます。(でも、相変わらず、胃は痛い。さらに心臓&首。えーと、今から、また一人構成会議です。というのも、気づいたら「河童」、20分やってたからだ。どーするどーなる「吾妻橋」。うちの奥さんもニブロールで出ます。)

http://www.fujitv.co.jp/events/art-net/clsc_05dance/051.html



2004/07/22 (Thu) 311

.「7月21日(水)」.
■「吾妻橋DX」に向けて、ボク松本が作ってくれた「秘密兵器」の最終実験のため、吉祥寺へ行く。素晴らしい具合に仕上がった。でも、こう毎日、吾妻橋の話ばかり書いていると、それしか考えてないと思われそうだが、ほかのことももちろん考えている。考えてはいるが、わざわざ書くと馬鹿みたいなことで、たとえば、僕はバイクに乗るとき、リュックサックを背負っているのだが、町を見ればトートバッグの人ばかりだ。だから、今はかっこいいトートバッグが欲しい。ね?「わざわざ」でしょ?そんな人も出演する「吾妻橋DX」。審判の日まで、あと3日。


2004/07/21 (Wed) 310

.「7月19日(月)」.
■「吾妻橋DX」での、いつの間にかそういうことになってた「蟹ダンサー多喜二・最終メタモルフォーゼ」に向けて、都内各所で買い出し。上野「魚の館」へ行ったのは、この季節の時価を調べるためだが、やけに安く、あ三連休の最終日だったと気づく。(連休は市場が休みになるので、休み前に大量に仕入れていたのだろう。)また、ある用途に使いたいと思ってるシャンプーハットを求め、東急ハンズの店員に売場を尋ねると、「子供用ですか?大人用ですか?」と逆に聞かれ、シャンプーハットに大人用があることを知る。
それから、メガネ・タレント御用達の新宿のいつもの店に行くが、おじさん病気らしく休みだった。あと、関係ないが町をバイクで走っていて見たものので、もしかしたら、僕が日本にいない間にとっくに話題になって、とっくに消え去った話題なのかもしれないが、弁当屋の店頭に「デジカルビ重」という文字を見た。とっくに言い尽くされたのかもしれないが、カルビ弁当にもデジタル化の波?と思った。そんな少し時差ボケ帰国子女的なボクデスは、とっくに御存じだと思いますが、今週末の「吾妻橋DX」に出演します。

「吾妻橋ダンスクロッシング」
http://www.fujitv.co.jp/events/art-net/clsc_05dance/051.html
(たまには違うURL。赤レンガでの蟹写真アリ。)




2004/07/19 (Mon) 309

.「7月18日(日)」.
■下北沢にプリセタ『サイクロン』を見に行く。OFF・OFFシアターの狭い空間に、アパート一室の装置が組んである一幕劇。昨夜、小劇場系の俳優が出演している映画を見た直後だからか、「演劇」と「映画」の見せ方の違いを間近に感じながら見る。で、思ったひとつは、「演劇は、全部見せてる」ということで、体は全身だし、装置(空間)も全部。その全部をひっくるめて見る客。客席も動かないので、とりあえず視点も観客席のそこからのだ。一方、映画は、作者が視点を動かせることが出来る。あー見せたり、こー見せたり。つまりね、(つづく)■終演後、演出の倉持裕さん、出演者の戸田昌宏さんに挨拶。戸田さんが8月に彩の国でやる芝居のデカイ看板が板橋駅に貼ってあり、「戸田さんのデカイ写真もありますよ」と言うと、同じく出演していた関が来て言った。「安いんですよね」皆、ビックリした。倉持さんや戸田さんとは、今度、一緒に舞台をやることになっているのだが、その件もまた後日。「吾妻橋ダンスクロッシング」まで、あと6日。こっちのほう宜しくお願い致します。


「吾妻橋ダンスクロッシング」
http://www.asahi-artfes.net/program/30.php



2004/07/19 (Mon) 308

.「7月17日(土)」.
■池袋へ遊園地再生事業団プレビュー公演(2)映像作品上映会『be found dead』を見に行く。5本の短編オムニバスで、タイトルにもチラシにも明記されてる通り、死体発見にいたるまでの5つの物語。結末があらかじめ分かっているのだから、当然、見る側はそれまでの過程に起こる「何か」を見るわけだけど、4話目の「オリエンテ・リング」を見て、やっぱり巧いと思わずにいられないのは、人物はもちろん、空間や時間がムーヴしてるからじゃないか?と思い、ムーヴィーってそういうことかと改めて気づき、5話目の「川」の後半で、確信するが、それより気が気でなかったのは、3話目「イマニテ」に、ある役で出演してる僕の父親が勝手にムーヴしないかどうかだった。何の意味か分からないと思いますので、劇場でご確認ください。(でも、確認するためだけに、行くのはやめてください。)あと、個人的なこと。かつて遊園地再生『ヒネミの商人』(93年)で共演させてもらった安彦麻理絵さん、『箱庭とピクニック計画」(94年)で共演させてもらった桜井昭子さんが,「川」に出演していたのだけど、当時の遊園地再生の作風(町の人々の何もないかのような日々)を思い起こすような桜井圭介さんの音楽と相俟って、「10年前かあー」と懐かしく思った。

『be found dead』
http://www3.ocn.ne.jp/~rosanet/be-found-dead.htm


2004/07/19 (Mon) 307

.「7月16日(木)」.
■タビレポ4000字を書き上げ、ひと段落と思った矢先に来た次の依頼は、「ある屈強な体を持った専門的な職業」の人(しかも女性)の引退試合の演出で、って俺は何屋だ。


2004/07/16 (Fri) 306

.「7月15日(木)」.
■タビレポ書きの合間を縫って、「吾妻橋DX」の会場である浅草アサヒスクエアに行き、プロジェクターの実験。中止になった六本木DXのとき、「ある効果」を狙って作っていた面白映像があり、それが、今回の会場でもその効果を齎せられるか?という試し。で、駄目でした。SUPER・DELUXでなら、効果的だったかもしれないが、ここで使っても、ただの無自覚マルチ・メディア・パフォーマンスもどきになってしまう。ので、鬼心にして、使わないことにした。今回は。終わって、一緒にチェックしてもらった構成のSさんとしたのは、「体」の反対軸にあるのは「マルチ・メディア」であって、「ドラマ」じゃないという話で、いろいろ面白かった。そんな「吾妻橋ダンスクロッシング」、チケット絶賛発売中です。

「吾妻橋ダンスクロッシング」
http://www.asahi-artfes.net/program/30.php


2004/07/14 (Wed) 305

.「7月12日(月)」.
■横浜の某劇場に「吾妻橋DX」のネタ見せに行く。本番までまだ10日以上あり、これからどんどん変えるつもりだが、現時点での状態を、全体構成をする桜井さん&舞台監督&照明&音響のスタッフの方々に見せる。まだ未完成の状態だったので、(同じくネタ見せに来ていた)たかぎまゆ、APEのメンバーにも客席に残ってもらい、シミュレーションしてみる。で、演って、凄い疲れた。冷や汗が止まらない。体力は使わないが、精神力を著しく消耗。帰宅しても、動悸がおさまらなく胃も痛い。本番前に改善策も分かり、前途洋々なはずのに、この奇妙な感覚は何だ?と考えたのだが、少し分かった。今回のは神経衰弱するプレイで、「まだ未完成の状態」と前記したものの、完成したら、気がおかしくなるんじゃないか?と気づいたからだ。え?何だか、この先が怖い。やっぱ、呼んでいる、呼んでいる。そんな「吾妻橋ダンスクロシッング」チケット絶賛発売中です。


2004/07/14 (Wed) 304

.「7月10日(土)」.
■神楽坂にあるボクデス倉庫(という名の実家の押入れ)に行き、小道具チェック。六本木で使おうと思っていた道具が、生モノは抜きで、そのまま保管してある。ネタ帳を見返せば、「ドッグヴィル」「盲導犬クイール」「キューリ痛い背中」といった懐かしい名も。時期を逃したので、もうやらない。


2004/07/10 (Sat) 303

.「7月9日(金)」.
■引きこもってタビレポを執筆するが、思うように進まない。何百枚も撮った写真の中から24枚を選んで、レイアウトの都合上、まず送った。


■「芥川龍之介の命日のことを『河童忌』と言い、奇しくも、その日は、現役プロボクサー時代に『河童の清作』と呼ばれたたこ八郎の命日でもある」と前に書いたことがあるが、改めて、今年のその日を思えば、7月24日!「吾妻橋ダンスクロッシング」当日である。少し背中が冷たくなった。呼んでいる、呼んでいる・・・。

■で、「吾妻橋DX」の前パブ記事と絡めて、現在、何冊かの雑誌で、ボクデス写真が掲載されています。『美術手帖』では、 木村覚氏による「 幼年?コドモ?コンテンポラリーダンスの傍若無人者たち」という論考の中で、赤レンガでの蟹写真(撮影・塚田洋一!)。『シアターガイド』では、康本雅子の連載コラム内でスプーン曲げ。『STUDIO VOICE』CUT UP内で仙台の蟹(撮影・伊藤トオル)。CUT UPの記事を読んで知ったのは、「蟹は見納め!」ということで、事後承諾ですが、そうします。もう納め時です。ご来場をお待ちしてます。


2004/07/09 (Fri) 302

.「7月8日(木)」.
■日比谷シャンテへ、PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワードにノミネートされた『新しい予感』(浅野晋康監督作品)を見に行く。フィルム・フェスティバルだけどDV作品。二年前の夏の暑い日、実家の屋上(ボクデスのビデオ『shortcake』でもおなじみの隠れた屋上スポット)に撮影隊が来たことを思い出す。完成後、何回か上映の機会があったが、なかなかタイミングが合わず、やっと見れた。見れて良かった。緑の草の上を足立智充が走り、持山優美が追い駆けるシーンが特に良く、木を見て森を見ずと言われそうだが、この全速力で走り抜ける姿を見れただけでも来て良かったと思った。(舞台作品と比べるのは、全く意味のないことだが、舞台上だと走り回ることは出来ても、走り抜けることは、野外劇でもない限り、滅多に出来ない。)浅野の前作でも、走るシーンが印象に残ってるけど、逆噴とか弾丸と違うのは、走ることに意味がつかないところだと思う。上の二人もなぜ走るのか分からないけど、走っていた。だから良いし、強い。

「EMotion Pictures」(浅野晋康)
http://www.h2.dion.ne.jp/~rescue/


2004/07/08 (Thu) 301

.「7月7日(水)」.
■三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで『エレファント・バニッシュ』を見た。プロジェクションされた映像やモニター映像を駆使したモノローグの多い芝居。無自覚ではない映像の使われ方(あらかじめ記録された映像&リアルタイムの映像&リアルタイムとリンクする映像など)だとは思うが、その手法が出尽くした後半、(吹越さんの出番が少なくなった後半)は、考え事をしながら見ていた。職業柄、映像テクニカルのことばかり気になってしまったが、大前提事として、どうして映像を使うのだろう?とさえ思った。どうして使わなきゃならなかったのか?と。あと、何かで統一化された舞台では、<そこ>からはみ出た部分で、俳優(の体)は、やっぱり生き生きするという、仕様が無いことを、吹越さんの「注射!」の一言で思い出した。


■その後、新宿で買出し中、リアル・フック船長を見かけた。不謹慎ながら、二度振り(一度、目で追って、戻って、また振り返る)してしまった。



2004/07/07 (Wed) 300

.「7月6日(火)」.
■タビレポ執筆の素振りに「車窓」を書いてた。

■トヨタ追記。自分の感覚との差が気になっただけで、受賞作品を否定するつもりは毛頭ないが、観客が選んで決めるオーディエンス賞というのは、観客の中に知り合いや友人が多くいれば受賞出来るシステムだったということを知り、そういう構造を作った側に?を思った。

■モンペリエへ激励メールをくれたNUMBERING MACHINE/丹野賢一さんの次回公演は「リアル壁破壊公演」と聞き、何だか分からない勇気をもらった。おそらく「ただ壁を壊す」のでしょう。で、ボクデスなら、何が出来るかを考えたんだけど、「ただ転ぶ」「ただ出前を頼む」「ただ暗記する」というのが浮かんだが、まだまだ運動的だ。あ、「ただ祈る」というのはどうだろうか。なんか神聖だし。

「NUMBERING MACHINEリアル壁破壊公演」詳細
http://www.numberingmachine.com/information.html


2004/07/06 (Tue) 299

.「7月5日(月)」.
■「吾妻橋ダンスクロッシング」の小道具打ち合わせで吉祥寺へ行く。いつも小道具を作ってくれてるボク松本は、現在ワハハの全国ツアー・スタッフ中で超多忙。今日も、福岡帰りで疲れてる中、(おまけにガングリオン中なのに)無理を言って時間を作ってもらった。感謝。で、我々は、あるネタの新バージョンに向けて、鋭意開発中。

ボク松本・サイト「LUMBINI PARK SHOW」
http://www.lumbinipark.com/



2004/07/06 (Tue) 298

.「7月4日(日)」.
■いとこの結婚式で半蔵門へ。いとこは、桜田門に勤めているので、当然、列席者はその仕事関係の人が多くなるが、制服を着てないその人たちは普通のオジサン、若者たちだった。若干、体育会系ですが。

■帰宅して、トヨタの結果を知る。大賞である振付賞の結果は、<大人>の審査員たちが選ぶので、ある意味、致し方ないとしても、観客が選ぶオーディエンス賞の結果を聞き、見たのは初日だけなので2日目の成果は分かりませんけど、僕がダンスで見たもの、見たいものとの差に驚く。


2004/07/06 (Tue) 297

.「7月3日(土)」.
■午前中、宅配便が届く。白水社のグレートマジンガーな編集者・和久田さんが、有難いことにお祝いにと、『晴れた日には巨大仏を見に』を送ってくれたのだ。この本は、日本中の巨大仏を見に行った宮田珠巳さんのタビレポ。僕のタビレポの参考にしたいとも思ったが、出来ない気がする。巨大仏は特別過ぎるよ。


■夕方、「トヨタ・コレオグラフィー・アワード」を見に、三軒茶屋のシアタートラムへ。この賞の客席には、3年目にして初めて足を入れたが、入れて改めて、最終の「審査会」なんだな〜と思った。何だかやけに固い雰囲気。オーディション会場みたいだ。僕の両隣に座っていた二人も、審査員じゃないのに、メモ片手にステージを見ていた。(出てたので分からないが、1月の「ランコントル」もこんな感じだったのかなぁ。)で、本編ですが、妻が出てるとか、そういう贔屓目を抜きにしても、ニブロールがよかった。事情により、直前で映像抜きで行くことにしたそうだが、結果的に、ダイレクトに人の動く様が出て面白く、逆に良かった気がする。あと、「脱心講座」は、後半の人の動く様が面白かったけど、ネタの部分である前半ビデオ・パートは、知っちゃてるので、今日の自分にはどうか、と。そういう部分、自戒。

■その後、新宿に移動して、ある演劇ユニットの演出家というか、今年、ある賞をとった劇作家の方と打ち合わせ。


2004/07/06 (Tue) 296

.「7月2日(金)」.
■留守中にいただいた諸々の連絡作業。逃がした魚は、泳いでる。


■駅の前を、目の不自由な人が白い杖をついて歩いていた。彼が手にしていたのは、その杖だけでなく、子犬をつないだロープも持っていた。その犬は、盲導犬ではなく、小さなチワワ。彼の後ろからチワワはついて行く。何かいい感じだった。



2004/07/06 (Tue) 295

.「7月1日(木)」.
■ある雑誌の「旅とアート」特集に、欧州ツアーの旅レポを書かさせてもらうことになった、と以前ローマ字で記したが、今日はその打ち合わせで市谷へ。ネット環境が整ってなく、「車窓」の更新は出来なかったが、日々のメモは記していたので、それを元に改めてタビレポを書こうと思っている。写真日記のようなスタイルは決まってるが、切り口というか書き方がまだ浮かばない。がんばりますう。


2004年6月 --+-- 2004年8月
車窓INDEX