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■知り合いが自転車を譲ってくれると言うので、京王線・調布の少し手前「柴崎」駅まで引き取りに行く。自主映画の小道具として使われたその自転車は、全体に黄色いペンキが塗られていて、いわゆる気狂い自転車みたいだった。で、往きは電車道だったが、帰りはその自転車を漕いで帰ってきた。「柴崎」から「板橋区役所前」までの距離は約20キロだが、気分は100キロマラソンだ。そのほうがキリがいいじゃないか。で、炎天下の甲州街道を走れば、いくつかの懐かしい青春ポイントを通りすぎる。よく小道具を借りに来た高津装飾や、河井克夫が住んでいたネズミが出る明大前のアパート、バイトしてた代田橋のコンビニ、「死の棘1999」をやった新国立劇場、稽古場に使った中野区や豊島区の施設、などなど。いろいろな場所が走馬灯のように頭をよぎる。よぎるって言うか実際に通ってるわけだが。熱中症か俺。えーと、そんなことにはならなく、1時間半で無事、家に着きました。あとは、近所の人に、「黄色いバカ自転車」と後ろ指をさされないことを祈るだけだ。
■夜、DVDで「月の砂漠」を見る。家族の問題とか資本主義問題は置いとくと、本題とは関係ないかもしれないけど、若い男に、ケータイを川へ投げ捨てられた主人公が言ったセリフ「そんなことで世界が変わるとでも思ってんのか?」が印象に残った。
(このあと、若い男は「思ってるよ」と答えるが、僕は自分が子供の頃から、こういう若さがどうも苦手でやだだ。何かを変えるなら、もっと頭使ってくれと思い、もっと腰を振れ!と思ってしまう。「♪知識を得て、心を開き、自転車に乗れ!」って思ってしまう。)
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