世界の車窓へ(2004年2月分)

2004/03/02 (Tue) 200

.「2月25日(水)」.
■フォーサイスを見に三軒茶屋へ。もっと圧倒的な作品を作る人だと思ってたので、「巨匠」というのは、いつの時代も大変なんだなぁ、と思った。特に今だけが困難な時代というわけじゃない気もするが、どうなんでしょう。あと、僕はフォーサイスに、「鉄の爪」フリッツ・フォン・エリックみたいな冷酷イメージがあったのだけど、カーテンコールに出た笑顔のその人は、善いおじいちゃんみたいだった。


2004/03/02 (Tue) 199

.「2月21日(土)」.
■テレビで見た、『SUPER J−CUP』(13プロレス団体の合同イベント)のえべっさん対くいしんぼ仮面の試合と、めちゃイケの『笑わず嫌い王』のエンディング(ハゲ二人による尾崎熱唱)から、<約束された事の喜び>を再発見する。お約束というものに関心が無かったのだが、一概にそうとも言えない、というのが今の気分で、エンタメというのは嘘の連続、という誰の言葉か忘れたが、そういう作りもアリだって思った。


2004/03/02 (Tue) 198

.「2月15日(日)」.
■『さるやまハゲの助アワー』の企画で、しりあがり寿さん、河井克夫、宮崎吐夢、のぐおらと座談会。また、今一番面白いと思ってるファンク落ち武者・サイモンガーさんと、この席で初対面。無駄に歌が上手くてソウルフル(な落ち武者)。


2004/03/02 (Tue) 197

.「2月13日(金)」.
■「現在の口語は超ポエジーであり、現在の身体は超ダンシーである、ということをお見せする」という演出家・岡田利規くんの言葉と、「硬直化に向かう『演劇』を内側からぶち壊せ」というウニタさんの推薦文に期待を高めつつ、チェルフィッチュ『三月の5日間』を見に行く。面白かった。けして奇をてらってるのではなく、こうでしか現在を表現をすることの出来ない岡田くんの誠意を感じた。だらだらとした体とだらだらとした言葉。でも、志は高く。出演者全員がメガネをかけてるのも好感が持てた。

■終演後、EMotion Picturesの浅野普康と浜松町でカレーを食べる。浅野とゆっくり話すのも久しぶり。そういえば、友達と仕事抜きで食事をするのも久しぶりかも。カレーだけど。


2004/02/08 (Sun) 196

.「2月7日(土)」.
■雑誌『Number』MMA特集を読んで、「遠心力」と「求心力」について考える。(ちなみに、誌では K1が遠心力、PRIDEが求心力に重きを置いているという考。)また、近藤有己と伊藤昇式体操で、同じ釜の飯を食べた押切さんの寄稿文も読み、「胴体力」のことも少し考える。あと、「等々力」のことは考えない。


「押切伸一的サイト」 http://0ad.jp/~soshi/


2004/02/07 (Sat) 195

.「2月6日(金)」.
■六本木ヒルズ・森美術館『六本木クロッシング』展のオープニングレセプションへ行く。ニブロールのインスタレーションをはじめ、面白いものがあったなずなのに、とにかく人人人で「ボー」としてしまい、何見たかあんまり覚えていない。それにしても、ニブロールのメンバーはもちろん、宮沢さん、桜井さんをはじめ、キノコの伊藤千枝&山田郷美(そういえば、郷美ちゃんは、八谷作品でナウシカになってた)、丹野賢一さん、銀行芸術(BANKART)のOさん、−昨年の芸術見本市でお世話になった小沢さんや伊藤篤宏さん、静岡でのクラブイベントをオーガナイズしたカスガさん、「ランコントル」の審査員・榎本さんら、周辺の人ほとんどというか、「世界の車窓へ」登場人物様の大体の人と、こんなに遭遇するとは思わなかった。クロッシングし過ぎて、朦朧とした。六本人にはなれそうもない。


■朦朧とする中、同時開催される草間彌生『クサマトリックス』展に行く。凄凄凄凄凄過ぎる!めくるめく世界で、心と体に大洪水と暴風雨と大雪崩れが起きた。これまでの僕は、きちんとした着地点のあるものが好きだったはずなのに、『クサマトリックス』にTKOを食らう。「水玉強迫」もお馴染みだが凄く、「蛍の群舞の中に消滅するあなた。」でアフター・ダイを思い、「ハーイ、コンニチワ!」で来ちゃいけない場所に来たことを知る。とにかく凄凄凄凄凄過ぎ。


■帰りに、ほぼ初めてである六本木ヒルズ周辺を探索し、3/28のイベント用に対策を練る。いろいろな意味で手強そうだが、なんとかする。


2004/02/06 (Fri) 194

.「2月5日(木)」.
■しなきゃならナイことがいくつもあるのに、「もしも」がいくつもの方向に枝分かれしていて、未整理のまま、事態は進む。整理されてナイということは、ことばに出来ナイということで、どうでもいいことしか書けナイ。


■なにかのサイトを閲覧する場合、多くの人が黙読だと思うが、(まあ、他人がネットをしているところを見たことないので正確には知らなく、中には声を出して読んでる人もいるかもしれないけど)たまに「あ!」と声をあげてしまうときがあって、こないだもあげた。それは、先日の池上本門寺の豆まきにおける三沢と川田のツーショット写真を見たときで、めちゃイケに浜ちゃんが出たとき以上の「あ!」だった。なんだろう、昨年11月のみちのくプロレスもそうだったけど、「仲直り」にはいつも感動させられるものがある。そこに、歴史と多くの恩讐を含んだものを見る。対岸の火事も、一瞬は刺激的ではあるものの、禁断の果実と言うか、今の時世には沿ってないし、「仲直り」の方がパワーがいる。つまり、「仲直り」は素晴らしい、ってことで。今日も、世界のどこかで誰かが仲直りしてますように。


■CCレモンの空手部篇のCMが好きなのだが、「空手部」じゃなくて「空手道部」だった。「道」があった。それも何か素晴らしい。

「CCレモン空手道部・篇」
http://www.suntory.co.jp/softdrink/cclemon/cm/index.html



2004/02/05 (Thu) 193

.「2月4日(水)」.
■都内のあるクラブ・イベントをオーガナイズしてる人から、「何か一緒にやりませんか?」とメールをもらったのは、1月中旬だった。当時は、いろいろトッチラカッテいたので、2月になるまでに考えておきます、と返事したものの、もう2月で、ますます状況はトッチラカッテル。そのイベントには、ある映像作家も絡んでいて、その人と何か共同制作したいという思いはあるのだけど、トッチラカッテル。


■「ドラマから逃げる方法」を考えるにあたって、どうして劇場ではドラマ作品が数多く上演されるのだろうと、考える。考えた結果、逆だった。ドラマを上演する最適な場所として、劇場は出来たのだった。ドラマじゃなければ、路上だっていいはずだった。では、どうして人はドラマを作るのだろうと、考える。ドラマを作るなら、演劇以外にも、映画や小説や漫画やゲームなど、場所はたくさんある。たくさんあるのに、なぜ、演劇という場所を選ぶのか?うーん、まだ考え中。考え中。考え中。


■そういえば、「クラブ」という場所に「ドラマ」は似合わない。


2004/02/04 (Wed) 192

.「2月3日(火)」.
■『ピンク・フロイド・バレエ』というのがあるそうですが、「吹けよ風、呼べよ嵐」でバレエを踊るのと、この曲を聞いた誰もが「ブッチャーの曲じゃん」と思うのは、どちらが革命的なことなのだろう。



『ピンク・フロイド・バレエ』
「吹けよ風、呼べよ嵐」 (01:25〜)
 http://ambt.jp/



2004/02/03 (Tue) 191

.「2月2日(月)」.
■DCAから先日に届いたメールは、英語とフランス語がミックスされた文だった。英語ならナントナーク分かるが、フランス語になるとホトンド分からない。それだけが理由じゃないが、『IRIS』秋冬ツアーの日程を間違えて読んでいた。前にも書いたが、中国人ダンサーとはよく筆談をしていて、漢字を使うとナントナーク通じた。これがハングル語だとそうはいかず、全く読めない。↓も、韓国のサイトで、死んだ人のまねをしているらしいのだが、全く分からない。いろいろ。(本物じゃないことは、同じ服の人がいろいろ死んでるので分かるが。)

http://bbs.nate.com/BBS?p_bbs_id=bbs002&p_pagenum=7&p_action=qry&p_num=21975&p_rnum=14204&p_send_dt=


2004/02/02 (Mon) 190

.「2月1日(日)」.
■自宅からバイクで10分のとこにあるUPLINK GALLERYで、『ワラッテイイトモ、』を見る。キリンアートアワード2003審査員特別優秀賞を受賞したものの、『笑っていいとも』のテレビ映像を基にサンプリングしたビデオ作品なので、著作権や肖像権の問題で全編公開は出来なかったが、今回は無修正版の上映。薄暗い部屋にTVモニターとVHSビデオデッキがそれぞれ10台くらいあって、ヘッドフォンを着け、各自で再生ボタンを押して見る。コーヒーとか飲みながら46分。あっという間だった。面白かった。■「現実と虚構のあっち、こっち、そっち、こっち、いいと問題」「(タモさんの)サングラスは光を遮るものであると同時に、相手に見られるのも遮るものである問題」「しばらく全編公開不可だったので、友達の輪的に回るVHSビデオの流通」「卓球の『ウキウキwatching』や、シベ少の『笑っていい、と思う』等との共時性」「普通にオープンソース問題」「サンプリングの方法に独自性を求めようとする問題」「毎日繰り返される既視感と増刊号問題」「ビデオアートにおける再生早送り巻き戻し問題」等、見た人が何か語りたくなる要素がたくさんあって、噂の現象も納得できる。僕も、語ってもいいかな〜?



■夜、PRIDE27の同日時間差PPVを見る。お目当てのドス・カラスJR、ミルコよりもヒース・ヒーリングのふんばりに涙。生き返った感?そういえば、01年のノゲイラ戦での生還シーンでも泣いていた俺。



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