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■東京。未明から朝にかけて、「トーキョー・ボディ」で共演した鈴木から送ってもらったPRIDE-GPとタイソンが登場したK-1のビデオをやっと見る。PRIDEの試合を見てて、これまでに感じたことの無い違和感に襲われた。「ひー!からだを壊しあっている!」という感覚。以前までは屈強な外人男達が繰りひろげる異次元の出来事として見てたのだが、今日は違った。身近な恐怖に思えた。この変化は、ここ何ヶ月かステファンやクリストフといったガタイの良いフランス男達と肌を合わせていたのが大きいと思う。また、ダンスのコンタクトでは、相手のからだをよく聞き、けして無理な方向の動きにはさせない。フル・コンタクトで殴り、怪我さす目的とは間逆の位置にある。知らないうちに、からだに芽生えていたことだった。
■夕方、返してもらった原チャリに乗る。シートに座ると、やけに目線が低く感じる。一瞬、パンクかとタイヤを確認したが違った。2ヶ月毎日、自転車に乗っていたので、その目線がからだに染み付いていたのだった。これも、気づかぬうちにからだが覚えたことのひとつ。原チャリだから、まだ良かったものの、僕がパイロットだったら乗客数百名の命に関わることだったと胸をなでおろす、って何を言ってんだか、俺は。
■で、原チャリで「座頭市」を見に新宿へ。
上映前、楽しみにしていたタランティーノの新作「KILL BILL」の予告編があった。「ジャッキー・ブラウン」の二の舞を感じさせるやな予感のテンポだった。あと、「ジェイソン対フレディ」の予告編も見た。大好きだったデスマッチ・プロレス団体、W☆INGの世界。で、「座頭市」。えーと、見てて、以前、田口トモロヲさんのライブのオープニングで勝新監督の「座頭市」が延々何十分も流されたことを思い出す。ライブ後、トモロヲさんにその意図を聞くと、「流したかったから」という答え。得てしてそういうものだ。で、北野版「座頭市」ですが、えーと、また今度。僕の中で何かが見えたとき、また書きます。「座頭市」だけにね。って、こういう落語家みたいなサゲをしなくなる自分に早くなりたい。
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