1996年4月、対馬に沸き出たばかりの温泉に行くことになった。私の送別会も兼ねて、ときめき会(いづはら病院の親睦会)の企画でもあった。その温泉は、対馬真珠で有名な浅茅湾の近くにあり、真珠(たま)の湯と名付けられた。名付け親はいづはら病院の職員である。
漁り火の眺められる丘の上の国民宿舎の敷地内にあり、対馬で初めての温泉ということで、島民にとって憩いの場となっていた。
ここからの漁り火は実に美しい。妖艶な明かりが不気味さを感じさせる。私にとっては、これが最後の温泉送別会になってしまった。
真珠の湯は気持ちが良かった。すべるような湯が肌に心地よい。なかなか湯船から上がりたくない。しかし、体がしだいに火照ってくるので外に出ないわけにはいけない。少し体を冷やしてからまた、湯の中に体を沈めるのであった。
夕食は、対馬の海の幸がまた格別だった。買ったばかりのデジカメQV-10が大活躍した。総勢12名、若い対馬の美女達に囲まれた楽しいひとときはあっというまに過ぎ去ってしまったのだ。
真珠の湯にて
入り口 国民宿舎からの漁り火 みんなと