そろそろひとつ前バージョンとの違いを明確に語ることが難しくなってきたATOK。難しくなってきたというのは悪い意味じゃなくて、必要な機能がほぼ網羅されてこれ以上進化しようがないくらい完成度が高まって違いが分からなくなってきたという意味です。そんなATOKの新バージョンATOK2007(以下、2007)をレビューしてみます。
いつも気になるのが前バージョンからどこが変わったのかだと思うんです。ATOK好きの俺は何も変わって無くても無条件で買いますけどね。バージョンアップしますけどね。
一応、確認のために2006からの変更点をジャストシステムのサイトにあるATOKの比較ページを見てみたところ、一番最初に挙げられているのがデザインの変更だそうなんですよ。そうですか。これが一番のセールスポイントですか。いやいや、美しくスッキリとしたデザインに変更されたのは良いんですけど、それをバージョンアップとしてしまいますか。
…と思ったら最大の変更点とも言える変更点があるじゃないですか。勿体ぶらないでくださいよ。その変更点というのは、なんと漢字変換エンジンが新しくなって、"ATOKハイブリッドコア"というなんか凄そうな名前のエンジンになったことみたいです。これによって今まで以上に変換精度が向上したそうなんですが、使ってみた限りでは今までとあまり変わらない気がするんですけど、これはきっとアレですよね。長年鍛え上げた若人さんのユーザ辞書が強力すぎて効果が判らなくなってるだけですよね?そうですよね?そういうことにしておきます。
その他にもハイブリッドコアになった効果なのか判りませんが、前後の文節から変換候補を切り替える最適候補提示機能が追加されたり、間違った言葉や適切ではない言葉を変換した時にそれを指摘してくれる機能や、誤りやすい同音語をもつ単語を変換した時によく似た同音語を提示してくれる機能が追加されたりしているんですね。また、今までにもあった機能で、くだけた表現の指摘とか推測変換だとかそういった部分も強化されているみたいです。もちろん、WindowsVista発売直後に発売になっただけあってWindowsVistaに完全対応しているのも大きいですね。
今回のバージョンアップは変換エンジンが一新されているはずなのに、それが体感できずにどこが変わったのか判らないくらいのバージョンアップに終わってしまったわけですが、逆に言えばそれだけ機能が充実していて、これ以上の機能は必要ないという水準に達してしまっているとも取れるわけです。つまり、それだけATOKの完成度が高まってしまったと言うことなんでしょうね。
結論:
機能的に不満点が無ければもう無理にバージョンアップする必要はなし。ただしATOK好きの若人さんは不満点が無くてもこれからもバージョンアップしていきますよ?
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