8/14 (木) 「胎教音楽は無意味 !?」


昨今、巷では胎教音楽がブーム。
モーツアルトがいい、オルゴール音がいい・・・など様々な情報があふれています。
胎児にいいと言われてもそのことを、確認する術がなく、
モーツアルトはこれだけシンプルで心地よく、人の心を打つ音楽なんだから
胎児にとってもいいはず・・・・と思っていました。

その考えを改めさせる
胎教音楽などや夜泣きなどの赤ちゃんの特集をしたTV番組がありました。
その内容をいくつか紹介します。

胎教について・・・・
小型マイクを水を飲みながら飲み込んで胃に設置。
すると水に満たされた胃は子宮、マイクは胎児と同じ環境になります。
そこで、音楽を流すと、お腹のマイクには、全く音は感知しませんでした。
つまり、お腹の赤ちゃんは、音楽を聞いていない  
という結果でした。

それなら胎教音楽は全く意味がないかというと
お母さんお声はよくお腹の赤ちゃんに届きます。
だから、音楽を聞かせる必要はなく、
お母さんがリラックスして、赤ちゃんに歌ってあげると
その声が届きます。

ですから胎教の音楽は
ジャンルにこだわらずお母さんがリラックス曲を選択しましょう。
そして赤ちゃんにその曲をハミングでもいいので
お母さんの声で聞かせてくださいね。
それが一番の胎教音楽です。

次に語りかけについて
赤ちゃんが興味ひく語りかけは
狂言師のように
抑揚をもって、高い声で、間をとって、やさしく語りかけること。
すると、今まで泣いていた赤ちゃんが泣き止んで
語りかけに耳を傾けるのです。

これから診療中、泣いてる子がいたら
勇気をだして、狂言師のように話しかけてみようかな・・・・
と思ってしまう位効果があるみたいです。

他にも
夜泣きの時泣き止む音は、レジ袋をこする音がよい
(これは当院でもお勧めの方法です→「夜泣きの時」
産声は、痛い、眠いといって泣いている
っという内容が紹介されていました。


最近、赤ちゃんの事を、科学的に検証する
「赤ちゃん学」が少しづつ注目されてきています。
今まで常識だったことが
実は・・・・・・っということもあるかもしれません。

そして、常識と思われていることを
科学的に検証していき、
赤ちゃん、こどもの立場にたって
皆さんに伝えていくことが、これからの小児科医の仕事の一つです。
これからもっと「赤ちゃん学」を勉強し、実践していこうと思います。