Q 春から保育園に入園するのですが
入園前にしておいたほうがいい予防接種について教えてください
A 4月は、入園・入学のシーズンです。
保育園へ通いはじめ、多くのこども達と集団生活するようになると
病気をもらうことが多くあります


しかし病気によっては、予防接種を受けることにより
免疫を得て発症を防ぐことができるものもあります。

ですから保育園や幼稚園などお子さんが集団生活に入る前には
できる限りの予防接種を済ませておきましょう。

日本では、乳幼児期に公費負担で予防接種が受けれるものは
麻疹・風疹・3種混合(または2種混合)
日本脳炎・ポリオワクチンとBCGです。
このうちポリオワクチンは集団接種、
それ以外は個別接種です


生後3ヶ月を過ぎれば3種混合、BCG
の接種を行い、
1歳を過ぎれば麻疹、風疹のワクチン
を受けましょう。
特に麻疹は感染力も強く、重症化することも多く、
1歳の誕生日を迎えたら忘れずに接種しましょう。
その後

3歳を過ぎれば日本脳炎ワクチン

を受けます。
ポリオは年2回(4月、10月)の集団接種ですから
個別接種の間にうまくポリオワクチンを組み込んでいく
とよいでしょう。

任意接種のワクチンも是非接種しておきましょう。
水痘ワクチン、おたふくワクチンは、1歳を過ぎれば受けられます。
通常麻疹ワクチン、風疹ワクチン接種後に行います。

水痘、おたふくかぜのワクチン接種後の抗体獲得率は
70〜80%程度ですが
接種していれば、
たとえ感染しても軽症で済むケースが多いです。
また
水痘ワクチンを接種していた場合
自然感染に比べて
成人期以降の帯状疱疹の発症率が軽減する
ことも知られています。
おたふくかぜでは
無菌性髄膜炎や難聴など合併症が多く、
水痘ワクチンの後接種しましょう。


この機会にもう一度母子手帳の予防接種欄を見直してください。

思い違いでうけそこなった予防接種、
カゼなどの病気で受けられなかった予防接種はありませんか?
大半の予防接種は、
生後90ヶ月まで公費で受けられることができます。
忘れたものは早目に受けるようにしましょう。


また現在ポリオ以外は、個別接種です。
個別接種の利点は
受けるお子さんの体調に合わせて接種できることです。
日頃から健康状態を把握されているかかりつけの先生
と相談されながら
計画的に予防接種をすすめていくことが大切です。