Q どうして平成15年10月から
神経芽細胞腫マススクリーニング検査が中止になったのですか?
A  小児がんの一種である神経芽細胞腫は
1歳未満で発見されると予後が比較的良好であり、
1歳以降で発見されると治療が困難であり、死亡する例も多いことから
早期に発見し、できるだけ早い段階で適切な措置を講じることを
目的として
生後6〜7ヶ月の全ての乳児を対象に、尿によるマススクリーニング
を昭和59年度以来実施されてきました。

しかし近年欧米においてこの検査の有効性が疑問視され、
日本においても厚生労働省によって
必要性の検討されその結果がまとめられました。


【 結       果 】

@ このマススクリーニングで死亡率が下がったとはいえない
Aこのマススクリーニングで発見された中には積極的な治療が必要ない
例が含まれていると考えられます。治療そのものによる負担、合併症
による負担など、生後6ヶ月時に実施するマススクリーニングで生じる
不利益が生じている事が否定できない。

この結果をふまえてマススクリーニングは休止する決定となりました

神経芽細胞腫は確かに1歳未満で見つかると
自然に治ることが知られています。
そこで早期発見しようと始まった物でしたが
実際発見してしまうと、
怖い病気ですし、すべてが予後がよい訳ではなく
過剰に治療してしまうケースが多かった
そしてマススクリーニング導入によって
実際死亡率が下がったというという結果は得られませんでした。

そのため現在の形でのマススクリーニングは一旦休止することになりました。

今後はスクリーニング時期をいつにすべきなど
きちんと調査して、再開しようということになりました。