インフルエンザワクチンについて

 

インフルエンザって?
インフルエンザは毎年、冬から春先にかけて流行を繰り返す感染感染症です。
突然の発熱で始まります。
高熱、頭痛、身体のだるさ、筋肉痛などの全身症状が「カゼ」に比べ強いのが特徴です。
また脳炎・脳症や心筋炎、肺炎などの合併症を起こしやすく、
大きな被害や生命の危険にさらされることがあります。
特に小児や高齢の方が合併症を起こしやすく、その死亡率の高さから社会問題になることもあります。

インフルエンザワクチンの組成について
インフルエンザワクチンはA香港型、Aソ連型、B型の3種類が含まれています。
インフルエンザウイルスはタイプを毎年を変化させています。
時にタイプを大きく変えてしまうこともあります。
そのため毎年ウイルスの変化を予想して、ワクチンが作られます。
今年のワクチンの型は   A香港型:A/パナマ/2007/99(H3N2)株
                  Aソ連型:A/ニューカレドニア/20/99(H1N1)株
                  B   型:B/ヨハネスバーグ/5/99株         に決定しています。
またインフルエンザワクチンは、卵を使って作られるため、卵に対して強いアレルギーのある方は、
慎重な接種が必要です。   →  一度御相談下さい

インフルエンザワクチンの効果
インフルエンザワクチンの予防効果は70〜80%です。
接種したからインフルエンザに絶対にかからないという訳ではありません。
ただし、ワクチンを接種した場合、たとえ発症しても高熱がでない、熱のある期間が短くなる、
合併症(肺炎、脳症)を起こしにくいなど症状が軽くて済むなどのメリットがあります。

インフルエンザワクチン接種の方法
任意接種です。
13歳未満は1〜4週の間隔をあけて2回の接種が必要です。
  (抗体のでき方から4週毎の接種が効果的です)
  13歳以上は1回でも効果はあります。
  ただし昨年接種していない方、受験生で確実に抗体価を上昇させたいときは
  2回接種するとより効果的です。
接種量は年齢によって異なります。


インフルエンザワクチン接種後の注意
接種当日は過激な運動は避けてください。
接種当日の入浴しても差し支えありません。注射部位は清潔にしておいてください。
注射部位が赤く腫れたり、痛んだりすることがありますが、通常2〜3日で治ります。
発熱、悪寒、頭痛、倦怠感などの全身症状を認めることがありますが、通常2〜3日で治ります。
 万一、高熱やけいれんが生じたり、体調が不良の場合は、受診してください。
まれに、ワクチン接種後、アレルギー反応などのために具合が悪くなることがあります。
  接種後は院内で休んでいてください。


Q & A
Q. ワクチンはいつ接種するのがいいのですか?
A. インフルエンザの流行期は例年12月から翌3月頃です。ワクチンによって効果が現れるのは
   注射後2週間ほど経ってからです。1〜4週間の間隔で2回接種し、
   12月には2回目の接種が終了するよう接種計画を組むのが、効果的な方法です。

Q. どうして13歳未満は2回接種しなければならないのですか?
A. インフルエンザワクチンは1回の接種と2回の接種との抗体の上昇を比較すると
    2回接種したほうが抗体上昇がよいことがわかっています。
    またインフルエンザは5から14歳の罹患率が高く、確実に抗体価も上げ
    予防するため2回接種が決められています。

Q. 13歳以上は1回接種でだいじょうぶですか?
A. 近年確実にインフルエンザに罹った人、昨年インフルエンザの予防接種を受けた人は1回でも
    十分な免疫が得られます。
    しかし気管支喘息などの基礎疾患がある人受験生や医療従事者や仕事を休めない人など
    インフルエンザを確実に予防していたい方は
    2回接種したほうがより効果的であると考えます。

Q.ワクチンは毎年うけたほうがよいですか?
A.インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変化し、抗原性を変えています。
   またワクチンの効果も5ヶ月程度と考えられています。
   ですから毎年接種が効果的と考えられます。

Q.卵アレルギーがありますが、接種できますか?
A. インフルエンザワクチンを製造する時卵が使われるため、わずかながら卵成分が残存します。
    ただしその量は微量であるので、卵アレルギーがあっても接種することは可能です。
    ただ極めて稀ですが、ワクチンに含まれる卵成分によって
    アレルギー反応を起こすことがあります。
    卵アレルギーのある方は主治医と御相談の上、接種をされてください。