ダニによるアレルギー |
■ダニ対策の必要性
大人の喘息では2/3程度、小児喘息では約9割がアレルギーをもっています。 アレルギーの原因となる中で最も多いのがダニによるアレルギーです。 ダニの死骸を含んだホコリを吸い込むと喘息発作が起きます。 実際にダニアレルギーのある患者さんが転居したり、住居のダニが減ると 喘息やアトピー性皮膚炎が改善することはよく経験します。 ですから室内からダニおよびダニの死骸を排除する・・・つまり掃除が重要になります。 しかしダニは普通に掃除しているだけではなかなか減りません。 ダニがいるところを重点的に行なうと効果があがります。 また6〜7月はダニの増殖期にあたり、8〜9月は死ダニが増えてきます。この死ダニが 喘息発作の原因となります。 梅雨時期から初夏にかけて大掃除をすることは大変有意義です |
■ ダニの増加の原因
アルミサッシの普及で室内の機密性が増し、またエアコンの普及で室内の環境が 年中一定に保たれたことなどにより、室内はダニの住みやすい環境になっています。 そのためダニが増加してきていると考えられます。 |
■ ダニの多いところ
ダニは室内のホコリの中にいます。布団や枕の中、床には特に多く、 ソファー、カーテン、ぬいぐるみなどにも多くいます。 床はじゅうたんに一番ダニが多く、たたみ、フローリングの順に少なくなります。 |
■ ダニを減らす方法
@ まず寝具の清掃を | |
誰もが一番長く過ごしているのは布団の中でしょう。 布団の中はダニも繁殖しやすく、ダニの影響を最も強く受ける場所です。 まずは布団のダニ退治を行ないましょう。 ★ 週一回は使用しているすべての布団、枕、毛布の表裏とも 1平方メートル当たり20〜30秒間掃除機をかける ★ 晴れた日は寝具の天日干しをしましょう。 天日干しのポイントは・・・取り込んだ後必ず表裏掃除機をかける。・・・です。 布団を叩くだけだとダニが布団、毛布の表面に浮きかえって逆効果になります。 ★ 週1回はシーツ、布団カバーの洗濯を ★ 押入れから出したばかりの布団は、ダニが大量に繁殖しています。 使う前に必ず天日干しをして、その後掃除機をかけましょう。 |
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A まめに掃除をする | |
★ 掃除の基本は、ほこりをとることです。 つまり掃除機でホコリを吸い取り、濡れた雑巾で拭き取りましょう。 室内灯の傘の上、たんす、テレビの後ろなどちょっとした隙間も ほこりがたまりやすいのでまめに掃除をしましょう。 ★ 寝室は可能な限り毎日掃除機をかけるのがよいです。 ★ じゅうたん、カーペットの掃除機かけは 3日に1回は1平方メートルあたり20秒以上の時間をかけて下さい。 |
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B ダニが増殖しない環境作りを | |
★ 1日1回は窓を開け放って、空気を入れ替えましょう。 室温25℃、湿度75%で最もダニがよく繁殖します。湿度が60%程度に下がる とダニが繁殖しにくい環境になります。 ★ 年に1回は大掃除をしましょう。 梅雨明けに大掃除をすることで、その年のダニの増殖のピークを抑えられます。 ★ ペットについて ペットのアレルギーも増えています。ペットを飼っているご家庭では ペットも洗ってあげましょう。また掃除をしっかりして、 寝室にペットを入れないようにしましょう。 ★ ぬいぐるみも定期的に丸洗いしましょう。 |
■ どの位で効果がでるの?
2週間毎日続けることで1平方メートルあたり100匹以下にダニは減ります。 これは喘息発作を起こす危険因子を下回る量です。 しかしダニアレルギーを軽減するには20匹以下であるといわれます。 ダニを減らすには日々の掃除しかありません。 まず2週間続けて見てください。喘息発作が減るなどの効果が期待できます。 |