第2部 魔法と宇宙と恋愛と
第1話 流れ星の帰還?
しんいちろう's view:
「しんいちろうが星【注1】になって1ヶ月…そろそろ…会いたいよぉ…」
OKななせ!! すぐにも戻るぜぇ!!
「えっ? 何か聞こえたような…いいや、TVでも見ようっと。」
TV司会【注2】:
さぁ、ついについに、あの人類史上初、生身単独大気圏離脱を果たした英雄【注3】が、更なる偉業に臨みます。
そうです!! 今度は逆に、生身単独大気圏突入に挑むのです!!
あっ、今映像が入りました!! さすがですねぇ。全然緊張した様子が見られません。
現場【注4】のリポーターさん【注5】? コメント、取れそうですかぁ?
現場レポーター:
はい、こちら現場でございます。
コメントは…少々お待ち下さいませ…
はい、それではコメントを頂きたいと思います。
お加減はいかがしょうか?【注6】
はい? 全然問題ない【注7】ですか? さすがでございますね。
それでは、意気込みなどございましたらお願いいたします。
まぁ、必ず成功させる、ですか? くれぐれもご無理【注8】はなさいませんよう…
いえいえ。それでは失礼いたします。
現場より、スタジオにマイクをお返しいたします。
TV司会:
ホントに流石です。もう、尊敬【注9】しちゃいますね!!
あっ、時間ですか? どうやら、大気圏突入の時間が迫ってきたようです。
ここからはうるさいコメントは抜き!! とにかくこの人類史上初の偉業【注10】を見守りましょう!!
ななせそれを見て曰く:
……とっ、とにかく頑張って、しんいちろう!!
どっかの誰かさん's view:
同刻、さざなみ寮では…
「今日の流星に願い事してみな、絶対かなうぞ〜」
テレビをのんびりと見ていた真雪は、みんなが集まって来たところを見計らってそんな事をのたまった。
「ほんと〜」
「あら、そうなんですか?」
美緒と愛が、相継いで答えを返すと、真雪はさもなんでもなさそうにさらっと言葉を続ける。
「いや、なんてたって相川君だし。」
「ほえぇ〜、相川君!?」
端で聞いてたみなみが驚きの声を上げる。
と、同時に、テレビを覗き込んでいた御架月も声を上げた。
「ね、姉様! いったい何を?」
どうやら十六夜を認めたらしい。
「相川君、なんて無茶を…」
そう言う知佳の表情は…何故だが明るい…ホントに謎である…
「仁村さん、不謹慎です! それに十六夜も……姿が見えないと思ったら何してるんだか。」
「まあまあ、薫ちゃんも落ち着いて、頑張ってる相川君を応援したげな、ね(^^」
…さすがはゆうひである…
「ゆうひ、大物。」
リスティの意見は、みんなの総意と見て、問題ないであろう…
第1話注釈
【注1】ぢつは人工衛星という名の星だったりして(笑)
【注2】人は彼女をななかちゃんと呼ぶ(爆)
【注3】英雄と書いて『ばか』と読むらしい。
【注4】…当然衛星軌道上である。
【注5】どうやら十六夜さんらしい…
【注6】だから衛星軌道上だってば…
【注7】もはや人間ぢゃないよぉ。
【注8】やること自体がすでに『ご無理』であろう…
【注9】既にそんなレベルぢゃない…
【注10】あたりまえだ…
戻ることなく次へ行け