月姫〜GR計画〜第17話『上海に落つ……』





 大壊球内部――

月姫――


――GR計画――
第2部――化物
――第4(17話)話『上海に落つ……』




 そこにロアは居た……

「カレー……
食す為ならば、私は付け合せにサラダをつけよう」

 ロアは言う。

「ならば、私はナンを焼こう」

 ネロは言う。

「では、私は香ばしいコーヒーでも入れよう……
だか、食べるのはお前だ……
遠野秋葉……」

 王冠は、最後に語る。

「さっきから……彼 彼と!
彼がどうしたと言うんです!」

 秋葉は憤る。

 王冠は答える。

「カレーを知らんだと?
それで良くここまで生きて来たと褒めるべきか……
この! 裏切りモノのめがぁ!!」

「お黙りなさい!
さっきから訳の解らない事をごちゃごちゃと!
だいたい、この悪趣味な匂いはなんです?!」

「ほう……
お前の兄(志貴)にもそう言ったのか?」

 秋葉の目つきが変わった!

「黙りなさいと、言ってるでしょう!」

 秋葉が走り出すと
それに対するように飛び出す神父・シスター達。

 キッ!
 秋葉の睨みによって、次々と打ち落とされて良く……

「流石は遠野の当主……」

 ロアの声が響く。

「伊達じゃ無い」

 カチッ
 スイッチが入った。

「?!」

 秋葉の視線の後ろから飛んでくる。

「くっ……!」

 さっきまで仲間だと思っていた人達が……

「この! 愚か者がぁ!!」

 秋葉の怒りに死体の山、山、山。

「これでどうだ?」

 王冠の部隊が秋葉に絡みつく。

「くっ!
離しなさい!」

「トドメ……」

ロアが呟く(つぶやく)ようにそう言った……




――市街地――

「大丈夫ですか?」

「まさか君が来てくれるとは……」

「私も教徒ですから」

「たしかに……」

「で、どうします?
このお嬢さん(翡翠)は……」

「カレーだな」

「ですね……」

 二人はにやりとする。

「そうはさせませんよー!」

「む?!」

「割烹着の悪魔?!」

「ふふ……諦めて下さいね♪」

「シエルはどうした?!」

「ああ……あのお馬鹿さんですね……
決まってるじゃないですか……」

「貴様ー!」

「アルカノイド!」

 アルカノイドは琥珀に走り寄る。
琥珀は平然と笑みを浮かべる。

「あはは〜まだ向かってきますか?」

「当然だ!」

「では、お終いです」

「な?!」

そうアルカノイドに言ったのは翡翠だった……

 そこで立って居るのは翡翠……
寝て居るのはアルカノイド……
そして、謎の女性……

「結局誰だったのでしょう?
この方は……」

今となってはそれを知る物は居ない……



――市内中心――
「あはは〜秋葉さま♪
苦戦してますね♪」

「どうにかしなさい。手間がかかってめんどうです」

「解りましたー」

 琥珀は秋葉を肩に担ぐ。

「いきますよー♪」

 そして飛びあがる。
秋葉が【そこ一帯】を見渡した……



………………

「は、反則だ!」

 そう、大壊球以外は……

「事実だ……ロアよ……」

 そこに無かった……

「しかし!」

「邪魔な王冠を潰せた……良しとしよう」

「う……うむ」



「大目玉は潰せませんか……」

「どうします?」

「撤退……します……」

「それが1番かもしれませんね」

「くっ……」

「まぁまぁ、まだ好機は来ますよ♪」

「解ってます!」

「では、翡翠ちゃんを拾ってきますね♪」

「いえ、来ました」

 秋葉の後ろに立って居る。

「翡翠!」

「では、遠野を移動します」

 そうして、景色が……
 遠野家に戻る……

「はぁはぁ……」

 翡翠の息が荒すぎる……

「距離があり過ぎますものねぇ……
私は翡翠ちゃんを休ませてきますね」

「ええ……」

 琥珀が翡翠を抱えて行くと
屋敷が【シン】としてた……

「……兄さん?」

シンとしていた……




次回予告……の前に外伝。
秋葉が居ない……
琥珀も居ない……
翡翠も居ない……
志貴は自由を満喫していた
そこで血が……異形のモノを見る……
外伝、月姫〜GR計画
その壱
『七夜と両義……』






後書き
やっと、一段落……これからは【更に】オリジナル……(苦笑)
あ、今回はGRってよりゲッター(苦笑)