『桜舞』(さくらまう)
その1 始まり
『俺は拓海と知り合って、もう3年になる。
長い月日を共に過ごして来た。
でも、一緒に居るだけでは、物足りないような気がする。
そう、何かが…?
今の俺には解らない。』
陽の光りが暖かな、ある日の午後、いつもの様に拓海は、
啓介の所に来ていた。
「なぁ。拓海。明日は配達ないのか?」
「勿論ありますよ。だから、夜は帰りますよ。」
「つまんねぇな。配達1日ぐれーサボってもいいじゃねーか。
泊まって行けよ。」
「そういうわけにも、いかないんです。
あっ。そうだ。啓介さん。
その代わり明日、花見に公園へ行きませんか?」
「OK!拓海。勿論、弁当作っくれよ。」
「言われなくても、ちゃんと用意しますよ。」
「じゃー明日行こう。夕方5時に俺んち来いよ。」
「解りました。」
<続く>
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