『世紀末のお茶会』
「風のいたずら」
今日は風が強くて。別にそんなたいした事じゃないのだけど。
けど、まだ帰ってこない彼がちょっと心配。
明るい声を早く聞きたい。
心配だから、早く帰っておいで。
「ただいまー」
「おかえり。大丈夫だったかい?」
「いや、もう大変でしたよ~」
「無事に着いて良かったよ」
「ホント、飛ばされるかと思っちゃいましたよ」
「そうしたら、僕が受け止めてあげるよ」
「って、うわっ」
「でも今は飛んで行かないように押さえちゃおうかな」
風のいたずら
2001.6.5