『世紀末のお茶会』
「12時の鐘」
それは本当に偶然の出来事。エレベーターに乗っていたのは僕。
途中の階で乗り込んできたのは緒方君。
他に、誰もいない。
「すごい偶然・・」
「ホント、すごいっスね」
そう言って見せられる笑顔に僕はいい事を思い付く。
本当は途中で降りるはずだったのだけれど。
「屋上デートはいかがですか?」
最上階のボタンを押しながら、君をデートに誘ってみる。
「高杉さん…。もちろん、喜んで」
笑顔と、かわいい返事が返ってくるから、僕もうれしくなる。
もうすぐ12時のチャイムがなるはずだから、少し早めにお昼デート。
そして。
扉が開くまでは、甘いキス。
12時の鐘
2001.5.18