田代園のお茶作り

茶葉の収穫

 田代園では、自園自製自販という経営体型をとっております。
これは埼玉県茶業に多い、茶の木の栽培から、摘み採り、製茶、篩(ふる)い分け、火入れ焙煎
、販売までを
私たちがすべて一貫して行う経営スタイルです。
 他産地では、お茶は生葉農家・製茶工場・仕上げ問屋・小売店とそれぞれ別々の経営者の手を経て
お客様に届くため、どうしても「こだわり」には限界があります。

 田代園のお茶作りは苗植えから始まります。
自茶園だからこそできる、こだわりの整枝、肥培管理を受けた茶の葉は、
色艶よく、肉厚でとても力強い上質のものになります。

 また本来亜熱帯植物の茶の木にとって、埼玉は冷涼な土地です。
茶の主産地で唯一雪が降るといっても過言ではありません。
そのことから古来より狭山の茶葉は、どの産地よりも味に優れていると言われています。

冷涼な気候のため、他産地と異なり、年2回しか収穫できません

 なお当店で取り扱う煎茶の、茶の木の品種はすべて「やぶきた」で統一しております。


田代園の製茶

乗用式茶刈機で摘み取ります

摘み取った茶葉。この葉は100g 1000円の煎茶になります

 当店のお茶はすべて、深蒸し煎茶という分類に入る煎茶です。
深蒸し煎茶とは、製茶工程の最初の過程――お茶の生葉を蒸気で蒸す工程の時間を、
通常の2〜3倍かけてじっくりと蒸して作ったお茶のことを指します。

蒸し機。必要以上に蒸すことで味が深まります
葉打ち機。手もみの「葉ぶるい」を機械化したものです
精揉機。手もみの「こくり」を機械化したものです

 深蒸し煎茶は、外見の形が多少くずれてしまいます。しかし浅蒸し煎茶に比べ、
甘味が多くて苦渋味が少なく、さらに2煎目、3煎目もよく出るようになります。

 また当店の深蒸し煎茶は、独自の火入れ焙煎技術によって、
豊かなコクがあり、咽ごしさわやか。飲んだ後のキレも大変よい逸品です。
ぜひとも1度、お試しくださいませ。


田代園の茶品評会受賞歴


 田代園では、常に最高水準の製茶技術を維持するために、毎年、各種茶品評会に出品しております。
上の写真は当方の最も古い賞状で、現社長・田代紀邦の曽祖父である田代伊三郎が大正9年にいただいたものです。

 茶品評会とは、採算を度外視した、今の自分にできる最高の茶葉と技術を用いて作った煎茶を評価する場です。
ビジネス的に申せば、まったく儲かるものではなく、むしろ赤字ですが、最高の製茶技術を維持するためには
必要不可欠な行事です。おかげさまで田代園は長年、よい評価をいただいております。




【農林水産大臣賞 受賞歴】
農林大臣賞     第11回全国製茶品評会
農林大臣賞     第11回狭山茶百斤品評会
農林水産大臣賞  第31回お茶まつり狭山茶品評会
農林水産大臣賞  第55回彩の国さいたまお茶まつり狭山茶品評会
農林水産大臣賞  第60回彩の国さいたまお茶まつり狭山茶品評会

三代にわたる大臣賞受賞経歴のあるお茶屋は、そうあるものではありません。


【全国茶品評会 入賞歴】
一等     3回
二等     10回
三等     8回

【関東ブロック茶の共進会 入賞歴】
金賞     6回
銀賞     18回
銅賞     18回

【全国手揉み茶品評会 入賞歴】
三等     4回

【入間市茶園共進会】
知事賞    3回
他、さいたまお茶祭り狭山茶品評会、入間市狭山茶品評会などで入賞多数



地域の茶業組合に参加

 田代園は地域の商工会や茶業組合に積極的に参加しています。
地元に根付いた信頼あるお茶屋として、田代園は連帯感と責任感を持ってお茶作りに取り組んでいます。

入間茶研究会主催の茶園現地指導会
日本茶インストラクター協会主催のお茶の淹れ方教室
埼玉県茶業青年団主催の全国茶審査技術競技会

【田代園の所属する団体】
●埼玉県茶業協会
●入間市茶業協会
●入間茶研究会
●狭山茶商工組合
●狭山茶振興会
●埼玉県茶業青年団
●入間市狭山手揉み茶保存会
日本茶インストラクター協会埼玉支部
●入間市農業青年会議所
●入間市観光協会