31cmF4.5 鏡筒製作(1)

→望遠鏡


 

鏡筒はFRPで製作するのですが、雌型による製作は大変なので合板で筒を作り、
その周りをFRPで補強する方法を採ることにします。

12mm合板(コンパネ)で遮光板を兼ねたリングを作り、その周りに2.3mm合板を
巻いて筒を作ります。

他に2.3mm合板の継ぎのためにラワン角材9mm×15mmも使います。

円切りには簡易ジグソー盤(15cmドブの耳軸加工用に製作したもの)を使います。

これがあると円板が簡単、綺麗に切れます。

ジグソーの刃は必ず円・曲線切り用を使います。
他の刃ではこれを使っても綺麗に切れません。

12mm合板をカットしました。

右は外径370mm、リングの残り幅は筒先用15mm〜セル手前24mmです。

左はリングで切り落とされた物に200mmの穴を開けています。これは鏡筒製作
過程でリングの補強に使います。

リングにニスを塗ります。

外周は2.3mm合板接着のためにニスは塗って有りません。

(このニスは防水の意味が有ったのですが、製作方法を少し変更した為、塗る
必要は有りませんでした。当初の予定では、内側に補強リングを石膏留めする
つもりでした。)

筒は2.3mm合板をリングに巻き付けるのですが、2.3mmの厚さでもそのまま
では反発が強くて巻けません。

丸のこを使って深さ1.5mm程の溝を平行に入れます。この溝にそって筒に丸め
ます。

溝入れ作業は平らな板の上で行ないます。下が平らでないと溝の深さがばらつき
ます。

※溝きり前には裏面にマスキングテープを貼って置きます。

溝深さは結構ばらついてしまいました。

丸のこの溝切りのみでは不十分なので、釘で作ったノミ状の引っかき棒で溝をさら
に深く削り、1プライのみ残します。このときアクリルカッターを併用すると溝切りが
楽です。

溝を仕上げたら、全ての溝を15度位に曲げて置きます(曲げると言うより折る感じ)。

2.3mm合板は、400mmを3枚繋いで1200mmとしてリングに巻き付けます。
合板の継ぎにラワン角材を使っています。
このラワン角材はリングの間隔を決める働きもあります。

リングには、内側に補強リングを留めて置きます。

木工接着剤を塗ってすばやく巻き付けます。
(接着剤の乾燥が速いときは霧吹きで板を湿らせます。)

接着剤が固まる前にすばやく紐を巻き付けます。

紐はリングの場所を縛り、割り箸を通して回し締め付けます。
リングのない所はゆるく巻くかテープを貼ります。

外径37.5cm、長さ70cmの木筒ができました。

最後の継ぎ目は2mm程開いているので隙間を
埋めます。

写真は1本ですが、2本作って有ります。

これの外周にFRPを貼って補強します。

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