One Day  時々日記:2006.1.16-1.31
 誰にだって訪れるさ どうしたって悪い日は 地雷と番犬と腰に機関銃 ドイツ製でもダメでしょう

  去りゆくもの
 2006.1.29(Sun)
三条河原町近辺の東宝系映画館の老舗3館が今日いっぱいで閉鎖された。河原町通沿いの京宝ビルに入っていた京都宝塚劇場・京都スカラ座、そして1本西に入った通りにあるビル内にミニシアター2つと通常規模の映画館1つがあった京極東宝。どちらも土地の所有は東宝なのだが、跡地に建てられる新ビルには映画館はまったく作られないそうである。京宝ビル1階に入っていたブックファースト(以前は駸々堂)も閉店。新ビルにはユニクロが入るらしい。また、京極東宝のビルの1階にあるレコード店の品揃えがなかなか良くてけっこう利用していたんだけど、跡地はビジネスホテルになるらしいし、これもなくなっちゃうのかなぁ。
 近年、JR二条駅の隣に東宝系シネマコンプレックスが開業したことによる東宝の方針のようだが、これで京都の繁華街である河原町界隈に残る東宝系劇場は三条河原町東の東宝公楽だけになってしまう。地下鉄ができたとはいえ二条まで出るというのはちょっと遠い感覚だよなぁ。新京極の松竹映画館は旧映画館の隣に新しいシネコン「MOVIX」を建設して生き残ったが…。

僕はさほど映画館で映画を見ている方ではないが、やはり馴染みの映画館がなくなってしまうのは寂しいものがある。
 そういえば数年前に名古屋でも駅前にシネマコンプレックスができたために、納屋橋の名宝ビル(名宝劇場・名宝スカラ座・名宝シネマ)が閉鎖されてしまったが、小さい頃、名古屋まで映画を見に行くとなると東宝系では名宝に出掛けたことが多かったので、このニュースを聴いたときも寂しかった記憶がある。
 どうも東宝はここ数ヶ月で老舗映画館をずいぶん閉めるらしく、新聞記事でも浅草東宝や函館東宝などの閉鎖の話題が出ていた。大型のショッピングセンターなどと一緒になったシネマコンプレックスは確かにキレイだし便利なんだろうけど、昔ながらの風情の映画館がなくなってしまうのは淋しいよなぁ。撮影自体がフィルムからデジタルに切り替わりつつある現在、いずれ映画自体がフィルムでなくデジタルソースを直接投影するものになっていくのかもしれないが。

 農耕生活
 2006.1.25(Wed)
本来なら年末から年明けにかけてHarbot恒例のギフトキャンペーン期間になるのだが、今年は諸事情により遅れ、この20日からギフトフラワーキャンペーンとして始まった。
 どんなものかと思ったら、タネを蒔いて花を育てると、その実がギフトフルーツになっていて1つの実につき2個のギフトを貰えるというもの。育てるときに3色のカプセル(肥料?)や水をやる回数の組み合わせ次第で色々な実がなるらしく、どうも15種類ほどあるらしい(ギフトのアイテム自体は6種類くらいのようだが)。
 ということでウチのPARTYもさっそくアイテムを色々と増やし、寝るときにはこんな格好になるように(笑)。かなり贅沢になってきたぞ。いままで普段着(?)のまま布団もかぶらずゴロ寝やウインドウにもたれかかってうたた寝ばかりしていたからなぁ。大進歩。

有料ユーザーは約2ヶ月間、何度でもタネを蒔いて育てられ、また以前に穫れたものと同じ種類の実ができたときは実を他のハボにお裾分けすることもできるのだが、従来のギフトキャンペーンと違ってこちらで相手を指定することはできず、いわばボトルメール状態で宛名なしで送ることしかできないため、これまで例年贈らせて頂いていたハボオーナーの方々にはお届けできないかもしれませんが御了承下さい。できるだけ色々な方に届くように、せっせと蒔いては育てていますが。

 間抜けなことも人生の一部だと今日の愚かさを笑い飛ばしたい
 2006.1.23(Mon)
ホリエモン氏逮捕のニュースを聞いて最初に思い出したのは「光クラブ事件」だった。(古いよ)
 もちろん事件当時にあたしゃ生まれていませんが…。

となると、このあとホリエモン氏は追いつめられた挙句に自ら……という結末を迎え、それを題材にして三島由紀夫が小説にするのだな。

…と思ったら、三島はとうの昔に彼岸の向こうだった。  (←今頃気付くな)
 そうなると、代わりに書くのは平野啓一郎あたりか。ううむ。

…等と、当事者にとっては迷惑至極な妄想をしてしまった今日此頃。疲れてるなぁ。

ライブドアの旧社名が「オン・ザ・エッヂ」であり現社名に変えたのはバファローズ買収に名乗りを上げる半年前の2004年はじめだったことは知られているが、もともとの「ライブドア」は無料接続をウリとして著名人を多数CMに起用して名前を売ったISP業者だった。けっきょく破綻して2002年にオン・ザ・エッヂに営業権を譲渡して消滅、それから約1年後に名前とロゴマークが復活することになる。
 で、その元々の「ライブドア」創業者はいま何をやっているのかというと、実はアップル日本法人の社長だったりする。(米Apple本社副社長も兼任)
 前社長の原田永幸氏(谷村有美の旦那としても著名)が退任して日本マクドナルドのCEOに就任した後しばらくアップル社長の椅子が空位のままで、今後どうするのかなーというところへ2004年中頃「前刀禎明氏が就任」というニュースが流れ、「はて何処かで聞いた名前のような…」と思っていたらライブドア創業者だったな、そういえば。
 現在はもちろん無関係なんだけど、たぶん今頃取材がけっこう来てるんだろうな。

お気づきの方もいるかと思いますが、現在、本サイトの「リンク集」の改装工事中です。とりあえずページ全体を新フォーマットに変更して、現在はリンク切れの整理や個人的によく使うサイトのまとめ直しをしている最中。
 てなワケで、サイトのまとめ直しは半分ほど終わったが、今回の変更で妙に増えたのがマンガ家さんの公式サイトってのがなぁ(苦笑)。マンガ家さんのサイトのバナーは暗黙の約束があるのか、たいてい200×40pixelで統一されており、並べると妙な統一感がある(笑)。別にマンガ家ではないけど、本サイトのバナーも以前から200×40pixelで作ってあります。
 他に、現段階で大きく手を加えたのは交通機関系。鉄道系もより実用的なところを取り上げ、さらに高速道路と航空会社・空港に関するリンク集を追加。なお飲食系やMac・楽器系、友人サイトについてはこれから手を入れます。
 時間の合間を縫っての改修工事になるため改装終了まではまだ日数がかかりそうですが、どうぞ御了承を。

 ひとりになるのは誰だって怖いから躓いた夢に罰を与えるけど
 2006.1.22(Sun)
栃東よかったなぁ。若乃花の引退後はもっとも好きなタイプの力士なんだが、彼もまた若乃花と同様に致命的な怪我が多くて、よくぞ二度の大関陥落から這い上がったものだと感心していたが、流石にもう優勝はないかな…と思っていたところに朝青龍の連覇にストップをかける見事な優勝。かなり久々の日本人力士による優勝となった。
 栃東の怪我の多さは若乃花と同様、平均体格の大型化した中で闘う小兵力士の宿命かと思っていたのだが、筋トレ中心のメニューによって筋肉が硬くなり過ぎていた結果でもあるらしい(この話を聞いて昨今の清原をふと思い出した)。それでトレーニング方法を変え「柔らかい筋肉」をつくり鍛える方法にしたそうで、それが復活に繋がったらしい。
 ま、一時のような超巨大サイズの力士がずいぶんと減り、現在の頂点に立つ朝青龍にしても大きな力士ではない。かつて貴乃花が大型力士に対抗するため無理な増量をして結果的に力士生命を縮めたが、朝青龍をはじめモンゴル勢が巨大化傾向に歯止めをかけて技能重視の相撲本来の路線に戻した功績はけっこう大きいと思うし、個人的に朝青龍は世間で言われるほど嫌いではないんだが、やはり栃東のような正統派の技能力士がきちんと活躍するのが嬉しい。優勝インタビューではっきりと「横綱を目指す」発言をしたり(これまでは優勝直後も控えめな発言ばかりだった)ブログを開設したりと、心境的にもかなりの変化が伺える。ちょっと期待したい。

今場所、久しぶりに満員御礼の日が増えたのは新大関・琴欧州の人気もあっただろうけど、やはり本場所の相撲内容の良さが伝わってきた部分もあったように思う。幕尻で大健闘したが千秋楽で負けて三賞受賞ならなかった幕内最年長・北桜の連日の熱いコメントや土俵態度は久しぶりに「いいものを見せてもらった」気分だった。

 時代は変わる
 2006.1.21(Sat)
「Apple利益ほぼ倍増、iPod販売1400万台に」というニュース。
 Appleの10〜12月期の決算が売上高・利益ともに過去最高、それも前年同期の2倍になったそうだ。この秋はiPod nano発売に始まり、ビデオ試聴可能な5世代目iPodも登場と、miniの登場以降爆発的に売れているiPodシリーズが更に売り上げを伸ばす要素はあったし、クリスマス商戦の時期でもあるからこれだけ売れたのだろう。10年前、Windows95に圧倒され身売り寸前だったAppleを思うと隔世の感がある。もっともこんな形で世間を席巻することになるとは初代iMacが売れていた頃でも予想できなかったが。
 昨年は日本でもiTMSが始まったが、iTMSを利用したりiTunesでmp3でなくAAC(.m4a)ファイルで曲を溜め込みはじめると、他のプレーヤーへの乗り換えはほぼ不可能だし、となると今迄使ってきたiPodが古くなってきたら買い換えもiPodになる。だから従来からのiPodユーザーの買い換え需要も結構ある筈だ。  どうでもいい話だが、なんでWindowsユーザーはiTunesを単数形の「iTune」と書いたり呼んだりする人が多いのかなぁ? あれ、正式名は複数形です。

そんな訳でiPodによる収益増で絶好調なAppleだが、同じ時期にMacの売り上げ台数も20%増えたという。
 もっともこれは、年明け(つまり今年)から登場するIntel Macが販売される前に(出てからしばらくはネイティブ対応ソフトが少なかったりハード自体に問題があることを予測して)PowerPC搭載Macを新型で買っておこうという購入層ではないかと思う。今はどこのMacを扱う店に行っても店員さんが「どうトラブルが起きるかも分からないので今はまだIntel Macはお勧めできない」と言ってるしな。

その好調なAppleの一方、iPodシリーズを標的に昨年ウォークマンを一新した SONYは苦戦が続くようだ。テレビなどにはやっと光明が見えてきたらしいが、こちらはかなり厳しいな。
 とにかくソフト(SonicStage、CONNECT Player)の出来や対応、音楽配信サービスなど昔のSONYを思えば信じがたいほどドタバタしている印象がある。これは別ブランドで何種類も似たような機種を作ってしまった初期のポータブルHDDプレイヤーやHDDビデオレコーダーの混乱でも思ったことだが。 あそこまでAppleを意識しなくとも、SONYらしい切り口で面白い製品を出せばきちんと買って貰えると思うんだけどなぁ。

かつてAppleは初のノートパソコンであるPowerBook100シリーズを発表した際(1991)、その生産をSONYに委託していたことは公然の秘密とされている。また、PowerBookのバッテリーの多くはSONY製造であり、このため工場が火災にあった時は一時的にPowerBookの公表スペックを下げざるを得なかったこともある。
 iPodのバッテリーも一時はSONY製を採用しており(HDDは東芝製、背面のステンレス部分はPowerBook G4シリーズの筐体も作っている東陽理科学研究所製)、またColor Classicがモニタにトリニトロン管を採用していた頃はSONYがそれをCMで宣伝するくらいだった。SONYがパソコン分野に参入する際にこれらの経験が生かされたのは間違いないし、i.Link(=IEEE1394、これも元はApple提唱の規格)などでデジタル機器をパソコンに接続する発想はAppleが「デジタルハブ」を提唱し始めるよりも早かったくらいに思う。AppleもPowerBook G4を出した頃は明らかにVAIOを意識していたし、Steven Jobsも基調講演でVAIOを「現在もっとも優れたWindowsノート機」としたこともある。
 そのVAIOもバリエーションを増やしすぎてワケが分からなくなっている印象があり、まるで10年前のMacみたい(苦笑)。 ノートパソコンで思い切ってモバイルに特化し評価を高めているPanasonicのLet's noteとは対照的である。

…などと考えていると、「ディズニーがピクサーを買収」というニュースが流れた。
「トイ・ストーリー」で有名になったピクサーは元々George Lucasが設立したあのLucas FilmのCGアニメ関連部門が独立したもので、1986年、自ら引き抜いて招いたJohn SculleyによってAppleを追放されてしまいNextを設立した頃のSteven Jobsが買収し、独立のアニメスタジオとして育ててきた。
 で、ディズニーと長期契約して提携、ディズニーのCGアニメ制作部門のように活動してきたのだが、昨年で一度その長期契約が切れる際にモメて契約破棄も噂されていた(このあたりの話は過去の日記を参照してください)。ディズニーは2年前に、自社内のアニメ制作部門を縮小してスタジオも閉鎖しており、現在は自前でアニメを制作できないのだが、結局ピクサーを買収して自社のアニメ制作部門にする手を選んだということらしい。
 その買収方法だが、ピクサー株の半数以上を持つCEOのJobsとディズニーで双方の株を交換する形を取るそうで、これによりJobsはディズニー株の5%以上を持つ個人筆頭株主となって、役員への就任も確実視される。このこと自体はJobs個人のことでAppleとはいちおう無関係なのだが、実際にはAppleへの影響がない筈がない。おそらくディズニー本体および傘下ABCが持つ音楽資産や映像資産がiTMS向けに配信されることになるだろうし、他にも色々な予想外のことが起こるかもしれない。そのあたりはけっこう楽しみのような。

しかしAppleもこれだけ儲けたんだから、事ある度に訴訟を起こして和解金を踏んだくろうとするApple Recordsをいっそのこと買収しちまえばいいのになぁ。そうすればBeatlesの曲だってiTMSで売れるだろうし。

 メイド服から回帰分析を教わる
 2006.1.17(Tue)
統計学がとっつきにくいのは、素人頭の常識的な感覚ではちょっと理解しにくい部分があるからだと思うが、この部分をわかりやすく解説してくれるイイ本がなかなか少ない。
 自分自身は理解できているとしても、それを他人に説明するのはまた別の問題であって、そのための参考になるような本はないかなぁ…と某書店で探しているときに見つけたのが。

マンガでわかる統計学 マンガでわかる統計学・回帰分析編

 こんなものまでマンガになったんかい! などと思いつつ、特に気になったのが「回帰分析編」
 表紙から想像がつくと思うけど、つまり喫茶店の売上計算を回帰分析と絡めて話を進めていく展開なのだが、これ、マンガを別のひとが描いたらメイド喫茶を舞台にして「萌え統計学 回帰分析編」になってしまいそうである。その方が売れたかもしれないが。

つうか回帰分析が必要な人ならそれなりに基礎知識もあるだろうし、もっと別のもので勉強すれ…と一瞬は思ったのだが、よくよく考えれば回帰分析はExelの分析ツールにも入っているし大抵の人はExcelを使っているだろう。つまり、回帰分析の理論や検定などの知識をろくに知らなくてもそれなりに使えてしまう(ような気になる)んだよなぁ。ちと怖い話だけど。
 特に重回帰の場合は多重共線性(よく似た説明変数を複数使って回帰分析を行うと出てくる問題)とかいろいろ考えなきゃいけないんだけど、Exelの分析ツールは数字を出すだけで多重共線性などのチェック等をしてくれる訳ではないし。

内容をちらっと読んだ限りでは、肝心の「常識的感覚でわかりにくい」部分になると、結局マンガや図の説明でなく文章に頼ってしまう部分がけっこう多くて、このあたりが限界なのかもしれないなぁ。  で、流石にこれは買わずに帰宅したのだが(笑)、その後ネットで調べてみると意外に(?)この本、特に「マンガでわかる統計学」の解説書としての評価は高いらしい。ううむ、今度見かけたらやはり買うべきなのか。

…で、第3弾は「マンガでわかる多変量解析」あたりをぜひ希望(笑)