時々日記: 2004.1.1-1.15

 明日への扉
 2004.1.1(木)
という訳で新年を迎えました。その瞬間は地元の神社の初詣に並んでいる最中。
 さて今年はどんな一年になることやら。具体的な将来像が色々と見えてくる…というか現実を次々と突きつけられるだけの1年になる可能性もあるんですけど、まぁこういう生業だけに自分の頑張りだけではどうにもならん流動的な要素が多いのも確かで、自分で頑張れる範囲はしっかりヤルつもりですが。学会発表とか論文投稿だけでなく、今年は学位論文も書かなきゃならんしな。
 ともあれ今年もよろしくお願いします。

初詣から戻った後、あらかじめ用意してアップしておいたファイルの名前を変更する操作だけ行って正月限定仕様のトップページと新年の挨拶を公開。このへんの作業を帰省中にもできるようになったのがiBook導入の利点か。そのあと就寝。

遅めに起きた後、父親の提案で小牧の方の内々神社に参詣し、そのあと折角だから犬山へ。犬山には初詣客の数が熱田神宮・豊川稲荷についで愛知県内3位を続ける成田山があるので道路がたいへん渋滞しており、旧道や裏道を通って犬山城へ。現在4つしかない国宝指定の天守閣(犬山・姫路・松本・彦根)で、その中でも最古を誇る古風な望楼型天守閣である。(もっとも国宝建造物に層塔型天守閣はひとつも残っていない。全て戦災で焼失)
 城主の成瀬家はもともと徳川家康の直参の家臣だったが、尾張徳川家創設の折に家康直々の頼みで徳川義直の家老となったために、立場は陪臣ながら譜代大名の待遇を与えられ、一国一城令の発令後も例外的に城持ちを許され明治維新まで続いた。今も成瀬家の私有なのだが維持費の問題から犬山市に寄贈したがっており、しかし犬山市も財政難で渋っていてひと悶着起きているという話も聞いた。

犬山を県内随一の観光都市に仕立てたのはいうまでもなく名鉄の功績で、犬山遊園(モンキーパーク)を造り、成田山を創建し、京大霊長類研究所の誘致にも関わったというし、それの絡みで実験用サルの繁殖施設としてモンキーセンターを開設してサル類動物園に発展させ、明治村やリトルワールドを造ってきた。最近の犬山の停滞は名鉄の苦境とも無縁ではないだろう。
 何年ぶりかで天守閣にも登った。天守閣からの眺めは非常に良いのだけど、ここは高所恐怖症の人はダメだろうな…。なお犬山城の案内板には「ワンマル君」というキャラクターが使われているのだが、これ、某キャラクターの作者に依頼したという由緒正しき正当なパクリらしい(笑)。

城を降りてからすぐ近くの資料館に展示してあった山車を見た。うちの地元などのよりもデカい。祇園祭の舟鉾を思い出させるような舟型の山車があるのが驚き。名古屋周辺では珍しいのではないかな? 尾張の祭礼の山車はからくり人形がつきものだが犬山もそうで、十数台の山車全てに備わっており、名古屋在住で現在唯一のからくり人形師といえる玉屋庄兵衛の出張工房まであった。

 地下鉄とクマとナナちゃんとザクレロとズゴック
 2004.1.3(土)
午前中は前日に引き続き従姉宅でMacとWindows機の面倒を見る。うーん、どうもネットワーク関係の設定がうまくいかないなぁ。まだMac OS X v10.3の共有に関する細かい設定をよく分かっていないかなぁ…。
 夕方から名古屋でみみなと飲むことに。前日に岡崎西武でゲットしてきてくれたおかいものクマの縫いぐるみ(レモンイエロー)を頂く。どこの西武百貨店もこの時期そうなのかもしれないが店内に「おかいものクマ神社」が設置され(御神体は3匹のクマ)、それがみみなの初詣だったらしい(笑)。で、名古屋駅付近の店で和食系のものを飲み食い。それにしても毎日ビルと豊田ビルが取り壊された(合同で新ビルが建つ)ので、駅前の風景がかなり変わっているな…。

で、帰宅してからネットを見たら…、そっか、辻加護、モー娘。から独立するのか。まぁあれだけコンビで扱われる事が多いと、卒業は同時だろうとは思っていたけど、予想外に早かった気も。
 曲的には「Loveマシーン」から世間的に完全ブレイクしたモー娘。なんだろうけど、僕の個人的印象では辻・加護の加入辺りからファン層が拡大したような気がする。それまでは(言い方が悪いけど)昔で言えばB級アイドルヲタな人達が主に付いてきていたのが、あの2人が入ったことでロリ系が守備範囲の方々まで一挙にモーヲタに叩き込んだ印象が強いのよ(笑)。僕の記憶でもメンバーの顔と名前がやっと一致したのも彼女たちが入って以降だったな。(けど現状では藤本以外の最新加入メンバーはいまだ混同しているかも…)
 新聞で独立を伝える記事には「元気なキャラクターで人気を集め…」とあったけど、要はアホキャラのツートップなんで(←ある意味ホメて書いてます)。今後また新メンバーを入れていくのだろうが、彼女たちの卒業前より更に人数が増えたりするんだろうか。ある意味人気の集まっていた人が相次いで離脱する訳だから、モー娘。本体も先のことを色々と言われるだろうけど、ともあれネタとして某スレッドを楽しみに読んでいる(汗)俺的には、まだまだ続きと新ネタが読めそうである。

 京都へ
 2004.1.5(月)
午前中に実家を出発、のぞみで京都へ。京都に到着してから、駅前のプラッツ(近鉄百貨店)に入っている新星堂と旭屋書店で買い物。やっと今年のカレンダーも購入。そのあと下宿に戻って年賀状を確認し、出していなかった人の分を至急印刷して投函、そのまま研究室へ。

 期待と反発
 2004.1.7(水)
夜中に(現地では昼間だが)サンフランシスコで年明け恒例のMacWorldExpoの基調講演があり、新たなMacの発表およびスペックアップはサーバー以外なかったものの(昨年秋〜年末に出たばかりだったしな)iPod miniという新製品が登場した。ただし日本での発売は春先らしいが。初代iPodと同じスクロールホイール機構を持ち、容量は初代の5GBより少ない4GBだが同じ「1000曲」を謳っているのはmp3より圧縮効率の良いAAC(m4a)で計算しているせいだろう。現行のiPodが15GB・20GB・40GBという大容量なのでかなり少なく感じるが、寸法もかなり小さいので、これは媒体にHDDでなくメモリを使っているのだろうなぁ(追記:コンパクトフラッシュのサイズのHDDであるマイクロドライブを採用と判明)。値段的には249ドルだからまだまだ可愛い値段ではない…。15GB iPodが32000円だから多少は安いけど容量との比較もあるし。まぁこれでも初代の登場時よりゃかなり安くなりましたが。

個人的に興味はiLifeのアップデートで追加される新ソフトのGarageBandかなぁ。これ、どうも通常のmidi編集ソフトとは違いそうなんだけど、プラグインを追加で買ったとしてもこの値段(iMovie+iPhoto+iDVD+GarageBandで5800円、iTunesは無償)で買えるのは大きいかなぁ。AppleがeMagic(Logicの開発製造メーカー)を買収した時に廉価版の音楽編集ソフトの噂は出たけど、こういう形で出てくるとは思わなかった。僕の現状の環境ではYAMAHAの機材とソフトを使っているが、なかなかMacOS Xに対応しないのでそろそろ見切る時かもしれない。
 ただ、この新iLifeの登場でバージョンアップしたiPhoto(2→4)とiMovie(3→4)も無料ダウンロードがなくなり、iDVD(3→4)同様に有償になってしまったのは痛いな。従来通り無償なのはiTunesだけになったが、こちらは近々日本でもサービスが始まるMusic Store(楽曲のダウンロード販売)とiPodで稼ぐ算段だろうし、今後発売されるiMac・iBookにはバンドルされるだろうけど、これまで無償で提供されてきたものを使い勝手が良くなった段階で有償にいきなり切り替えるのは流石に反発を招きそうな気もする。
 さて、これでApple純正ソフトとして未登場かつ最も要望が高いのはAdobe GoLiveより安価で簡単なお手軽html編集ソフトになるだろうな(WindowsのIBM HomePage Builderや、かつてのクラリスホームページのような)。お仕事用ソフトはMicrosoftに任せて(この春にOffice新バージョンの登場が今回発表された)エンターティメント方面の自己表現に必要なソフトを自社開発している姿勢を考えれば、いずれ出るだろうとは思うのだけど。

 赤い彗星、ふたたび
 2004.1.11(日)

グフと並べたズゴックのフルヌード(笑)
今日は少しだけ時間があったので、やっと加護ズゴックの内部パーツにスミ入れ、組み上げた。ズゴックは他のMSと異なり、フレキシブル・ベロウズ・リムと称するリング状のパーツで腕や腿を構成しており、また頭部が完全に胴体と一体化している構造なので人型とはやや異なる異形になるのは当然なのだが、それに例えられてしまった全盛期の加護って一体(汗)。
 ただし、こうして組み上げてみると横幅を取っているのは上半身くらいで、ウエスト以下の胴体はかなり細身で、フレキシブル・ベロウズ・リム構造のせいで腿や腕がまっすぐ下に降りずガニ股になっていることと頭がないことが全体の印象に影響を与えていることが分かる。
 しかし、MGシリーズの1年戦争登場MSを組んでいるといつも思うことだが、まさかズゴックのフルヌード状態を無改造で作れるキットが出てくるとは思わなかったよなぁ(笑)。シャア専用機のキットは1年前に発売された量産機とフレキシブル・ベロウズ・リムの構造が異なり、ゴム製のチューブを通してある他、伸縮機構も追加されている芸の細かさ。サーモンピンクのパーツの成型色もMG初期のキットであるザクやゲルググに比べると光の透過性が低減されるなど格段に改善されている。
 水陸型MSでMG化されているのはズゴックとゴッグだけだが、今後はやはりアッガイも登場するだろうし、インストの解説を読む限りでは「0080」に出てきたズゴックEも登場するかも(もうHGUCでは出ていたっけ?)

 追い込み始まる
 2004.1.12(月)
年度内最終のゼミ。もっとも今日は通常の内容ではなく、これから控える論文の執筆や発表について未経験の4回生向けに解説するものなので終了時間も早め。
 そのあと、秋に僕の実験にも協力してくれたウチの学科の1回生の女の子達に連絡を取って(秋の実験があったので1・2回生にいちばん顔を知られた院生が今のところ僕のようだ)研究室までお越し頂き、いよいよ修論の追い込みで切羽詰まったM2の実験に協力してもらう。この三連休には成人式で帰省していた子もいて、そんな話で盛り上がっていたようだが…、若いよなぁ(遠い目)。しかも、現役で合格した子は成人式すら1年先だし…。
 発表が修士より約2週間遅い4回生の卒論の方も実験の本格化はこれからだが、やっと目処がついたところ。あと1ヶ月少しだが頑張りましょ。今年は春に学会がなくM1や僕はさしあたって切羽詰まる具体的目標がないので、しばらくはM2と4回生のサポート業務が優先かな。

 縮小
 2004.1.13(火)
ディズニーがアニメ部門を縮小し、スタジオを閉鎖、スタッフの大半を解雇するらしい。アニメの元祖であるディズニーでそういう動きが出たのは驚きだし、ある種の寂しさもある。確かに最近のディズニー作品のアニメはセル画ではなくフルCGのものが主流だが、あれはディズニー本体ではなくPixerが制作してディズニー系のブエナビスタが配給(スタジオジブリ作品と同じ形態)しているだけなので、ディズニー本体のアニメ制作機能はほとんど無くなってしまうことになるんじゃないか。

Pixerは元々LucasFilmのアニメ部門だったのを1986年頃にApple創業者のSteve Jobsが買収(丁度この頃Jobsは自身がPEPSI社長職から引き抜いて社長に迎えたJohn SculleyによってAppleを追放され、現在のMacOS XのベースになったNeXTSTEPを後に開発したNeXT Computerを設立している)してCG動画製作会社として育て上げた(現在もAppleとCEOを兼任している)もので、「トイ・ストーリー」以後注目を浴びているが、実は来年の公開作品でディズニーとの長期契約が切れるらしく、いま大手各社からのオファーが殺到しているらしい。万一これでディズニーがPixerとの契約更新を失敗したら、アニメ部門が壊滅状態になるんじゃないだろうか。
 かつてディズニーのアニメも一時期不振が続き、宮崎アニメに刺激されて若いスタッフが発憤して作ったのがあの「美女と野獣」で、その後もしばらく佳作が続いたのだが、ここ数年はまた駄作続きと評されていたようだし、なんでも(日本のマンガが原作でさえも)実写でやってしまもうとするハリウッドの中では実写との合成もしやすいフルCGが主流になってしまうのは仕方ないのかなぁ。日本のようにフルCG化されてもセル画の味わいを残して作ることも一つの方法だし、セル画独特の表現の魅力も十分ある筈なのだが、この分野では日本産にかなわないと諦めてしまったのか。

 逆襲?
 2004.1.14(水)
iPod miniが発表されたばかりだが、携帯型プレーヤの元祖SONYも名刺サイズのHDD内蔵タイプを出すようだ。AIWAブランドなので"WALKMAN"は名乗らないけど。名刺サイズにまで小さくしたためか容量は2GB。(iPod miniが4GB)
 SONYだから圧縮形式はMP3以外はATRAC3(MDの方式)とせいぜいWMA位だろうなぁ。PanasonicのSDメモリ使用タイプがAAC(.m4a)に対応したけど、ポータブルCDでは未対応。MacUserとしてはAACでファイルを収めたCD-Rに対応したプレイヤー(据え置き型も含めて)が出てくれると有り難いんだけど、もっと広がらないと無理かなぁ。

またSONYは次期MDの規格(Hi-MD)も発表したが、これによると、従来のMDも新規格でフォーマットし直すと177MB(80分)ディスクが305MBになり、現行のMDLPの圧縮方式(ATRAC3plus)なら13時間30分の録音が可能。新登場のディスクはなんと1GBという、CDを超えるサイズになるので、非圧縮のリニアPCM(44.1kHz)でも110分、ATRAC3plusなら45時間も録音が可能になるらしい。うーむ信じられん世界になってきたな…。これもiPodをはじめとするHDD内蔵型携帯プレーヤへの対抗策なんだろうけど。こうなってくると、据え置き型もポータブル型も買い換えのタイミングを考えてしまうのも確かで。
 これだけ容量が増加すると、かつてMD-dataで失敗したデータストレージ分野への挑戦をまた始めるつもりなんだろうな。

 矢継ぎ早
 2004.1.15(木)
先日のGarageBand登場に続いて、Logicも新製品が発表されたようだ。登場するのは従来のLogic Platinumの構成を含むLogic Pro 6とその廉価版であるLogic Express 6。もっともLogicを開発・販売しているeMagicはAppleに買収されたものの吸収された訳ではないので、今のところ日本国内での販売はAppleではなくミディアなのだが、はたして日本語版は出るのやら。
 個人的関心でいえば、なかなかYAMAHAがMacOS X対応に本気になってくれないので、これだけパソコンの性能が上がるとソフトウェア音源でかなりのことはできる訳だし、最近のソフトならPro Tools等を特に使わなくてもハードディスクレコーディングやミックスダウンの作業まで全てパソコン内で完結できるし、そろそろ音楽制作環境を一新してもいい頃かなとも考えていたので、その中でも最右翼に考えていたLogicの廉価版(299ドル)の登場はかなり興味をそそられる。将来バージョンでは完全にGarage Bandと互換になるようだし。(Appleから出ているSoundtrackも音楽制作ソフトだが、こちらはFinal Cut ProのBGM編集環境を独立させたソフトなのでループ多用のBGM的な音楽制作には向くけど一般的な音楽制作向きではないらしい) さしあたってはGarageBandで習熟してからLogic系へ移行になるかなあ。

これに先日登場したGarage Band(iLife04に含まれる)を加えて音楽作成ソフトがプロ(上級者)用・中級者用・初心者用の3タイプが揃ったことになる。ちょうど映像編集ソフトのFinalCut Pro/Express・iMovieと同じような構成になった訳だ。

映像編集音楽作成DVD制作
上級者(プロ) Final Cut Pro Logic Pro DVD Studio Pro
中級者 Final Cut Express Logic Express
初心者(iLife) iMovie GarageBand iDVD

 このほかにiLifeに付属するiTunesiPhotoはそれぞれMac内の音楽/写真の管理ソフトでクリエイティブ要素は薄いので、プロ向けと初心者向けに分ける必要がない(iPhotoにはレタッチ機能があるが、本格的にやりたければAdobeのPhotoshop・Photoshop Elementsがあるので、これが上級者/中級者向けに該当するかな)。このあとDVDオーサリングソフトの中級者用(DVD Studio Express?)が登場する可能性はありそうだけど。

今日はドラゴンズが新ユニフォームを発表したのだが…、うーむ。青色が昔のような明るい青でなく従来通りの色だったのと赤ラインも使われなかったのは良かったが…、白地に青だけではかなり地味だなぁ。落合監督が赤字を嫌って赤を使わなかったらしいけど、ドジャーススタイルの胸番号だけ赤はアクセントになっていてカッコよかったんだけどなぁ。
 活字体の「DRAGONS」ロゴも見慣れないせいもあって違和感。帽子のマークも久々に「CD」が復活したが、昔と書体が違うので、今回のはそれこそロサンゼルス・ドジャースの「LA」を「CD」に変えただけの仕様にも見えるな。これ、次に監督が交替した時にまたドジャーススタイルに戻る可能性が高いような気がする…個人的にはそれが当分先であることを祈るし、このユニフォームで圧倒すれば定着するんだろうけど。