ドコモPHSに期待するものは?

3月24日〜4月3日までの11日間、ホームページ上でアンケートを行いました。
ここではその結果をお伝えします。
なお、アンケートにご協力頂いたみなさん、ありがとうございました!

1:ドコモPHSに期待するものは?サービス編

有効投票数 188

順位 項目 投票数 割合(%)
パルディオEメールの機能拡充等 90 48
定額制データ通信サービス 23 12
ひとつの電話番号で音声端末とカード型端末を利用 16 8
通話エリアの拡大 16 8
64kエリアの拡大 13 7
留守番電話サービス機能の充実 10 5
PHSサービス自体の継続 7 4
ブラウザホンのコンテンツ関連 5 3
公衆無線LANを利用した高速データ通信 3 2
10 その他 5 3

【解説】

まず、1位はパルディオEメール関連で、圧倒的でした。投票数の内訳は、プッシュ配信または配信通知が77とダントツで、
PCやWeb上での利用が5、アドレスを@docomo.ne.jpにというのが5、パルディオEメールの64k対応が3でした。
最後のはあまり知られていない事実ですが、実はパルディオEメールは32kなんですよね。
ただでさえ10秒7円と高いので、より高速に送受信してほしいものです。
プッシュ配信は、やはり切実な願いでしょう。
ただ、PHSではEメールをプッシュ配信をしているサービスは(たしか)なく、
DDIポケットも配信通知という形態をとっています(アステルはどうだったか…)。
これを端末側で応用し、配信通知→自動読みだしとすることで、プッシュ配信のようなサービスを実現しています。
このようなサービスは既にきゃらメールで実施されていますので、不可能ではないと思います。
是非とも実現して欲しいですね。ただ、予算の関係もあるんだろうなあ…と。
@docomo.ne.jpはきっと不可能ではないでしょうが、あえてそんな混乱をきたすことをやるとは思えません。
サーバも全く違いますし。
PCやWebでも使えるようにする、すなわちSMTP・POPサーバの開放は、
実はプッシュ配信の方向性とは相反します。
iモードでもサービスの開放が検討されていますが、メールのプッシュ配信はあくまでキャリア独自のサービスで、
サービスの普遍性を高めれば高めるほど、独自のサービスはできなくなっていきます。
みんながiモード以外のポータルを使うようになった場合、
プッシュ配信ができないという問題が携帯電話でも生じてくるかもしれません。

2位は定額制のデータ通信サービスですね。
書いてはないですが、AirH"のことですね。
AirH"はパケット通信ですが、ISDNはパケットも通すので、
実は応用次第でドコモPHSでもパケット通信を提供することは可能です。
ただそれには、おそらく基地局の改修等が必要になってきますから、予算がなければ無理でしょう。
その代わりにP-p@cを投入したというところでしょうか。
使い放題だからといって、ポケットユーザーは相当ハードに使っているようで、
DDIポケットの予想を完全に上回っていたそうです。
もし使い放題が提供されたら、実は他のユーザーからの接続が困難になるなどの影響が出るかもしれません。
定額制サービスも善し悪しと言うところでしょうか。

3位は、ちょっと分かりにくいですが一つの電話番号で音声端末とカード型端末を利用できるようなサービスです。
これは、ふと思いついて項目に入れたのですが、ブラウザホン用にP-p@cを契約しても、10時間とかはさすがにちょっと多い。
で、カード型と切り替えができれば、PDAとブラウザホンと、一つの契約でスマートに使えるな、と。
実際、今年の夏からFOMAでは同じようなサービス(PDCとFOMAのデュアルネットワークサービス)
が提供される予定ですので、これをPHSでもやってくれないかな、と。無理かなあ。

さらに同着3位は順当に通話エリア、5位は64kエリアの拡大です。
まあ、昔っからドコモPHSのエリア配置には批判というか、不満というか、ありましたね。
64kエリアは都市部に限られているので、これもどうにかしてもらいたいものです。
あと、エリアで千葉県のエリア充実(8)とありましたが、これは千葉県民の組織票でしょうか…?
まあ、千葉県のディズニーランドに限らず、レジャー施設のエリア充実(2)など、効果的なエリアの拡大もしてほしいです。

6位に入った留守電機能の拡充はけっこう意外でした。
というのも、自身が留守電を使ってないので、実感がわかなかったからです。
話中応答については、PHSではキャッチホン自体提供されてませんが、
通話の切り替えって技術的に難しいのでしょうか?
何にしろ、おそらく音声通話関連のサービス向上は難しいのかもしれません。

7位は、まあ時期が時期だっただけに出てくるとは思いました。
ただ、縮小しないで継続、というのは一番贅沢な要求かとも思います。
赤字で「見直し」と言ってるくらいですから、きっぱりやめる(または譲渡)か、縮小して継続かのどちらかになっていくかと。
もちろん、縮小と言ってもエリアの縮小ではなくて新規投資額の圧縮でしょうが。

8位以下は簡単に。
ブラウザホンのコンテンツ(5)は、一番お金をかけずに力を注げるはずです。
是非、ドコモPHSの担当部署の営業の方々にがんばってもらいたいです。
9位の公衆無線LAN(3)は、思ったよりも票が伸びなかったですね。
巷では「ホットスポット」だの「公衆無線LAN」だのと言われてますが、
点すぎないサービスエリアでは、いくら速くても役に立たない、という事でしょうか。
その他の中には、PHSの譲渡(1)ってありましたが、これはもはや「サービス」ではないですね。
あと、Bluetoothとマルチアクセス(1)は、どちらかというと端末の機能の問題です。
きゃらトークの文字数アップ(2)は、きゃらトークとしては無理でも
ライトメール(DDIP)との相互送受信くらいはできてもいい感じしますね。

2:ドコモPHSに期待するものは?端末編

有効投票数 160

順位 項目 投票数 割合(%)
デジカメ内蔵端末 40 25
ドッチーモ 30 19
P-LINK機能の標準搭載 23 14
Java搭載 18 11
100時間連続通話 10 6
CHTMLのパケット化 8 5
TR/公衆・HS/公衆の同時待ち受け標準搭載 7 4
M-STAGE MUSIC新機種 5 3
メモリーカード内蔵 5 3
10 その他 14 9

【解説】

1位はデジカメ内蔵端末で、やはり「写メール」の影響は大でしょうか。
ドコモはデジカメ内蔵のPDC携帯、251シリーズを発売するとか言ってますが、
メールの容量が500バイトしかない仕様で、画像のやり取りをしようというのはセンスのない話です。
おそらく、専用のサーバにアップする機能をつけて、そのURLをメールでやり取りするのでしょうが、
とてもじゃないですが、1パケット0.3円なんて値段で写真のやり取りをしたくはありません(J-SKYパケも同じく)。
それくらいだったらPHSにつけてくれ、とか思うのですが、PHSにつけても売れないとか思ってるんでしょうな…。
ここはやはり、ドコモPHSの雄、というかいまや携帯業界の牽引役SHARPにがんばってもらいたいところです。

2位はドッチーモです。激しく同意(笑)!
やはり、これもSHARP頼みでしょうか。
風の噂では、ドッチーモ次機種は一応開発はされていたが、
ドコモのメインがFOMAに移ったため、どうでもいいと放置されているとか、
または、全く開発されていないとか…。いい噂は聞きません。
なくなる前にもう一度くらい、ドッチーモの雄志を拝みたいものです。

3位はP-LINK機能の搭載です。
P-LINK機能は、発想はとてもすばらしいのですが、他のサービスとシームレスに提供しないと意味なしです。
例えば、P-LINK機能搭載の親機でP-p@cを契約し、子機となったブラウザホンでメールやWebを利用し、
さらにPicwalkで音楽をダウンロードして、カード型をeggyに挿してM-STAGE VISUALを利用する…
そんな、一台でいろんなことをできるサービスを提供できるような仕様でないといけないと思います。
OSモードでのブラウジングは全機種では対応してないし、M-STAGE MUSICはOSモードでは利用できません。
まあ、P-LINK機能は実際にはかなり電池を食いますので、Bluetoothを周辺機器に内蔵する、という手もありますが。

4位はJava搭載で、これも最近のトレンド(って言い方古いっすか?)ですね。
Javaの内蔵は、単にゲームができるってだけでなく、
ブラウザやメーラーもJavaで提供できたり、いろいろな可能性があります。
単にiアプリと同じ仕様でいいですから、是非とも実装してほしいです。

5位の100時間通話は…。
いや、電池の容量を増やすとか、リチウムポリマーを使う(で、今までと同じくらいのサイズにすれば容量アップ)とか、
あとは省電力技術の向上とかいろんな方法はあると思いますが、
それでも100時間連続通話は難しいのでは…?
それ以前に、そんなところにお金や技術を投入するなら他の機能に投入して欲しいと思うのですが。
ただ、100時間とはいかないまでも、最近の端末はバッテリー面が弱いですので、
連続待ち受け時間1000時間いってた頃(CASIOとかAIWAのDDIP端末)くらいの電池の持ちは欲しいですね。

6位はCHTMLのパケット化、つまりブラウジングをパケットでできるようにする、ということですね。
まあ、ブラウジングどころかメールもして欲しい気もしますが。
ただ、1パケットあたりの料金が0.3円とか現行携帯水準ですと、あまり意味のない気がします。
あと、パケットは速度面では不利ですし。
それから、パケットの導入は前述のように、技術としては可能でも予算的に?な面があります。

7位のTR/公衆待ち受けの標準搭載は、以前から結構言われてますね。
TR/公衆は、たしかSHARP端末にはなくて、松下端末にはあるんですよね。
HS/公衆は、現状ほとんどの端末で搭載してますので、「標準搭載」に近いです。
ただおそらくこの辺の仕様は、ドコモから端末メーカーへの仕様書に入ってないので、
メーカーの任意にゆだねられているのでは、と思います。

8位のM-STAGE MUSIC対応新機種。
これは、J-PHONEのSH51みたいに633SにMSかSDカード内蔵にするだけでいいので出して欲しいです。
既に一個出してるんだから難しいことはないと思うので、是非実現して欲しい。
というか、音楽配信は、著作権保護の機運の高まるこれからが勝負だと思うので(もちろん、値下げも必要)、
あきらめないでこつこつサービスの向上をさせて欲しいと思います。

9位以下は簡単に。
9位は、上記のM-STAGE MUSIC対応にあわせて、さらにメモリにデータ保存もできると完璧かな、って感じです。
SSL対応は、これもブラウザの問題なので、そのうち対応するのは、と思います。
メールの自動受信、ってのは端末の問題ではないですね。
通話料金・通信料金の表示は、技術的に難しいと聞いたことがあります。
ただ、これも自分で設定して(例えば60秒10円で均一とか)計算してもらえるようにして欲しいです。
さらに、これに関連して、P-p@cやF5の場合、通信時間をWeb上で確認できるようにして欲しいです。

3ドコモPHSに期待するものは?料金

有効投票数 167

順位 項目 投票数 割合(%)
パルディオEメール値下げ 44 26
データ通信/対携帯通話についての倍掛廃止 29 17
いちねん割引を全プランに 24 14
つなぎ放題プラン 23 14
P-p@cの拡充 20 12
音声通話の値下げ 10 5
ポイントサービス 7 4
ファミリー割引の割引率改定 6 4
moperaの値下げ 2 1
10 課金を秒単位に 2 1

【解説】

料金面はコメントすることも少ないので、全体の感想をメインに。

やはり要望が多いのはパルディオEメール。
たとえメールチェックが無料(メールのない場合)でも、配信通知もなく10秒7円は高い。
せめてPEMの特番「165」をP-p@cの対象にして欲しい(そしたらある意味最強かも…)。

つなぎ放題プランは、定額制のサービスとも共通するが、
一部のヘビーユーザーのせいでサービス全体に負荷がかかり、
結局ユーザー間の不公平になる可能性がある。
というわけで、個人的にはあえてDDIポケットと競合する必要はないと思う。
(PHS業界はただでさえ厳しいのだから、棲み分けも大事かなあ、と。)

データ通信とか対携帯通話の倍掛け廃止は、主にDDIPを念頭に置いているのだと思いますが、
あちらは結局それで、お気軽コースを廃止する事態に至りました。
もちろん、個人的には廃止して欲しいですが、収支のバランスの面からは仕方ないかな、とも思えます。

ポイントやファミリー割引は、単に携帯と同レベルにして欲しいですね。
ただ、わざわざPHSだけ別の体系にしてるということは、会計処理上の問題点でもあるのでは、と思います。

最後はP-p@c。
個人的な考えでは、以下のようにして欲しい。
 ・対象プランの追加
 データプラスだけでなく、プラン270、パルディオおはなしプラスLも対象に。
 (欲を言えばプラン135も)
 
・P-p@c1,3,5の追加
 P-p@c1…定額料500円、60分まで(秒課金)
 P-p@c3…定額料1200円、90分まで(秒課金)
 P-p@c5…定額料1750円、300分まで(秒課金)
特に後者はブラウザホン向けで、これを出してくれればパルディオEメールが高いとかの問題も解決すると思う。

全体の感想並びにお礼

投票数からすると、やはりサービス面での要望が多いみたいです。
なんとなく、今までの実績からするとSHARPが、ドコモPHSを牽引していけると思います。
今どこサービスの仕様を作ったのもSHARPですし、端末は常に最新機能を出してきますし。
ドコモPHSは、市場としては元気がありませんが、それは端末やサービスの面がかなりあります。
仮に、パケットを搭載してiモードメールも使えるPHSがでれば、料金面からPHSでいいや、という人も増えるはず。
もちろん、PHSは当初、持ち運べる子機、という概念から開発されました。
しかし、いまや時代は変わり、家の電話どころか、家族全員が携帯をもつ時代です。
わざわざ家の電話の子機にするメリットは薄れてきています(ないとはいいません、もちろん)。
そして、データ通信が中心となってきているいま、PHSは巻き返すチャンスでもあります。

いままで、日本の通信市場はキャリア(事業者)中心でした。
その代表例がドコモ(携帯電話)で、メーカーは仕様書に基づき端末を作成するため、
どうしてもメーカー独自の機能は載せづらかった面があります。
しかし、メーカーからサービスを提案することも可能な時期にきています。
実際、「写メール」はメーカー側(これもSHARP)から提案されたサービスであると言えます。

ドコモがPHSを消極的に捉えるなら、むしろユーザーとメーカーで、
サービスを構築していってもいいのではないかと思います。

というわけで、SHARPさんには期待したいと思います。

それから、いきなりの思いつき企画にご協力頂けた皆様へ、再度お礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございました!

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