太平洋戦争をテーマにした戦略シミュレーションゲームです。前作太平洋の嵐2は1995年くらい?にPC98用として発売されたのではなかったかと記憶しています。(発売年は曖昧です)初代太平洋の嵐はPC98の初期に発売され、当時から航空機1機、搭乗員1人単位で操作する体系で、当時としてはこのデータの細かさは画期的だったらしいです。
マップはインド洋東部からハワイまで、ソ連はイルクーツクあたりまで、オーストラリアは北部が少しといった範囲です。米本土西海岸やパナマ運河も登場とありますが、これは特定のショートシナリオで登場するだけでキャンペーンでは登場しないようです。プレイヤーの操作できる国は日本のみです。ゲーム進行はターン制です。
海戦から敵国の重要根拠地を全て占領するか、自軍が降伏するか、あるいは特定の日時まで戦争が続くかするまで戦うキャンペーンと、14?のショートシナリオがあります。
このゲームはいかに物資の輸送と補給をうまくやるかに重点が置かれています。戦闘はユーザーの介入する自由度は低く、いかに部隊を集中運用するかで勝負が決まります。
いつの間にか密かに?発売されていた太平洋の嵐3。本日2001年10月31日にそれを知ったので早速買ってきました。希望小売価格は9800円ですが、購入価格は6860円、とは言っても大須のGoodWillでの購入なのでポイント還元7%があり実質6380円です。店頭表示価格で最低だったのは見た限りでは6580円でした。
とりあえず、1時間ほどプレイした感想等を書いておきます。
第1印象は、前作「太平洋の嵐2」とほとんど変わっていないな、という印象でした。ルールは多少追加されているようですが、前作をプレイしたことのある方はほぼそのままの戦略でプレイできると思います。ムービー等が強化されていてきれいなグラフィックとなっていますが、プレイしだしたら飛ばすことが多い部分なのであまり意味はありません。
あと、ルールの把握や画面表示の意味の理解が大変です。2時間ほどマニュアルを読みましたが、まださっぱり分かっていません。基本は前作と同じようですが、細かい部分を理解するにはかなり時間がかかりそうです。
前作はいかに部隊を集中運用するかで勝負が決まってしまい、損害を押さえるためには敵の3倍以上の部隊を用意しておく必要があって大変でした。今回もそれは変わっていませんでした。厳しい戦いになりそうです。
まだまともに始めてもいませんが、前回と同様の感じなので、キャンペーンの攻略には相当な時間と根性が必要でしょう。前回は300時間くらいはやったのではないかと思いますが、クリアできていません。これでは今回もクリアできそうにありません(今からあきらめてどうする)。
操作性はMS-DOS版の前作とほとんど変わっていません。よって現在のWindows環境ではかなり操作しづらいです。指示を出すときにはWindowがたくさん開き、指示を終えたらそれをいちいち閉じなくてはいけないのが面倒です。1つのWindowで指示が完結するようにして欲しかったと思います。マウス必須で、キーボード操作はWindows標準のショートカットである「Windowを閉じる」といった操作は可能ですが、それ以外の操作のショートカット等は用意されていません。これも操作しづらくしています。Windowsソフトの標準はほとんど意識していないようで、クリックできそうにない所がクリックできたりして分かりづらいし、操作自体もかなり面倒です。
また、常に全ての状況をユーザーが把握していることが前提のようです。航空機で爆撃しようと思って、進路を設定して出撃させたのはよいが、「悪天候で墜落しました!」だとさ。そう言うことは出撃前に言え!必ず墜落すると分かっているのに出撃できてしまうのは問題だと思うのだが。
このようにユーザーフレンドリーとはかけ離れています。分厚いマニュアルもどこを見ればよいのかよく分からないし説明も下手。オンラインヘルプもありません。
前回と同じように相当難易度は高そうです。前回は食料が切れて部隊が餓死したり、燃料が切れて航空機も搭乗員もいるのに迎撃できずに大損害を被ったりしましたが、今回もおそらくそうなるでしょう。セーブ&ロード必須ですね。セーブファイルエディタ、誰か作ってくれないかな。
今回は、ゲームを始めるときにかなり細かく難易度の設定が出来ます。生産力の上昇や技術開発速度なども変えられるので設定次第ではかなり楽にプレイすることも出来そうです。ただ、ゲーム開始後に難易度を変えることは出来ません。
DirectXを使って全画面で表示しているようですが、解像度切り替えは行われないので通常使っている解像度、色数で表示されます。800*600、1024*768、(1280*1024-未確認)ではその大きさの画面が用意されているようですが、その他の解像度で使っていると画面いっぱいに表示されないことになります。
フォントの大きさは「小」以外でも正しく表示されるようです。これは有り難いことです。(本当は当たり前のことだと思いますが、この手のソフトではこんな所すら対応していないものもある)
とりあえず現時点では、普通の方にはおすすめできないソフトだと思います。太平洋の嵐2や太平洋戦記をやったことのある方で、そのようなゲームを望んでいる方はどうぞ購入してください、といった所でしょうか。初心者やこの手のゲームを知らない人は賭に出る覚悟が必要でしょう。
この項以降2002年7月11日追加
取りあえず勝利が見えてくるところまでプレイしましたので最終的な感想として書いてみます。
基本的に第1印象と変わりません。しかし、この手のゲームは好きな人はかなりのめり込むことが出来ます。かく言う私もその1人ですが、のめり込んでしまえばグラフィックの貧弱さやBGMなどはほとんど気になりません。ユーザーインターフェースの悪さは何とかして欲しいですが。
食料の点は部隊数5部隊までなら食料0でも自給可能というルールに救われます。このルールがあるお陰で重要根拠地以外は食料の心配はいりません。
ガソリンの消費が大きいのはつらいところです。定期哨戒をしている根拠地ではすぐに燃料が無くなってしまいます。後方根拠地でも潜水艦狩りのために哨戒をしているのですが、このような基地ではつい燃料チェックを怠って哨戒不能になってしまいます。まあ数ターン哨戒不能でも潜水艦狩りが出来なくなるだけで敵艦隊が攻めてくることはまずあり得ないので何とかなりますが。
敵潜水艦が積極的に通商破壊に出てきてくれるのは現実味があって良いです。ただ、魚雷1発で護衛空母が沈没してしまうことがほとんどなのは問題有りです。商船改造空母とはいえ、現実には魚雷1発程度で沈没することはまれだと思います。空母を含む艦隊だとまず空母が狙われるのでこれでは護衛空母を量産しまくらないとなりません。護衛空母の量産が出来たとしても載せる搭乗員がいなくなってしまいます。まあ、航空機を載せなくても空母さえ含んでいれば対潜能力が向上するようなので航空機を載せない空の空母を付けるという手もあります。ただ、航空巡洋艦なら狙われないことを突き止めたので、航空巡洋艦を随伴させるのがベストでしょう。
定期輸送艦隊では、どうやら洋上補給が行われないようです。マニュアルには行われると書いてあるのでバグだと思います。この件で開発元にメールで問い合わせたのですが返事はありませんでしたので、バグ修正はもうしないようです。航続距離の短い駆逐艦を随伴させることが出来ないのがちょっとつらいですが、それ以上にガソリンの補給が出来ないので常に哨戒しつつ進むことが出来ないのがつらいです。テストプレイで護衛空母を随伴させて対潜哨戒させることを考える人はいなかったのでしょうか。
しかし、今でもプレイしたくなることから私にとってはかなり良いゲームとの結論です。買って良かったと思います。
リアルさを求めるなら最も難しい上級ルールでプレイすべきだが、相当難しくなることが目に見えていたのでここは中級に索敵ルールを追加し、更に技術開発力を少し上げてプレイ開始。
開戦初頭は史実通り南方資源地帯の攻略を行う。これを行わないと備蓄切れで身動きが取れなくなるので最優先で行う必要がある。
取りあえずフィリピンとシンガポールの攻略が終了したら航空機の大半を中国大陸に集め、大陸制圧作戦を行う。戦闘部隊もソ連戦に備えていた部隊を最低限の数を残して南に大移動。海上輸送は潜水艦の脅威が常につきまとうので大陸の補給路を繋げておくことは大きな意味があるし、大陸の出現根拠地を早めに攻略することは泥沼作戦を避ける意味で重要である。
このあたりで60ターンとなり最初の搭乗員生産が行われることとなる。ここで、練度4の搭乗員を根こそぎ本土に集めて教官に指名。ここで、練度3だった搭乗員も4になったと同時に教官に出来ることが判明する。しかし練度3の搭乗員まで集めてしまっては作戦が立ちゆかなくなる(母艦搭乗員の補充が出来なくなる)のでまあこれで良かっただろう。
航空機は97式重爆を中心に深山なども混ぜて運用。軽爆は命中率が高いので航空機の破壊には役に立つが足が短いのであまり出番はなかった。爆撃可能な重戦闘機も近距離の爆撃には役に立つ。1式陸攻は防御率が低くすぐに搭乗員を失ってしまうので出来るだけ投入は避け、米軍の反抗に備えてクェゼリンに送る。戦艦部隊もクェゼリンで待機。
海軍部隊はインド洋のアッズ、コロンボの攻略にかかる。これはドイツからのUボート到着を確実にするためにも重要。戦艦の多くは米軍の出現に備えてクェゼリンで待機しているので艦砲射撃の能力が低く苦労したが、空母部隊の活躍で攻略に成功。これでイギリス艦隊の脅威は消えた。
やがて大量の航空機の集中運用によって中国大陸の制圧が完了。続いてインド方面の攻略にかかる。ラングーンの攻略に手間取ったがその後は順調に進撃を続け。マドラスの制圧に成功。これでインド方面の攻略は完了。イギリス軍の脅威は消え去った。
陸戦のこつは大量の部隊とMAXに近い防御陣地を備えた要塞根拠地は、手前の根拠地を無人やごく少数の部隊のみにして敵を誘い出し、航空攻撃で一挙に殲滅。部隊数の少なくなった根拠地に航空攻撃をかけて部隊を無くしてしまうことです。陸軍部隊はある程度消耗しても問題ないが、航空部隊の消耗は可能な限り押さえないと後がつらいです。被弾率0になるように集中運用すべきです。
その後陸軍部隊はソ連戦に備えて北に移動するもまだソ連に動きはない。こちらから攻撃を仕掛けてイルクーツクを攻略してしまっても良いが、日ソ不可侵条約をこちらから破るのも気が引けるので待機が続く。
陸軍がインド攻略に苦労している頃、海軍部隊はカビエン、ラバウルの攻略にかかる。カビエンからの長距離爆撃でトラックが根拠地として機能していなかったので早めに攻略したかったのだが、インド攻略と同時ではクェゼリンが裸になってしまうのでインド攻略終了を待ってカビエンに艦隊を派遣。カビエンには相当数の航空部隊が集結していたがどうやって攻略したか忘れた。
同時にラバウルも攻略しようとしたが、タウンズビルからの爆撃圏内だったため取りあえず攻略断念。タウンズビルやポートダーウィンからの爆撃のせいでニューギニア島の攻略は出来なくなってしまった。しばらくはビアクに航空隊を置き、オーストラリアからニューギニアに移動してくる航空部隊を破壊し続ける。
カビエンに航空隊を置くにも、ブーゲンビルやガタルカナルからの爆撃が厄介なのでこれらの基地を先に攻略する。敵にも長距離戦闘機が出現していて空母搭載の戦闘機部隊がかなり打撃を受けるが、なんとか攻略に成功。
この後ニューカレドニアに敵艦隊がいそうだったので潜水艦を派遣したら艦隊がいないどころか航空部隊もほとんどいないことが判明。航空部隊は全て前線に送り出したあとだったらしい。これはチャンスと思い急遽ニューカレドニア攻略を決定。基地には戦闘部隊がわんさかいるので空襲には爆撃部隊の消耗が痛い。よってこちらから攻めるのは止めて空母部隊を近くに遊弋させて敵航空隊を出撃させて母艦上空で打ち落とすことにする。出現根拠地なので航空機が次々出てくるが全て空母部隊に攻めてきてくれるので、そうして時間稼ぎして主力戦艦部隊の到着を待つ。少数機ならこちらの損害はほとんど無いので時間稼ぎには有効。その後主力戦艦のほとんど全てを集めた艦隊によって艦砲射撃。空母随伴の金剛型の艦砲射撃ではほとんど効果の無かった敵基地だが、この主力戦艦部隊の砲撃は1回で平均1.3部隊程度は削ってくれる。時間はかかったが攻略に成功。
出現根拠地5つを攻略すると勝利なのでこれで勝利は目前。現在タウンズビル攻略真っ最中。タウンズビルはラバウルからの深山300機の集中爆撃で無力化されたが、ポートダーウィンの航空部隊の攻撃範囲に入っているため上陸部隊が近づけない。今後は損害覚悟でビアクから戦闘機、バリクパパンから陸攻を飛ばしてポートダーウィンを無力化し、その隙にタウンズビルに上陸してこの戦争を終わらせる予定。
現在物資輸送は大陸の石炭、鉄鉱石は全て釜山まで陸送してブサンから八幡に定期海上輸送。八幡で生産された鉄を呉に定期海上輸送。これで鉄には全く困らなくなった。本土周辺にはまだ敵潜水艦の出没はないのでこれらの艦隊は護衛艦なし。
最も重要な海上輸送はリンガと横須賀を結ぶ石油輸送艦隊。タンカー多数とボーキサイトを運ぶ輸送船2隻を、生産可能な占守型海防艦全てでガード。最初は護衛空母を付けていたがすぐにやられてしまうので考えた末航空巡洋艦に変更。どうやら航空巡洋艦は敵潜水艦の攻撃目標にならないようなので今後はこの体制で行く予定。更に、哨戒中の航空機は潜水艦狩りもやってくれることが分かったので、リンガ、マニラ、高尾から哨戒部隊を飛ばして潜水艦狩りをしている。
更に、マニラの製鉄所を生かすべく高尾からマニラまで石炭輸送艦隊を編成。この部隊は潜水艦狩りも兼ねて駆逐艦を多数含ませている。
護衛空母は潜水艦の標的になってすぐにやられてしまうが、航空巡洋艦なら標的にならないので輸送部隊の護衛には航空巡洋艦が最適。最上型はさっさと航空巡洋艦に改造して護衛部隊の旗艦にしましょう。
陸軍航空機は大陸の攻略作戦では役に立ったが太平洋の島嶼作戦では足の長いゼロ戦と1式陸攻の独壇場でほとんど役に立たない。今はほとんどのラインを休止させて新型機の開発に注力させています(生産力20以上のラインを休止させると開発ポイントが1増えます)。
深山は若干航続距離が短いとはいうもののゼロ戦とほぼ同等なので戦闘機随伴の爆撃には問題なく使える。1式陸攻より防御力があるので損害を押さえるのには有効だと思う。偵察にも使える。ただ整備力がかなりいるし稼働率も低いので整備完了までに時間がかかり、連続した基地爆撃には使いづらいかも。
艦上爆撃機は潜水艦に対してもかなり有効そう。護衛空母に搭載する機種として最適な気がする。ガソリン消費が少ないので基地航空隊としても近距離の対潜哨戒に有効。
潜水艦搭載の小型水上機は出番なし。1フェイズ限りの敵艦隊索敵が唯一の使い道か?これらの機体は陸に揚げて搭乗員は空母搭乗員などに回した方がよい気がする。
長期戦をするなら無駄な生産は極力抑え、ラインを休止させて開発ポイントを稼ぐようにしましょう。ただし、主力機であるゼロ戦や1式陸攻は量産しておくと(搭乗員に余裕があれば)いざというとき役立ちます。
開発ポイントの割り振りはやはりレーダーがよいと思う。海戦で先手が取れないとかなりつらいだろう。難易度によっては更に他の部分にもポイントを割り振れるが、次に重要なのはソナーだろうか。VTヒューズもある程度欲しい。シュノーケルは航空攻撃に対しては意味がないようである。敵艦を襲うことはたまにしかないのであまり重要ではないかも知れない。磁気魚雷は200ポイントためないと雷撃力が上がらないので意味無し。艦隊戦での雷撃の機会もあまり無い。航空機の雷撃にも有効だったらもう少し意味が出ただろう。液化石炭は最も意味無し、こんな所にポイントを割いている余裕はない。