前田の算数

 算 数 以 外 の  実 践 事 例
1年生 図工(+生活科)の実践事例
自 然  素 材  生 か し て

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全体計画(全7時間)

 ・ 導入・試しの作品づくり(1時間)
 ・ 落ち葉拾い(2時間)
 ・ 台紙づくり(1時間)
 ・ 作品づくり(3時間) 

1、導入
 −創作意欲を高め、作品のイメージをふくらませる− (1時間)
 
【準備物】
 教師:見本の作品、いろいろな形の葉っぱ
 児童:B5用紙、木工用ボンド、はさみ

@イメージをふくらませる


黒板に「おちばの…」と板書し、少し間をおいた。
子どもたちから
「落ち葉の掃除をするのかな」
「落ち葉の観察をするんだよ」
とつぶやきが聞こえてくる。

そんな様子を見守りながら、
黙って「おちばのすいぞくかん」と板書を続ける。
子どもたちの顔が???となり、
「落ち葉の水族館ってどういうこと?」とざわつきだした。
そこに、教師が作った見本の作品を提示した。
子どもたちは
「はあん、落ち葉を使って、魚の絵を作るんだね」
と納得した様子になり、
「素敵」「私も作りたい」と創作への意欲を高めていった。

丸い葉っぱ、ぎざぎざの葉っぱ、イチョウの葉っぱ、松の葉など
いろいろな葉っぱを提示し、
「どんな魚が作れるかな」と子どもたちに問いかけた。
子どもたちは、
「ぎざぎざの葉っぱは魚のひれになるよ」
「イチョウは魚の尻尾になるよ」
「イチョウはイカの頭にもなるよ」などと発言し、
創作へのイメージをふくらませていった。


A試しの作品をつくる

イメージができたところで、
B5用紙を配り、
校庭の葉っぱを拾って試しの作品作りをおこなった。

Bほめほめ大会

完成後、作品を持って教室を散歩し、
出会った友達とお互いの作品を褒め合う時間を設けた。
名付けて「ほめほめ大会」
見つけた良さが、本番の作品に生かされる。

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2、落ち葉拾い −葉の形・色・質感への気づきを生む−【生活科】(2時間)

@落ち葉を拾う(前半)

生活科の時間を使って近くの公園に出かけ、落ち葉を拾った。
ただやみくもに落ち葉を拾っていても、自然への気づきは生まれにくい。
しかし「作品に使える落ち葉を拾おう」という観点が加わることで、
子どもたちは葉の形や色や質感などに着目していった。
「この葉っぱはギザギザだよ。魚のひれに使えそうだな」
「この葉っぱには、点々の模様がついてるよ」
「いろんな色が揃ったよ」
と、自然への気付きが生まれていった。

ここでは、持って帰る落ち葉の数を一人5枚に限定した。
枚数を限定するところがミソである。
6枚目を拾った時点で、1枚捨てなくてはいけなくなる。
どちらを残そうか自己決定する場が生まれることで、
落ち葉をじっくりと観察することになった。


「この葉っぱはギザギザ
魚のひれに使えそう」

A自慢タイム B落ち葉を拾う(後半)


 ある程度拾ったところで、班ごとに「自慢タイム」を設けた。
「自慢タイム」では、自分が拾った落ち葉について、
どこがお気に入りなのかを紹介し合った。
そして、「自慢タイム」の後、もう1度落ち葉を拾った。
図工でも体育でもそうだが、
「活動(前半)+話し合い+活動(後半)」のサンドウィッチ型にすると、
後半の活動が生きてくる。


「見て、見て、私の葉っぱ」
「僕もそんな葉っぱ拾いたいな」
Cその他の材料を拾う D押し葉にする

最後に小枝や木の実や松ぼっくりなどの材料や
予備用の落ち葉を集めて帰った。

学校に戻ってから、
拾ってきた落ち葉は辞書などの分厚い本にはさんでおいた。
葉っぱが真っ直ぐな方が後で工作しやすいからである。

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3、台紙づくり (1時間)
【準備物】
 児童:麻布、段ボール、はさみ、木工用ボンド、下に敷く新聞紙
  ※ 段ボールは、B5ぐらいの大きさに切っておく
  ※ 麻布は、ホームセンターで売っている麻袋を適当な大きさに切ったもの

@ 段ボールに麻布を貼る

   

A 麻布のはみ出た部分を切り取る


   


※切り取らずに残しておいてもいい味が出る。
  好みに応じて切り取るかどうか選択させた。

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4、作品づくり −素材のよさを生かして作品をつくる−(3時間)
【準備物】
 教師:構図の説明用の作品
 児童:個人…葉っぱ5枚、台紙、木工用ボンド、はさみ、下に敷く新聞紙
    班 …小枝、木の実、松ぼっくり、麻紐
 環境:材料コーナー(小枝、木の実、松ぼっくり、麻紐、予備の落ち葉)
    接着コーナー(ホットボンド、下に敷く新聞紙)
     ※材料コーナーや接着コーナーを設け、自由に使えるようにする

@構図を考える

「A:全く同じ魚を2匹並べた図」と「B:向きの異なる魚を2匹並べた図」を提示し、
どちらが素敵だと思うか、子どもたちに尋ねた。



全く同じ魚



向きの異なる魚

大半の子どもたちは、「形」が異なるBの方が素敵だと答えた。

同様に「大きさ」や「形」や「色」の異なる図を提示し、
それぞれ「A:全く同じ魚を2匹並べた図」と比較していった。


全く同じ魚

色の異なる魚


全く同じ魚

大きさの異なる魚


全く同じ魚

形の異なる魚

子どもたちは「色」「形」「大きさ」「向き」に変化をつけると、
作品が素敵になることを実感していった。




A作品づくり(前半) Cほめほめ大会  D作品づくり(後半)


構図について話をした後、いよいよ作品づくり。

まずは、台紙の上に葉っぱを並べてみた。
大体の構図が決まったところで台紙に落ち葉を貼っていった。
子どもたちは、葉っぱの「大きさ」「色」「形」に目を向けながら、
作品づくりを楽しんでいた。

木工用ボンドでは接着が難しいところは、
ホットボンド(グルーガン)を用いた。
ホットボンドを使うと、作品の幅がぐんと広がる。

頃合いを見計らって、途中、友達の作品を鑑賞し合う時間を設けた。
その後、友達のよさを生かしながら作品づくりを続け、
作品を完成させた。


「どんなふうに、はろうかな」


「枝はホットボンドでくっつけよう」





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 作  紹 
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