前田の算数

前 田 の 算 数  実 践 事 例
1年 いくつといくつ
マンネリ解消!楽しい教材の紹介

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 は じ め に
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1年生の算数は、
子どもは遊んでいるつもりなのだが、
いつの間にか力がついている、
そんな授業にしたいなと思う。

「いくつといくつ」の学習。
東書の教科書には、おはじきの数を当てるゲームが紹介されている。
5つのおはじきのうち、いくつかを隠す。
残りのおはじきを見せて、隠したおはじきの数を当てるというゲームである。
とても優れた教材なのだが、
「いくつといくつ」の学習は、
5の分解、6の分解…、10の分解と、7時間も続く単元である。
毎回おはじきの数当てゲームでは、マンネリ化してしまう。
そこで、ここでは、おはじきの数当てゲーム以外に
「いくつといくつ」で使える教材を2つ紹介したい。




 
 
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 教材@ さいころの面をつくろう
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例えば、5の分解の教材として、
「新しい発展学習の展開」(小学館、田中博史著)に、
サイコロの絵をかくという教材が紹介されている。
面白そうな教材だと思い、私も実践してみた。

まず、導入はクイズから。
2のサイコロ、3のサイコロ、4のサイコロについて、
どれが正しい絵かを当てる。

 第1問  
   
  × 
 
第2問
 
   
 ×  
 
第3問
 
   
  ×
 
第4問
 
   
     ×

 
そして、ここからが本題。子供たちに
「5のサイコロの絵をかいてみよう」
と投げかけた。

ここでは、どんな形をかいたのか、
言葉で説明させると面白い。
一人の子を指名すると、
子供なりの言葉で何とか説明しようとし、
「4のサイコロと1のサイコロを合わせた形」
と発表した。
そして、それを聞いた別の子が、
「2のサイコロと3のサイコロを合わせた形とも言えるよ」
と付け加えた。
5を、1と4、2と3、3と2、4と1と捉える見方である。


 
4と1で5


2と3で5
こうして、5について学習した後、
6の面を考え、
発展として、
もしも、7、8、9、10のサイコロがあったら、どんな形にするか
についても考えてみた。
活動の中で、
7、8、9、10に対する子どもの数の捉え方の実態が見えて、面白い。

例えば9のサイコロの絵。

上図のような絵をかく子は、
9を「3と3と3」と捉えているのであろう。


上図のような絵をかく子は、
9を「8と1」と捉えているのであろう。


さっきの絵と似た絵だが、このようにかく子は、
9を「4と5」と捉えているのであろう。
いろいろな捉え方が見えてくる。
 
 
 
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 教材A もうじゅうがりゲーム
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同じ学校に勤めていた先輩の先生は、
もうじゅうがりゲームを教材にしておられた。
もうじゅうがりゲームとは、
教師が言った動物の名前の数のグループをつくるゲームである。
例えば「いりおもてやまねこ」なら9文字なので9人グループ、
「おおくわがた」なら6文字なので6人グループをつくる。

多くの子は、
「い、り、お、も、て、や、ま、ね、こ」
と数えながら人数を集める。
しかし、そんな中、
「5人いるから、あと4人来て」
「7人いるから、あと2人来て」
というふうに人数を集める子が出てくる。
そんな子を取り上げて、「いくつといくつ」の学習につなげていく。
 
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 おわりに
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授業の流し方は同じでも、
目先の教材が変わるだけで、
子供たちは楽しくなる。

いろいろな教材で楽しみながら、
数の感覚を豊かにしていきたい。

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