朝の会で、ちょっとした算数の小ネタ
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魔法の紙 ミカルナンタ
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面白いものに目ざとい子ども。
そんな子どもになってほしいと思う。
朝の会に、こんな紙を見せる。
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1枚の紙を切り貼りしたりせずに作ったものである。
真ん中がぺらぺらになっているのだが、倒しても下が二重になってしまう。
一見すると、どうやって出来たのか分からない不思議な紙である。
こんな紙を見せた時、「面白い!」と感じられる子どもであってほしい。
子どもに紹介する時には、
「インドで生まれた、“ミカルナンタ”という魔法の紙だよ」
なんて、仰々しく言ってみせると面白い。
子どもたちは、
「嘘だあ。きっと、先生が作ったんだよ!」
なんて言ってくる。
「じゃあ作ってごらん」
と呼びかける。
早く種を明かしたくなるのだが、そこは我慢。
種は明かさず、黙って1日、壁に貼っておく。
算数が好きな子は、休み時間中、“ミカルナンタ”とにらめっこする。
いらない紙を切って、試行錯誤する。
そんな子がいたら、嬉しい。
素敵な姿である。
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ミカルナンタの秘密
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種を明かすと、下の写真のように、ハサミで切り込みを入れ、
下半分だけ180度ひっくり返したものである。
もちろん“ミカルナンタ”という名前は嘘である。
正式には、“ハイパーカード”といって、
坪田耕三先生の著書の中で紹介されている。
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ばれないように作るポイントは、
1、折り目を付けない
2、台紙に貼る
の2つである。
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ひっくり返すと単なる紙
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帰る頃には、数名の子が“ミカルナンタ”の秘密を解き明かし、
作れるようになっている。
帰りの会に、みんなに種を明かしてやるといい。
種明かしのポイントは、
1、下半分を“ひっくり返す”とできること
2、“ミカルナンタ”という名前であること
の2つを、よく確認しておくことである。
“ミカルナンタ” ひっくり返すと、 “タンナルカミ(単なる紙)”
という落ちがつく。
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