目が醒めると、間近にフリックの顔があって驚いた。 朝特有の白く眩しい陽光が降り注いで、薄い髪の色をきらきらとさせている。 掛布から覗く白い肩が、肌の色を無くす程、その光は穏やかだが強烈だ。 昨夜。 初めて、フリックと、寝た。 あの、気の強い眼差しが、滲んだ涙で、切なげに濡れて。 いつもよりも高い声が、甘く、何度も何度も自分を呼んで。 今、もし目覚めて一人きりであったなら。 身勝手な都合の良い夢だったのでは、と疑っていたかもしれない。 いまだ夢の途中らしいフリックは。 疲弊しきっている様に見えなくもないが、とても穏やかな顔をして眠っている。 愛おしい、と想う。 そう、思ってフリックを抱き寄せると、自分でもだらしなく顔が緩むのが判った。 「何だ・・・?もう、朝か・・・?」 うすく目を開けて、フリックが少し掠れた声を出す。 そして、目が合うと、すぐさま身を捩って後ろを向かれてしまった。 その微かに見える頬と、耳朶が真赤になっているのに気付いて、また、愛しいと思う。 構わず後ろから、肩ごと抱き込んだ。 「なぁ、朝だけど、まだ起きなくてもいいよな?」 「うん?」 「もう少し、このまま、こうしていてぇと思ってよ。」 フリックが、顔だけこちらに向けて振り返る。 どうしてか、驚いた様な表情をして、瞳を大きく開いていたが。 次の瞬間には。 その瞳が、ふっと緩んで、優しい穏やかな笑顔になった。 暫し、見惚れてしまったが、それを了承と取って、抱く腕に力を込める。 頬を擦りつけて温かさを実感すると、日差しが強いにも係らず、また、眠くなってきた。 ので、そのまま、眠りに就く事にする。 また目覚めた時に、フリックが隣にある事を、願いながら。 そして、目覚めた時、この幸せが夢でない事を、祈りながら。 終。 2002.1.09 |
さいこさんより、戴きました〜! いや〜茶でお話ししました時に、棚ボタ的にお約束を取り付けてしまい、申し訳なく思っておりましたが!! こんな素敵なビクフリ画を戴けたので、「まぁ、それもいいかぁ〜vv」とか… すみません、でも嬉しかったです〜! フリが、熊が、とても幸せそうで、私も幸せなのです〜! そして、あの腕の太さの違いがまた…v 更に水彩ってのがよいですなぁ。あぁ、憧れの水彩〜 本当に有難う御座いました〜!!! お礼にと思って文を作ってみましたが。何だかお礼になっていない気が…(汗)うぅ、すみませんです〜 |
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