レポート 投稿 マスコミ
「静岡新聞 」ひろば 
論評発言 2006.02.11

 

「家政学を学ぶ利点さまざま」

  私はよく海外に行き、多文化を楽しみます。しかし、他文化に触れるほど、自分が日本人であることを強く認識させられ、また誇りに思っています。日本には季節にあった食事や行事、そして自然と共に歩む生活があります。また、社会を気遣い、家族をいたわる文化があると思います。

 しかし、世の中は今、家族問題対応に追われています。しばし家族問題は家計困難や、栄養バランスの悪い食事からくる疲労、家族、他人との意志疎通を欠き人間関係が悪化することなどがあげられます。また心身の疲れはいろいろな状況が重なっていることもあります。だから、今、家庭、子育て支援、学校教育の軸に日常生活に密着し、そのすべてを見渡すことのできる家政学の力が必要です。

 栄養ある食事、家計、子供の成長、お年寄りの世話、夫婦関係、友達関係、日常生活、人間関係などすべての生活環境をトータルで取り扱う家政学は生活の知恵、人付きあいの楽しくなるアイデアの宝庫です。現場に家政学を取り入れることによって、赤ちゃんからお年寄りまですべての人にいきわたるサポートができてくるでしょう。

 家庭問題悪化を防ぐ為にも見逃してはならないことです。

「月刊福祉」2004.4月 Voiceに寄稿

 

「福祉の充実」

 今日、福祉の充実が最も必要とされています。幼児、青少年の育成案等が国から出され、各地域で実行されています。行政機関、学校、福祉ボランテイアクラブとの連携プレイは大切なことだと思います。行政で決まったことが確実に学校機関に説明され実行されること、福祉ボランテイアクラブの人たちに行政の方向を説明すること、そして彼らの活動をサポートするシステムを強化することです。

 また、これからの福祉の充実を図ることの一番の課題としては、福祉分野を担当するものに専門知識があることが必要だと思います。形式的に業務を進めても内容の充実にはいたらないからです。たとえば児童福祉担当者が子どもの発達、親業等の知識があることが好ましいと思います。人の良し悪し、やる気は別として業務を遂行する為には不可欠なことだと思います。専門知識を持った人が業務につくことが福祉の充実への一歩だと思います。