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よしかわ ふみこ

吉川文子

よしかわ ふみこ

1920.8.9(大正9)〜 2006.4.23(平成18)

吉川英治記念館名誉館長

埋葬場所: 20区 1種 51側 6番

 旧姓は池戸。東京下谷出身。身体の弱い父を助けて家計を支えるために働きに出ていた銀座の料亭で吉川英治(同墓)と知り合い、1937(S12)結婚(吉川英治は再婚)。 この時、文子は16歳、英治は43歳であり、27歳の年の差であった。翌年、長男の吉川英明(えいめい)(現在の吉川英治記念館長)が誕生するなど、4人の子供に恵まれた。
 吉川英治の代表作である『宮本武蔵』の中に登場する、武蔵を慕う可憐な乙女「お通」のモデルは文子という逸話がある。 '44戦争悪化のため、吉野村(青梅市)に疎開した。この疎開先が現在、吉川英治記念館(草思堂)となっている。 '62吉川英治が亡くなり、42歳で未亡人となる。'66財団法人吉川英治国民文化振興会発足と同時に理事に就任。 '77吉川英治記念館が開館した後、1988.8.1〜2002.7.1(S63〜H14)まで吉川英治記念館館長。館長を長男の英明に譲り、その後は名誉館長となった。
 若くして夫と死別した後、40年以上にわたって、吉川家の中心として、吉川英治の業績と遺徳を世に伝える役割を果たした。転移性肺腫瘍で死去。享年85歳。告別式を港区麻布の善福寺で営った。

<日経新聞訃報記事>
<「草思堂」訃報のお知らせ記事など>


 


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