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よこやま たつお

横山達雄

よこやま たつお

1909(明治42)〜 1993.7.18(平成5)

昭和期の医者、美術品収集家

埋葬場所: 10区 1種 13側 33番

《詳しい略歴詳細は調査中》

 1950(S25)東京都八王子市に医療法人財団横山病院を開院。'82老人急増社会に対応するために、新たに医療法人社団 達雄会 聖八王子病院を開院。'86.3 自宅を開放し、横山リハビリセンター病院を開院した。'87.7横山病院を横山記念病院として現在の東京都八王子子安町に移転。
 芸術に造詣が深く多くの美術品の収集家でもある。'86 現代彫刻界の巨匠と称されたイタリアのジャコモ・マンズー(1908−1991)の作品である彫刻5点、版画23点を東京造形大学に寄贈。同大学は横山達雄の名を冠とし、横山記念マンズー美術館として大学附属として創立した(東京造形大学附属美術館)。享年84歳。
 '94(H6)同美術館にはジャコモ・マンズー夫人であるインゲ・マンズーが、夫の作品の彫刻5点と版画8点を寄贈した。マンズーの作品は、抑制の効いた優美な人間像に特徴があり、その彫刻には肉付けのこまやかな感情や宗教的な内面性が付加されている。また粘土の柔らかい質感を生かすことや蝋型鋳物によるブロンズがもつ表面の魅力を引き出す点にもその個性が表われていると解説されている。長年夫人がモデルを務めていきているため夫人の作品も多く残されている。
 なお、横山が寄贈した作品は、彫刻『インゲの胸像』(1958)、『平和と戦争の門』(1966)、『天国の鍵』(1967)、『恋人たち』(1956-1968)、『オデュッセイアの壁』(1977)。版画は全て1978年制作作品で、『インゲの胸像』1〜7の7点、『恋人たち』1〜5の5点、『画家とモデル』1〜3の3点、『オデュッセウスの顔』1〜2の2点、『横たわる女』、『女と椅子』、『子供を抱き上げる女』、『横たわる娘』、『肖像』、『オルフェウスの舞踏』である。

<展覧会報告:ジャコモ・マンズー展 恋人たち 藤井 匡>


墓所 胸像

*墓石は洋型「横山家墓」。裏面は「昭和二十四年六月 横山達雄 建之」と刻む。墓所左手に墓誌があり、戒名は芸術院至徳達道居士。また墓石右側に女性の胸像の作品が建つ。

*横山記念病院は、2002.6(H14)医療法人社団 清智会記念病院と改称。達雄会 聖八王子病院は、2012葵会グループに買収され医療法人社団 葵会 南八王子病院となる。


※横山家墓所の右隣りが三島由紀夫が眠る平岡家墓所である。墓所内に建つ女性像は生前の横山達雄が設置をしたが、当初は首がない斬新な芸術作品像を設置する予定であったという。ところが隣の墓が三島由紀夫であったため、関係各位・石材屋含め多くの人たちから反対意見があり、現在設置の像に切り換えたという逸話を昔聞いたことがある(筆者の記憶)。なお、現在設置されている女性像には何も刻みがないため、誰の作品か不明(ご存じの方はご一報ください)。


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