東京出身。明治生命保険社長を務めた山中宏(同墓)は兄。 1943東京帝国大学文学部国史学科卒業。のちに、東京大学史料編纂所教授、'75関東学院大学文学部教授を兼ねる。'77「平安朝文学の史的研究」で東大文学博士。'89(H1)東京大学を退職し、田園調布学園大学に移って教授、のち名誉教授。 「栄花物語」を専門として、平安朝の歴史と文学を横断する研究をおこない、藤原道長の日記『御堂関白記』の注釈を続けた。主な著書に『歴史物語成立序説 源氏物語・栄花物語を中心として』(1962)、『平安時代の女流作家』(1962)、『平安朝の年中行事』(1972)、『平安人物志』(1974)、『平安朝文学の史的研究』(1974)、『平安朝ものしり テレビ・小説が身近かになる』(1976)、『和泉式部』(1984)、『藤原道長』(1988)、『平安時代の古記録と貴族文化』(1988)、『源氏物語の史的研究』(1997)、『藤原道長』(2008)、『栄花物語・大鏡の研究』(2012)がある。その他、共編著や校訂なども多く手がけた。老衰のため横浜市の病院で逝去。享年93歳。
<訃報記事など>
*墓石は和型「山中家之墓」。裏面に「昭和十七年二月十二日 山中宏 建之」と刻む。右側に墓誌がある。墓誌には戒名と没年月日しか刻まれていない。戒名は智光院釋浄裕。
山中 宏