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おおつじ しろう

大辻司郎(2)

おおつじ しろう

1935.4.3(昭和10)〜 1973.5.21(昭和48)

昭和期の俳優

埋葬場所: 20区 1種 20側 1番

 東京都出身。父親は漫談家の大辻司郎(同墓)の長男。本名は寿雄。最初は大辻伺郎を名のっていたが、父が没した後、父親と同名の大辻司郎とした。大辻しろ としたこともある。
 早稲田大学文学部演劇科を中退し、新派の伊志井寛の部屋子となり演劇の世界へ入る。1960(S35)増村保造監督「足にさわった女」から脇役から頭角を現し、その後、大映で「星にさわった女」、「偽大学生」などに出演。また市川崑作品に次々に出演した。
 '63TBSテレビの連続ドラマ「赤いダイヤ」の主役で名を売った。この作品は共演した野際陽子の女優デビュー作でもある。'66NHK「おはなはん」で人気を博し、演技の幅が広く怪優と称された。'72第1回ベストドレッサー賞の芸能部門で受賞。
 仕事の行き詰まりと借金を苦にして、都内のホテルで首つり自殺した。享年38歳。故人の遺志で、目はアイバンク、遺体は順天堂大学病院に献体された。大辻司郎の自殺を聞いて、三國連太郎は「モラルが彼を殺したのだ」と語った。

<日本芸能人名事典>
<コンサイス日本人名事典>
<「往生際の達人」桑原稲敏(新潮社)>


*墓石は和型「大辻家墓」。右側に墓誌がある。墓誌には祖父と祖母と父の大辻司郎のみしか刻まれていない。母も息子と一緒に献体の届を出したとのことである。


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