一宮房治郎

　大分県速見郡富岡町（日出町）出身。1904(M37)東亜同文書院を卒業。大阪朝日新聞の北京通信員として順天時報記者、大阪朝日新聞通信員、を経て、奉天で盛京時報社を創設し、主幹・主筆　翼賛を務めた。内地に戻り、大阪朝日新聞記者。論説記者として活動した。
　1917（T6）第13回衆議院議員総選挙に出馬し当選。日本進歩党に属す。以後、当選回数は7回。その間、高橋内閣で山本達雄農林大臣の秘書官を、濱口内閣で内務参与官を、第1次近衛内閣で海軍政務次官、内閣委員、大東亜省委員などを務める。
　'30.12.5(S5)帝都復興記念章。東亜同文会理事。著書に『赤露より帰りて』（1925）、『大東亜海戦論』（1943）がある。従4位　勲2等　享年63歳。

＜講談社日本大人名辞典＞
＜新訂 政治家人名事典　明治〜昭和＞

＊墓所入口左側に「一宮家之墓」と刻む石柱。墓石は洋型「一宮家之墓」。右面に「昭和四十九年一月 一宮虎雄 建之」と刻む。裏面は墓誌となっており、戒名は憲雄院殿大徹暘城居士、従四位 勲二等と刻む。妻は澤子。同墓には海軍主計少佐（従6位 勲5等）の廣岡健次、海軍予備中尉（従7位 勲6等）の一宮三郎の刻みも見られ、家督を継いだ応用物理学者の一宮虎雄も眠る。

一宮虎雄