パソコンを早くする?(その5)

 暮にアキバに行きました。アキバの町も円高で外国人観光客があまり見られません。

ラオックスがつぶれ、ツクモが再生法の適用を受け、このままでは更なる倒産も出るでしょう。ツクモでは、品物が差し押さえられたとかで、幾つかの店舗は閉鎖され、残る店も全館は開いていません。立ち寄ると、DDRメモリーが安く売っていたのでこれを買ってしまいました。

果たして上手く動くか?

 そこで、更なる高速化を目指し、(その4)まででやらなかったことをやってみることにしました。

まずは、今日までのHDDのクローンを作成し、何があっても良い様にしておきます。

              

              IDEHDDのクローン作成(このままで切換可能)

 今使っているパソコンが遅いと言うのは、3Dゲームなどやるからではなく、スイッチを入れてから、画面が出て、ワードなどの画面が出るまでが遅いと言うことです。

従って、まず、ハードについて、VGA(グラフィック)カード以外の要素、HDD,メモリー、CPUについて検討してみました。次に、ソフト面での検討も少しやって見ました。

1.ハードの検討

(1)CPU

CPUは新しいものを買うのではなく、5%オーバークロックして2.4GHz2.52GHzで使います。

 

(注) CPUを製作する場合、ある速度を中心値として製品が出来ます。例えば、2.4GHzが中心値とすると、性能を検査し、2.4GHz,2.6GHz,2.8Hz、2.2GHZ,2GHzBなどとして販売します。従って、2.4GHzというのは、2.4から2.6までの範囲の製品であり、5%のオーバークロック、すなわち、2.52GHzで動く確率は高いのです。
動かなかったら外れで諦めましょう。

 新しい製品を市場に出す時などは、ある数値以上の物が出来にくく、工場間でばらつきがでたりするので、あまり選別しないで市場に出すことがあります。
このような製品は、更に高いオーバークロックが可能なことがあり、何処の工場の物は、オーバークロックが効くなどとマニア間でもてはやされるのです。

 (2)HDD

 今使っているマザーボードは2世代前のもので、SATAのソケットもありますが、SATATにしか対応せず、伝送速度が1.5Gb/sです。
たとえ、今標準のSATAUHDD(3.0Gb/s)をつけても1.5Gb/sでしか動きません。

一方、IDE接続のHDDは、最近のものは1.33Gb/であり、大差がありませんが、この2つを比較します。

全く同じ状態とする為、HDDの中身は、OSから全てが完全なクローンです。

 (3)メモリー

 これまた、一世代前のDDRで、その当時の最高速であったDDR400のものです。
今はDDR2であり、この方がはるかに安くなっていますが、スロットが違い付けられません。

これをDual Channelとして同じものを2枚刺して使います。これは、2枚が御互いにシェアーして働くので、同一メーカー、同一容量のものであることが必須ですが、バルクで安物を買うとそれでも動かないことがあります。

 今回の実験は

  CPU    2.0GHz/2.52GHz

  HDD    IDE/SATA

  メモリー  512MB×2=1GB、1GB×2=2GB

です。これらの条件の組み合わせで、ベンチマークおよび起動、停止の時間を測定して見ました。
ベンチマークはCrystal Markです。

       

 これで分かることは、メモリーの増強が起動時間の短縮には効果的ということです。
前に使っていたメモリーも併用して、3GBに出来ないかとやって見ましたが、残念ながら相性が悪く、起動しません。

更に、注意すべきは、このPCでは、読み込み速度が速いはずのSATAのHDDの方が時間がかかることです。

これは、このマザーボードのBIOSがIEDを先に読みに行くためです。

当時の機器(HDDやCD−R)はIDE接続が主流であり、これから読み取りに行っているためです。マザーボードの設定で、SATAから先に読みに行くように出来ればこちらの方が早いでしょう。それでも、SATAUが使え無いと効果は少ないでしょう。

 試験NO.9は最近、娘につくってやったPCです。(パソコンの自作参照)

グラフィックがマザーボードにオンボードであり、この性能はよくありませんが、CPUは早く、また、余分なものが入っていないので、起動時間はきわめて短くなっています。

小生のPCは、「HDDがIDE,メモリーが2GB,CPUが2.52GHz」として、パスワード入力や背後で動くソフトなどを減らし、起動まで58秒程度、ワードが使えるまでには更に30秒程度まで短縮できました。

 

2.ソフト面の検討

(1)背後で働くサービスやスタートアップにあるプログラムなどを殺す。

 「スタート」→「ファイル名を指定して実行」で(msconfig )を起動して、ウインドウズのロゴを消したり、幾つかのスタートアップなどを省略してみましたが、すでに色々とやってきているので効果は2秒以下位であまり無く、ロゴもないと味気もないので、ロゴまで消すのはやめました。

(2)ウイルスバスターを2008から2009へ

 契約は、2010年まであり、無償でアップデートできます。もう、安定したろうと、切り替えることにしました。手順に従い、切り換えたところ、起動時の読み込み速度が速くなって、デスクトップの画面が出るまで、57秒位、ワードが起動するまで1分20秒位となりました。

(3)IE7をIE8Beta版に切換

 これは、IEの起動速度に極めて効果的です。細かい所は、まだ日本語になっていないところもありましたが、起動まで5秒以内になりました。特に、切断時の速度が速くなったのは効果的です。現在は、IE8の正規版となってGoogleへの対応なども改善されました。

 

 結局、最終的な速度は、デスクトップ画面が出るまで57秒、ワードの起動まで1分17秒位までになり、最も遅い(パスワードを途中で入れることも必要)の時の倍以上の速度となり、体感的にはずいぶん早く感じます。
ここから先は、Boot iniレジストリイに手を突っ込むと言う素人には問題な領域です。この辺でやめて起きましょう。

やはり、ハード屋は目的にあったハードを作って使い分けるのが良いのかもしれません。