奈良−明日香−山城(その1) 正倉院展他
奈良ー明日香ー山城(その1) 第60回正倉院展他
妻が、高松塚壁画修理作業室の公開の見学者公募をやっているというので申し込んだ。一回目ははずれ、二回目で当選しました。日時は、11/7の10:50からです。前日は早く出て、奈良に行き、第60回正倉院展を見ようということにしました。
博物館は正倉院展の間は、6時まで開館しており、4時半を過ぎると、オータムレートチケットで、1000円の所が700円とか。それまでの時間、近くで行った事の無い所を散策しようと言うことにしました。
日立を8:17に出て、奈良に14:03に着き、駅前のホテルにチェックイン、駅からタクシーで白毫寺に行くことにしました。今日は天気もまあまあです。
奈良駅は、再来年の遷都1300年祭に向けて改装中で、シンボルの駅舎は、何億円のも金を掛けて横に全体を移動したようです。
新幹線からの富士(まだ冠雪なし) 奈良駅(改装中)
白毫寺は真言律宗の寺で春日山の隣の高円山の麓にあります。創設は定かではありませんが、鎌倉中期に、真言律宗の寺として再興されたということです。そして、その時、経蔵に収めた宋版一切経の摺本から一切経寺と言われ繁栄しましたが、室町以降、戦火や雷で寺は焼失、江戸時代に再興されたとの事です
本尊阿弥陀如来像他の重要文化財があり、境内には天然記念物の樹齢400年と言う五色椿があります。また、萩の寺としても有名です。今日では、関西花の寺25番(萩)ともなっています。
萩の参道 本堂
重文「閻魔王坐像」 天然記念物「五色椿」
ここから、坂を下っていくと、古く狭い道が続きます。
古く狭い道
少し開けて所にでると、新薬師寺です。華厳宗の寺で、聖武天皇か光明皇后の開基と言われています。
元は広大な寺院で、最近、傍の奈良教育大学の構内でその遺構が発見され調査が行われています。
本尊は薬師如来、国宝の十二神将は有名です。十二神将は十二支の動物を頭に抱き、元は極彩色であったということで、それを再現した写真などもありましたが、なんとなく、ガンダムを見るような感じでした。本堂は薬師如来を取り巻く十二神将があり、一方の壁には大きなステンドグラスなどもあり、奇妙な感じです。
以前には、賛美歌を歌うコンサートも行われたとか。
新薬師寺本堂 本尊薬師如来
国宝十二神将 ガンダム風再現姿
ステンドグラス(こんなことも) 重文の門
ここからバスで戻る予定でしたが、時間もあるので更に歩いていくと、立派な高級住宅街に出て、志賀直哉の旧宅などもありました。
志賀直哉旧宅 住宅街の道
そして、奈良公園に入り、4時過ぎに奈良国立博物館につきました。
オータムチケット専用売り場が離れた所にあり、ここでチケットを買い、聞けば昼間は30分以上の待ち時間とか。
定刻に入りましたが、中はまだ混雑しています。
若いアベックなどもいて、男の方が「ろうけつって何の食べ物だ?」などと聞いて「染物よ?」などと女の子に言われていたり、おばさんが、延々と時間を掛けて説明文を読んだりしているので、時間がかかるのもやむをえないでしょう。
記念にくれた第一回正倉院展切符栞
平螺鈿背八角鏡
正倉院関係年表
紫檀木画双六局
(これらの写真は、読売新聞特別号より転載)
様々な展示がありましたが、正倉院や故宮博物館などが真の博物館と言えるのではないかと思いました。西洋のこの種の博物館は、皆、外国の文物を掻っ攫ってきて
並べてあると言えるでしょう。
しかし、そのようにしないと散逸してしまった歴史遺産も多いでしょうからそれはそれでいいこととも言えると思います。
今の日本では、寺の仏像を盗んで売り飛ばす奴がいて、世も末だなどと言いますが、
正倉院も盗難事件があり、明日行く高松塚も盗掘されているのですから、「今の日本はーーー」などとは言えないでしょう。
展示を見て、時間が無くなり、駆け足で通常展示館を見ました。こちらも国宝、重文が多数有りました。以前にも見たと思うのですがあまり覚えがありません。
終って向かいの釜飯屋で釜飯を食って帰りました。この辺は女房が友人から聞いたようです。
明日香へ