初めての九州ドライブ

 免許を取った年の秋、鹿児島で打合せがあり、土日に絡めた2泊3日のドライブ旅行を計画しました。
レンタカーを借りようとすると、日本レンタカーなどは、免許取得後、一年以上経たないと貸さないとの事です。
調べたら、自動車会社系の会社は半年でOKと言うことでトヨタレンタカーから借りることにしました。
これが連泊した最初のドライブ旅行でした。

 女房を鹿児島空港に迎え、霧島温泉に一泊目、翌日は錦江湾を下って、桜島に入りフェリーで
鹿児島市に渡り、南下して指宿に二泊目、開聞岳から知覧、そして鹿児島市内を見て、空港に
戻るというルートです。

 mata,
カメラとは、記念写真を撮るものという意識が強い時代で、しかも、枚数はあまり取らなかった時代です。
残っている写真を入れて思い出をつづってみます。

第一日
 レンタルの契約は全て名古屋で済ませておき、空港に女房を迎えに行きました。しかし、茨城から常磐線に乗って鹿児島空港に着くのは、どうしても午後2時前後です。
借りた車はヴィッツで、普段乗っているアベニールの4駆のような訳には行きません。

最初に行ったのは、現役時代、設計納入した当時としては画期的な500kV変圧器を納入した九電南九州変電所です。ここには、製作前の輸送調査、据付時など何回か来ています。
現役を退いたら、全国の電力会社に製作納入した500kV変圧器を見て廻ろうと考えていたので、ここがその第一号となります。
ともかく、本人が死んだ後にもまだ運転されているという寿命の長い製品です。

       
              南九州変電所500kV変圧器

 秋、山道ではこの辺に多い自然芋の蔦の葉が黄ばみ、むかごが付いているのが目に付きます。
名物のかるかん饅頭の元です。
変電所に入ることはできませんから、外から見て霧島に向かいました.

 この晩 泊まったホテルは、高度成長期の巨大ホテルです。以後の旅行ではこのようなホテルは敬遠し
ています。

第二日
 翌日は、霧島神宮を参拝し、国道223号を南下します。この国道筋は多くの小さな温泉が点在し、途中の塩侵温泉は、坂本竜馬が新婚旅行にきたと言われその記念碑などもあります。
       
                   霧島神宮  もみじが素晴しい

 ここを過ぎ10号から220号に入り、錦江湾西岸を福山方面に行くと、そこは黒酢の生産で有名です。
海岸の高台に沢山の甕を並べ発酵させています。ここで黒酢など土産に買い、更に下ると桜島です。
桜島の古里温泉側を廻って桜島港からフェリーで鹿児島港に向かいました。
天気もよく、湾内には海上自衛隊の潜水艦なども航行していました。
             
                       黒酢の甕

             
                     桜島(島の展望台から)

             
                   フェリーの横を航行する潜水艦

 鹿児島は、前にも来た事があるのでそのまま通過し、指宿温泉に行き、砂湯に入り、ここで二泊目となります。

第三日
 朝、早起きして長崎鼻のフラワーパークをとおり、 開聞岳を見ながら、池田湖に向かいました。
今日も良い天気です。
             
                    長崎鼻からの開聞岳

湖畔の開聞岳のの眺望を楽しみ、知覧に向かいます。知覧は、ご存知の特攻隊の基地があった所で、その基地の跡、遺品など、戦争の悲惨さを感じさせるものが多く有ります。

             
                    知覧特攻平和会館

そして、町の武家屋敷に行くと、全く違う風景です。今でも人が住んでおり、手入れも良く、これぞ武家屋敷と言う感じでした。


         知覧武家屋敷通り                  武家屋敷の庭園

 ここから県道17号(指宿スカイライン)で鹿児島に向かいます。
鹿児島市から空港まで、結構な距離が有るので、市の北にある元島津家別邸の仙巌園によりました。
ここから見る桜島も良い眺めです。
             
                   仙巌園からの桜島

 そして空港の傍のレンタカー屋に。鹿児島から羽田、日立はあまりにも遠く、空路で行っても半日はかかる為、旅行の効率はよくありません。

終わりに
 今までは、名古屋のアパートを出て日帰りと言うドライブばかりでしたが、何日もかけて旅行する事になると、考え方を変えねばならないと思いました。
当然のことですが。毎日の距離数、途中で見るべき場所、曜日などをうまく割り振らないといけません。
また、自分の車だと大量の荷物を積むことも可能です。
その後も、名古屋ー日立の500kmを何回も走り、一般道と高速道の違いも分かってきました。
更に、日本海側に抜けて信州などで一泊して帰るなどの経験も積んで、各地方の一筆書き旅行の下地を作ったのです。
また、カメラについての考え方も替えねばなりません。美しい景色も爺婆が入っていては台無しです。
今回は、殆どそんな写真しか有りません。何でもいいから写真を取り、そこから取捨選択するというデジカメの時代になったのです。
 旅には3回の楽しみがあると事も分かりました。計画、実行、記録です。