09年8月29日 | 只今絶好調工事中! 大橋ジャンクション完全踏破!! 後編 | ||||||||||||
ゲスト:高橋邦博(解説)、マギー(進行)、江川達也、なだぎ武 | |||||||||||||
先週に引き続き、大橋ジャンクション。前回終了のジャンクション入口からスタートする。 2周ほど回るジャンクションのループ、勾配は非常に緩やか。しばらく進むとかなり開けた空間になる。カーブが続くことから、前方車両の視認性を高めるための措置だそうで、内周は何もない空間となるようだ。さらに進むと、ループ内に資機材を下ろす大型エレベーターが出現。見学したときは床版の輸送中で、階層間を20分ほどかけて昇降するのだとか。また、機材の輸送車はリモコンで操作するらしい。 ループを1周したあたりには新宿方面と品川方面との分岐予定箇所が。品川方面には仮設の壁が立っていて、徐々に取っていく予定とのこと。1周半すると、工事用車両の搬入口へ。ここからループの内側へ通じているのだが、通気ダクトも見える。ダクトはジャンクション完成後は当然歩けないので、ここで夢のスペシャルイベント第1弾、「通気ダクトを歩く!」を敢行。ダクトから出てさらに進むと段差(調整コンクリート)が。内周に排水設備が備えられた道路断面を見ることができた。ループが終点付近になると、アスファルトの仮舗装区間へ。あとは区画線を引くなどの仕上げのみ、という段階だ。照明もほぼ完成形なのだが、一つだけボルトが1本締められていないものがある。そこで夢のスペシャルイベント第2弾、「電灯のボルトをしめる!」。タモリが最後のボルトを締め、簡易的な点灯式も行った。当然タモリはご満悦。 いよいよループが終了し、3号渋谷線からの連結路を間近で見られる坑口へ。渋谷線からのルート、真上にある渋谷線へ流れるルートと4本の曲線が見え、ようやくジャンクションらしい画になってきた。そのまま用賀方面からの連結路を進み、まだ連結されていない端部まで行く。未完成のループの断面もはっきり見え、一同から歓声があがる。江川はループと連結路に挟まれたマンションが気になるようで、しきりに住みたがっていた。今度は、渋谷線へ流れるループの側へ。地上35mの高層部だ。渋谷方面へはまだ連結されておらず、やはり端部(同時に最も高い箇所である)まで行く。見晴らしはかなりいいようだが、さすがに高いようで一同怖がっていた。あとは部材をいくつかつなげば連結は完了するらしく、どのように繋いでいくかが解説された。 最後はループ部の屋上地点へ。公園予定地だ。ループと同様に緩い勾配がついている。ここで、首都高速道路からサプライズのオファーが。大橋ジャンクションのランドマークイラスト作成を依頼された(ジャンクションの完成は平成22年3月ということなので、既に決まっているのではという疑念もあるが)。江川が中心になってデザインされたイラストは、ジャンクションのループを織り込んだものに。原図を江川が、着色をタモリやなだぎが行い、かなり豪華なマークが完成。これを高橋が上層部へ持っていくわけだが、あくまで一案としての伺いになるようだ。何とか採用の確約を取りたい一同だったが、高橋は最後まで首を縦に振ることはなかった。 ジャンクション見学という点では今回の方がそれにそぐうものであるし、実際まだ架かっていない道路の端部なんかはなかなか素敵だったが、前回の方がまだ楽しかったような気がする。トンネルに比べて工事が進んでいるように見えたし、より完成に遠い方を見るのが好きということなんだろうか。というか立坑の構造が好きというだけかも。先週からとくに笑いもなく、随所で一同が驚き興奮するだけの企画なのでとくにどうということはないが、最後のシンボルマークの件で高橋が「これでいきます」と最後まで言い切らなかったのには共感。確証が持てないと言い切れないよなあ。よくわかる。また、空耳を挟む形でなぜかアイキャッチが作られていた。その場で撮っているので、本編の時間調整というわけでもないはずで、入れた意図を知りたいところ。D。
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09年8月22日 | 只今絶好調工事中! 大橋ジャンクション完全踏破!! | ||||||||||||
ゲスト:江川達也、マギー(進行)、なだぎ武、高橋邦博(解説) | |||||||||||||
目黒区大橋に建設中の大橋ジャンクション。山手トンネルと3号渋谷線とを結ぶジャンクションで、現場には土木ファン垂涎の夢の空間が広がっている。今回は大橋ジャンクションを徹底的に見ていく。工事を見るために現場近くに見晴らしのいいマンションを買った(でも手前に33階建てのマンションが建った)という江川はテンション上がりっぱなしだ。 スタートはジャンクションにつながるシールドトンネルの入り口。松見坂の立坑だ。ここから全長約430mのシールドトンネルを歩いてジャンクションを目指す。建造物の大きさとしてはジャンクションばかりが注目されるが、立坑も深さ60mとかなりのもの。まずはこの深さを階段で下っていく。スタート地点にはタッチパネル式の入坑管理画面(とでもいうのだろうか)がある。ここから一同大喜び。 階段を下りて着いたのは、山手トンネルでは外回りに相当するシールドトンネル。本来は新宿・池袋へ向かうルートだが、今回は逆向きに歩く。トンネル内部は耐火パネルで覆われていて、セグメントの発火を防ぐ。また、送排気はダクトを通して行い、ジャンクション内部に換気設備を設けて最終的にはそこを通す模様。一見だいぶできているように見えるトンネルも、照明・消火・舗装などの設備関係の整備がこれからで、まだまだのようだ。ただ、将来的には環状品川線に接続するだけあって、そのあたりの準備はすでにできている様子。 しばらく進むと足場の組まれた一角が。資機材搬入用のレールがひかれているのだ。概ね運び終えて既に撤去作業に入っているようだが、鉄道ファンもまず見られないであろうバッテリー式機関車などがまだ残っていた。また、このあたりは重要構造物(国道等)のそばということでセグメントが鋳鉄製になっていた。とはいえ、国道の下などを掘って底が抜けないか、というのは当然出てくる疑問だが、これはシールドマシンが掘進と同時にセグメントを組み立てていくことにより対応しているとのこと。なお、本トンネルは道路の下が通気ダクトとなる予定で、真ん中で仕切って送気と排気とを分けるらしい。 ようやく大橋ジャンクションにたどりついた一行。地下36m地点から地上35m地点まで一気に上るのだが、まずは模型でジャンクションの概要を見る。ジャンクションは一周約400mのループを有し、これを2周半程度で高架の3号線へ接続する。ループ内の通気ダクトは道路下ではなく内周に設置し、これをループの中心に建築する換気施設へ接続。施設の屋上は公園になるという。と、概要を知ったところでタイムアップ。次週でジャンクションに潜入する。 規模としては2週連続ということはわからないでもないが、この地味なメンバーで引っ張る内容だろうか、という気もする。「ここはこうなっている」という説明が多く、「こんなところがスゴい」というアピールがあまりなかったような。そのへんは来週に期待。地形クラブシリーズでは自説ばかり持ち出して鬱陶しい江川は、今回は目の前の事象を見るしかないわけで、おとなしくて悪くない。前回のジャンクション企画にも出演したし、地形以上にジャンクション好きなのかも。タッチパネルの入坑管理にはびっくりした。入口と出口が違うから、と言われればそれまでだが、灘儀がボソッと「普通、札なんですけどねえ」と言っていたように、プレートをめくるのが普通のはず。自分が行った現場ではこんなハイテク管理、見たことがない。電子化はこんなところまで、と感慨深かった。タモリがゴルフを止めたことについて述べていたがそんなことになっていたとは。結局例の事故がきっかけということか。止めたこと自体は有名なのかもしれないけど、この番組で触れたのは初めてのような気がするので。C。 いつもよりかなり早いタイミングで入った。
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09年8月15日 | 車内放送装置のパイオニア 八幡電機産業株式会社 BEST10 | ||||||||||||
ゲスト:乾貴美子(進行)、半田健人、山田五郎、南田裕介、鬼頭卓嗣(説明)、松野智敏、前田和彦、向谷実 | |||||||||||||
昭和26年創業の八幡電機産業は電車の車内放送装置製造の老舗。社名の由来はエジソンを尊敬していた初代社長が八幡山(当時のフィラメントの材料だった竹が多くとれた)からつけたのだとか。今回はこの会社の歴代の名機・トピックスを番組の独断でランク付けし、カウントダウン方式で紹介する。 早速ランキングへ。第10位は「N700系車内放送装置完成でどこでもアナウンス!」。従来の送信機は乗務員室に固定だったが、PHSを利用して車内アナウンスや乗務員感の連絡が可能になった、という話。第9位は「空前の大ヒット! 国鉄103系車内放送装置」。昭和39年に導入されて以来、1万台以上製造されたヒット作で、「人によっては第1位」などと一同大興奮。実際に車内放送を真似てみたりと電車好きたちは大盛り上がりだ。第8位は「今よみがえる! オルゴールの調べ」。昭和38年にできた、車内アナウンスの前に鉄道唱歌のメロディーを流すオルゴール増幅器のことで、実際のオルゴールをピックアップで車内に流していたようだ。 第7位は「ハネ調整の鬼・松野さん 調整総数1万個突破!」。ハネとは放送用マイクのスイッチに組み込まれている部品で、アンプのスイッチとマイクのスイッチを時間差で入れる役割を果たしている。調整の実際は意外と豪快なもので、ハネが戻ることはないらしい。これに山田が猛烈な食いつきを見せた。第6位は「社歌は無いけど『各部の歌』があった!」。そのまんまの内容で、創業者が作詞したとのこと。曲はいかにも社歌・校歌っぽいものだった。第5位は「幻の社内報『まくらぎ』発見!」。昭和46〜47年にわずか4号のみ発刊された社内報の話題。ボーリングの解説ページがあり、その記事を書いていたのがハネ調整の松野だった。第4位は「営業部主任前田さん Nゲージ3000両突破!」。マンションや一戸建てが買えるくらいに投資したコレクションの一部を見た。自慢の一品は0系新幹線のサヨナラヘッドマークつきのものだとか。こういうマニア気質に対して、乾が例によって牙をむいていた。 さてトップ3。第3位は「踏んだり鳴ったり! 電子警報装置」。先頭車両につくペダル式の装置で、ホームや踏切で鳴らして注意を喚起する。サンプルとして京急の警報と小田急のメロディフォンを聴いた。さらに、たまたまここに打合せに来ていた向谷から、来年開通の新型スカイライナーのメロディフォンを聴かせてもらった。第2位は「八幡の“ROOKIES”草野球大会で準優勝!」。鬼頭もメンバーだった。準優勝とはいえ6部リーグで高校生のチームに負けてるし創部3年だし決勝での応援団は社長含め3人だけだったし、これが2位というのにはギャラリーから疑問の声があがった。そして第1位は「革命児誕生! オールデジタル車内放送装置」。今まではアナログ放送ばかりだったそうで、現在はJR東日本のE233系くらいにしか搭載していない模様。デジタルの利点は配線がかなり減ること、自己診断機能で故障管理ができることらしい。ただ、デジタルになると一同のテンションは低く、結局103系が1位だろうというのが各人の結論だった。 今回は盛り上がるメンバーを見て乾がドン引きしまくるという構図で、見ていてヒヤヒヤする場面もいくつか。いつも通りのテンションで突っ走った南田が完全に避けられていた風で、まあ基本的に彼は素人だから仕方ないとはいえ、ならば進行の人選をもう少し考えてもよかったのかもしれない。ベタではあるがほんこんあたりが適任だったのでは。とはいえ、マニアではないからこその容赦ない質問が乾から浴びせられる場面は、それはそれで面白かったとは思う。ドン引きされていたものの、ゲストのバランスは悪くなく、鉄道関係にあまり興味はなさそうでも細かいところまで目の行き届く教授が細かいツッコミを連発したおかげで、一連の電車企画とは少し違った感じになったと思う。少し前から突然鉄道好きの立場で呼ばれるようになった半田だが、彼は本当に鉄道好きなのだろうか。むしろそれを取り巻く文化、年代記の方に興味があるように思えて仕方ない。D。 関連リンク:八幡電機産業 高橋洋二が本を出した。何と装丁が和田誠。
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09年8月8日 | 草食バンザイ!! 利き「野菜焼酎」まつり | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ゲスト:渡辺祐(進行)、安斎肇、酒井敏也、杉本哲太 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「草食系男子」がメディアを賑わす昨今、酒飲みはむしろ肉食系ということになりそうだが、今回は草食系の穏やかな飲み会を決行する。杉本は前日呑みすぎて二日酔いで来たようだが…。ともかく、今回は最近増えている野菜焼酎を飲む。種類が多いためか、利き酒形式で当てていく。 最初の一杯はタモリの音頭で乾杯するはずがなぜか酒井が先行して締まらなくなったが、ともかくスタート。呑んでみて、各々がこれだと思う野菜を目の前の野菜盛りから取るというのが基本システム。正解すると、正解の野菜にちなんだおつまみがもらえる。一杯目の大根焼酎では、安斎が醤油をたらすといいのでは?と発案し、自身でやってみたが、これは大失敗だったよう。また、三杯目は野菜盛りの中に正解がないというハプニングもあったが、これには口頭回答で対応した。また、メンバーは正解するとおつまみがもらえるのに、進行の渡辺は飲んでいるのにもらえない。これに気付いたメンバーから、不要なおつまみが一気に手渡される場面もあった。 出てきた焼酎と各人の回答は以下の通り。
一応正解数を競っていたようで、正解数の多かったタモリ(5問正解)が優勝。賞品として野菜炒めセット10食分が贈られ、さらに副賞として、安斎が井筒和幸からもらってみんなで呑もうと持ってきた黒糖焼酎「加那」がまるまる一瓶贈られた。思ってもみなかった展開に安斎は憤慨、それも仕方なしか。 鍛高譚を初めて見たときに「へえ、珍しい」と思ったものだったが、いまやそんなの珍しくも何ともないようで…。あまり聞かない焼酎ばかりで面白かったが、味わう系の企画は味がどうにもわからないし、後味がどうこう言われても苦しいところ。まあ、自分は酒をほとんど呑めないので仮に味わえたとしても無理だろうけど。今回はメンバーがかなり地味で、そういう意味では草食系的な企画になったかなと思う。井筒も浅草キッドも呼ばず、渡辺が進行だなんていかにも文化系の呑みだ。場合によっては切れそうな杉本も二日酔いとのことであまりテンションが高くなく、「わかっちゃいました」と言いつつ外すところなんかはよかった。C。 関連リンク:西崎商店(三浦);落合酒造場(ぴめんと);オエノングループ(伍升譚);明石酒類醸造(淡路のひだまり);高千穂酒造(静寂の時);研醸(萌源酎);石神の丘(キャベ酎);へるしいたけ(蕈王)
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09年8月1日…放送なし
09年7月25日 | 打った! 焼いた! 研いだ! マイ包丁を作ろう!! | ||||||||||||
ゲスト:堀部圭亮、升毅、ビビる大木、古川久仁(指導) | |||||||||||||
タモリは料理企画の際、包丁を研いでおけと依頼するらしいが、その実、あまり切れないものが用意されているとのこと。ならば自分で作ってしまえ、というのが今回。いい鋼材を使えば、店売りの包丁に比べ、長く使えるのだそうだ。ということで、今後の料理企画で使う包丁をタモリ・堀部組、升・大木組に分かれて自分たちで作る。 材料は、鋼の両側を軟鉄で挟んだ鋼材。これを加工していく。まずは鍛造。あらかじめ古川が包丁の形に裁断した鋼材を火床で熱して、約1,000℃(鋼材が燃えるように輝いた状態)になったらベルトハンマーで延ばす。ベルトハンマーはペダル式で加減が難しいうえ、鋼材の両面を均等に叩いて延ばすことが必要であるため、みな怖気づいていたが、古川がペダルを踏んでサポート。一同は均等に叩くことのみに集中できた。ただ、それでいて鋼材を押しつけながらでないとずれていくなど、コツがある模様。タモリだけはペダルも自分で踏んでいた。 続いて荒削り。回転水砥石を使って、鋼材の酸化被膜を削っていく。古川によれば砥石の回転速度はそんなに速いわけでもないとのことだが、一同にとってすれば十分怖いレベル。これに鋼材をまんべんなく当てる。斜めに当てて、回転させるようにするのがいいらしい。黒かった鋼材が綺麗になっていくので、素人でもけっこうハマるようだ。荒削りが終わると成形へ。ベルトサンダーで余分な箇所を削り、包丁の形にしてゆく。成形の過程で大量の火花が飛ぶので、ゴーグルを装着しての作業だ。タモリがあまり一人でやるものだから、堀部も升組の包丁の成形をやった。 ここで古川商店の刃物コレクションを見る。28,400円の柳刃包丁「英」、18,000円の止型刈込鋏、6,100円の手造り(歯起こしも手打ち)銅おろし金、10,185円の毛抜き。それぞれ切れ味を試してみるが、当然ながら一流のそれで、一同感嘆していた。毛抜きでもみあげを抜いてもあまり痛くないというのは驚き。 さて、成形が終わった包丁は焼入れへ。成形後の包丁を熱した後、水に入れて一気に冷やして硬さを増大させる。これは古川がやった。そして最後に研ぎ。砥石で研いで、刃をつける。タモリは実際に自分でやっているだけあって慣れたもの。以上、3時間以上かけて包丁が完成。トマトもキャベツも綺麗に切れて、よく切れる包丁になっていた。ただ、升組の包丁は一部軟鉄が被っており、その原因が鍛造だ、と升と大木が責任を押し付け合ったまま終了した。 包丁そのものが危険だし、工程も危険だからか、みな一様に真剣で、あれよあれよという間にできてしまった感じ。刃物コレクションでは、高い刃物はよく切れる、という当たり前といえば当たり前のことをまざまざ見せ付けられた感じ。もっと見たい気はしたが、本題から外れてしまうのであの程度が限界か。包丁を作った以上は、近々料理企画をまたやるのだろうか? 少し気をつけておきたい。「お前興味ないだろう」と言われても「僕はテーマに沿ったものに興味を持つって決まっている」と裏設定について堂々と話す大木がいい。それにしても最近番組に女っ気がないなあと思って遡ってみたら、ここ3ヶ月くらいの間に出演した女性有名人がYOU、瀬尾幸子、ナヲだけってどういうことかしら。女性の興味を引かなさそうなテーマばかり扱っているのはわからんでもないが、たまにはアイドル的な人を出しても…って放っておいてもそのうち眞鍋かをりが来るか。D。 関連リンク:刃物フルカワ 安斎、サボテンの剪定用に包丁を持っているらしい。
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09年7月18日…放送なし
09年7月11日 | 浮世絵に描かれたイケメンたち 大江戸スター名鑑 | ||||||||||||
ゲスト:おぎやはぎ(矢作が進行)、市川亀治郎、ケン・キャプラン(解説) | |||||||||||||
今回は神保町でポスターやブロマイド的なものを見る。もちろんこの番組のこと、アイドルのものではなく、江戸時代のそれ。要は浮世絵の人物画だ。これを亀治郎行きつけの店(美術館からも仕入れに訪れる名店)で鑑賞し、江戸のショービジネスに思いを馳せる。 最初に見るのは歌舞伎役者の絵。初代嵐雛助、五代目尾上菊五郎、河原崎権十郎を見た。版木の細かさで初刷に近いかどうかがわかるようで、それを聞いた小木が早速知ったかぶった。一方で関西の絵師が描いた上方絵は、色鮮やかで顔がきつい。上方絵は役者名が描いていない絵を見たのだが、亀治郎やケンすらわからないというのに、矢作の手元の資料によれば市川海老蔵なのだと。なぜ海老蔵だとわかっていたのかは、後で明らかになる。 手遊切抜絵は、一枚の紙に多くの人物が描かれており、名前の通り切り抜いて(切り離して)使うらしい。今回見たものは6枚がつながっていて、切られずにそのまま残っているのは珍しいとのこと。美人画では角玉屋若紫、高島屋おひさ(江戸三大美人の一人。団扇を持っているのが特徴)、清正公白銀台の美人を見た。ここでようやくケンが貴重な浮世絵の扱い方をレクチャーするが、正直遅い。また、当時の人気アスリートといえば相撲取り。当然相撲絵もあり、谷風と小野川が並び立つ絵を見た。特に谷風の人気が高かったようだ。 途中、亀治郎の珍しいコレクションも拝見。所持数約2,000枚という中から、綺羅刷の名残が見え、200万くらいの価値がある三代目坂東三津五郎と、楽屋の五代目市川海老蔵(これは団扇絵として)、技芸優秀な役者の投票結果(伎藝優等 當選三組盃)を見た。技芸優秀な上位3人には、亀治郎のご先祖様もランクイン。ここで、団扇絵の海老蔵が顔に特徴があり、それが先の上方絵の特徴と一致するということで、上方絵の謎が解けた。 幕府により役者絵が禁止された時代(役者の名前が入った絵を描いてはいけない)もあり、そういうときは役者をそのまま描かず、別のものに例えて戯画に表した。そんな戯画からは、「白面笑壁のむだ書き」「亀のたわむれ」「当ル奉納願お賀久面」を見た。スターが亡くなった時に発行される死絵からは、広重追善絵を。亀治郎持参の死絵も併せて見た。最後に見たのは遊び心にあふれた人物画・寄絵。小さな人を合わせて女性を作る「としよりのよふな若い人だ」を見つつ、世界各国に眠っていながら光や湿気に弱いため整理が進まない状況に思いを馳せた。 浮世絵の中でも風景画を一切除いて人物画にスポットを当てたことにより、絵の良さはよくわからんがあまりブレない企画になったのではと思う。亀治郎も相当なマニアのようで、ゲストと言うより解説者的立場で、ケンとともに淡々としつつもしっかりツボを押さえた発言をしていて良かった。女っ気がないのも今回に関してはよかった気がする。小木の知ったかぶりがひどく、これをどう見るかで印象が違いそう。長らく小木に胡散臭さを感じている自分としては、これも一種のネタだと割り切れればいいのだけど、胡散臭い印象だけで終わってしまった。ただ、初刷の知識なんかは使いたくなるのもわからんでもない。有名な「としよりのよふな若い人だ」も浮世絵になるのか、と驚いた。これを実際にNHKでやってた、という話が出たが、ナイトスクープではないだろうか。NHKでもやったのだろうか? よくわからない。C。 関連リンク:三田アート画廊 安斎、20号くらいの絵をオークションにかけたら200万円もの値がついたらしい。
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09年7月4日 | 動かせないモノなんて何も無い! “曳家”完全中継 in 阿佐ヶ谷神明宮 | ||||||||||||
ゲスト:ガダルカナル・タカ(司会)、山田太一、恩田忠彌(解説)、齋藤博明、勝田和宏(実況)、恩田組職人6名 | |||||||||||||
区画整理などに伴い、建物を壊すことなくそのまま移動させる作業、曳家。このたび、阿佐ヶ谷神明宮の本殿を動かすことになり、その現場に潜入。山田は一度実家の工事で大規模な曳家を体験したそうだが、普通はめったに見ることのできない曳家工事の全てを体感する。 まずは恩田から曳家の概要を聞く。恩田が会長を務める恩田組が今まで手掛けたのは明治学院記念館、泉岳寺山門、JVで首相官邸などなど、錚々たるもの。最近は基礎ごと移動させる(何も壊さずに曳く)のが主流らしい。そして、コンクリート基礎より木造建築の方が難しいとのこと。曳家は一度基礎から上げて、その下にコンクリート盤を作り、盤の上にレールを敷くという作業が必要で、実際に見る現場写真は鮮やかなもの。電気系統などもそのまま、生活しながら・使用しながらの曳家も可能(退去が大変なので)なのだとか。土地の規模や形状によっては回転させることも可能だし、高度を下げることも可能。費用は新築の1/2から1/3ということで建て直すよりもお得な曳家。曳けないものはないであろう、と揺るぎない自信も示した。 今回曳家工事をすることになったのは、宮司の齋藤によれば、本殿と拝殿と神門を後方にずらすための背面の土地が購入できたから、ということらしい。特に本殿と拝殿は今まで接触していたが、本殿が神明造になっており、その形をしっかりと見せるために離したい、ということも大きかったようだ。また、御神体は普段は本殿に納められているが、今回の移動に伴い、先に完成した御祈祷殿に仮に移されているとのこと。ただ、先々代が鍵をなくしてしまい、齋藤自身は御神体を見たことがないようだが…。 さて、現場は既に足場が組まれ、レールも引かれている状態。今回のコースは約20トンの本殿を約30メートル動かすもの。向きを若干変えるため、緩いカーブも含まれている。これを約2時間かけて完了させる。スタートさせる前に、現場をチェック。工具好きのタモリはラチェットにすら反応。曳家のメインとなる油圧ジャッキにも当然反応した。また、台車に用いる自在コロは恩田の発明品。特許はすでに切れているそうだが、かなり儲けた模様。 準備も整ったところで、静かに台車が動き出した。油圧ジャッキは1ストローク50cmで、動かしたら入れ替え、を繰り返す。山田が曳いてもらった時に聴いた曳舞を恩田に唄ってもらいつつ、本殿は順調に進んでゆく。途中では職人の紹介も。親方クラス総出のラインナップで、曳家歴はいずれも20年近くになるようだ。また、曳家を終えると宴会、ということが多いためか、酒好きの職人が多いようだ。ゴールが近づくと恩田の計らいで作業を間近で見学した。さらにタモリのわがままが通り、油圧ジャッキを動かす体験もさせてもらった。嬉しそう。そうこうしているうちに終点に到達。曳きの作業が完了した。最後にはハイライトとして全移動を早回しで流して終了。神明宮は10月完成予定だそうだ。 曳家って全然知らなかったが、こんな技術があるんだなあと素直に感心。恩田の淡々としたキャラも良く、力はないし酒も呑めないけどこういう職場なら働いてもいいなあと思わせるものがあった。曳くよりも、どうやって基礎ごと持ち上げるのかが見たかった(今回の正殿にしてもどうやって持ち上げるのか想像がつかない)が、それをやると壮大なドキュメンタリーになってしまうので仕方ないか。ここまで準備ができていればそんなに危険はないようにも思えるが、一同が被っているヘルメットが番組メットではなく恩田組のものであるあたり、実は今までで一番危険な企画だったのかもしれない(数の都合の可能性もあるが)。久々の出演で気合を入れて勉強してきた山田が立派。目立たないながらも一瞬だけ存在感を示しつつ、つい現場に近づいてしまうタモリに注意を喚起する地味な働きもこなしており、こういう人材は貴重なのでは。なんでプロダクションは売り出さないのだろう。裏方肌だからだろうか。C。 関連リンク:恩田組 安斎、部屋のレイアウト変更のためレコード棚を一晩で曳いて見事に成功したが、明け方に大惨事が起こったのだとか。
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