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N147  キリスト教
紹介記事目録
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記事紹介の留意事項






2014年

朝日
2014/04/12
No .N147a140412xxx




フランシスコ法王
シリーズ・特集;http://www.asahi.com/articles/ASG4D4G32G4DUHBI00T.html?iref=comtop_list_int_n01
見出し:
ローマ法王、自身の責任に言及 聖職者の性的虐待問題
メモ :
ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は2014年4月11日、教会の聖職者による子どもたちへの性的虐待問題について、「自ら全責任を担い、許しを請わねばならない」と述べた。この問題で法王自らが責任を負うと発言したのは歴代で初めてだ。

法王は、カトリック系の児童保護NGOに向けてスピーチした。「私は、一部の聖職者が犯した、とても多くの悪事について全責任を担わなければならないと思っている。子どもたちへの性的虐待による損害に許しを請わねばならない」と率直に述べた。その上で「この問題への対応で後退することはない。裁きは科せられなければならない」「子どもたちの人生をもてあそんではならない」とも述べた。

聖職者による子どもたちへの性的虐待は十数年前、先々代のヨハネ・パウロ2世の時代に明るみに出た。教会は長年、問題を起こした司祭を処罰することなく異動させるなど、隠匿をはかってきたことが判明。教会の信頼を揺るがす大問題になっている。

これに対し、フランシスコ法王は2013年3月の就任当初から「断固たる対応を取る」と言明。2014年4月に設立した諮問委員会には、虐待の被害者の女性も含んだ。被害者団体は「言葉だけでなく実行を。断固たる処罰を」と求めている。

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2010年

朝日
2010/04/20
No .N147a100420xxx
マルタ



ローマ法王ベネディクト16世
シリーズ・特集;http://www.asahi.com/international/update/0419/TKY201004190437.html
見出し:
法王、聖職者の性的虐待を謝罪し涙 マルタで男性8人に
メモ :
カトリック聖職者による少年への性的虐待問題で、ローマ法王ベネディクト16世は2010年4月18日、訪問先のマルタで、虐待の被害に遭ったマルタ人男性8人に会い、謝罪した。法王が被害者に直接会うのは初めてという。伊レプブリカ紙などが伝えた。

8人は30代と40代で、いずれも1980年代に4人の聖職者から性的虐待を受けたという。法王は首都バレッタのバチカン大使館で8人と会い、「遺憾と悲しみ」を表明。被害者の一人によると、法王は8人の話を目に涙を浮かべながら聞いていたという。

2010年になって世界各地で次々と聖職者による性的虐待事件が明るみに出ているほか、加害者である聖職者の処分に法王自身が温情をかけていた疑惑も浮上した。

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京都
2007/07/16
No .N147k070716xxx
USA/ロサンゼルス




シリーズ・特集;http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007071600100&genre=E1&area=W10
見出し:
神父の性的虐待で900億円  ロス、全米最高の和解金
メモ :
米カトリック教会のロサンゼルス大司教区は2007年7月14日、神父らによる子供の信者に対する性的虐待をめぐる賠償訴訟で、約6億6000万ドル(約800億円)の和解金支払いに同意したと発表した。ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によると、和解金総額は7億7400万ドル(約940億円)で、この問題では全米で最高額となる。

神父らによる性的虐待をめぐっては、過去約70年間に性的虐待を受けた計約570人が損害賠償などを求めている。同司教区は教会関連施設の売却や保険金などで和解金を捻出する方針。

この問題では、ロサンゼルス以外にボストンやポートランドなど全米各地で虐待の事実が発覚、教会側が性的虐待を知りながら放置していた疑いが持たれている。

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京都
2004/12/06
No .N147k041206xxx





シリーズ・特集; http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2004120600027&genre=E1&area=Z10
見出し:
8割が「処女懐胎本当」/米国民の信仰浮き彫り
メモ :
新約聖書のキリスト降誕の話で聖母マリアの処女懐胎を信じている人は、米国民の79%、キリスト教徒では87%に上ることが米誌ニューズウィーク(電子版)が2004年12月5日報じた調査で分かった。

反対に「信じていない」と答えたのは米国民のわずか15%で、クリスマスを目前にした季節的な調査ながらも、米国民の「信仰の深さ」があらためて浮き彫りになった。

同誌によると、キリスト生誕を祝福するため「東方の3博士」が訪れた話など、新約聖書の話を歴史的に正しいとみている人は米国民の67%(キリスト教徒では75%)に上り、「キリスト教信仰を肯定するためにつくられた神話」との見方は24%にすぎなかった。

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京都
2004/02/17
No .N147k040217xxx
USA/



カトリック
シリーズ・特集; http://www.kyoto-np.co.jp/news/flash/2004feb/17/CN2004021701000905J1Z10.html
見出し:
米で半世紀間に1万1000件/聖職者の性的虐待
メモ :
米CNNテレビは2004年2月16日、全米で1950年から2002年までにカトリック聖職者約4450人が約1万1000件以上に上る少年への性的虐待に関与していたことが分かったと報じた。

CNNによると、米カトリック司教協議会が委託した調査報告書を同テレビが入手した。報告書はまだ草稿段階で、2004年2月27日に公表される予定。

報告書によると、半世紀余りの調査対象期間中に全米で司祭を務めた11万人のうち約4%が性的虐待を行ったことになる。被害者の78%は11歳から17歳、16%が8歳から10歳、6%が7歳以下だった。

全体のうち約6700件については既に調査、立証済み、約1000件は立証されておらず、約3300件は当事者の司祭が死亡するなどして調査不能としている。

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朝日
2003/08/25
朝刊 5面 No .N147a030825m5
USA/ボストン
元神父

68
ジョン・ゲーガン
シリーズ・特集;
見出し:
少年虐待で有罪/服役中の元神父 暴行受け死亡
メモ :
米カトリック教会を揺るがした少年への性的虐待問題の発端として昨年有罪判決を受け服役中だったジョン・ゲーガン元神父(68)が2003年8月23日、ボストン郊外の刑務所で死亡した。AP通信などが報じた。首を絞められた窒息死とみられ、警察は殺人罪などで終身刑に服している別の受刑者(37)を殺人容疑で調べている。

元神父は10歳の男の子に性的虐待を加えた罪で2002年1月、禁固10年までという実刑判決を受けた。


管理人:事件当時の記事紹介No .N147a020501e1はこちら。


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朝日
2003/08/07
朝刊 9面 No .N147a030807m9
USA/ミネソタ州
聖公会司教

56
ジーン・ロビンソン
シリーズ・特集;
見出し:
同性愛の主教誕生/米・聖公会 主要宗派で初の幹部就任
メモ :
キリスト教の一宗派の米国聖公会(信者230万人)は2003年8月5日、ミネソタ州ミネアポリスで開いた主教総会で、同性愛者であることを公表しているジーン・ロビンソン司祭(56)の主教任命を賛成62人、反対45人で認める決定をした。これで、16世紀の英国国教会設立に始まる世界の聖公会(信者約7700万人)の歴史上初めて、同性愛を公言している主教が生まれた。

米メディアによれば、米キリスト教の主要宗派で同性愛を公表している聖職者が幹部に就くのは初めてという。ロビンソン司祭は前妻との間に2人の子がいるが、離婚後13年にわたって男性パートナーと生活していることを明らかにしている。

ロビンソン司祭の主教任命をめぐっては、米聖公会内の保守派とリベラル派が激しく対立した。


管理人:http://mytown.asahi.com/usa/news02.asp?kiji=4412 には次のような内容が付け加えられていました。
米CNNテレビは、保守派は投票後もなお任命に反対し、英国国教会の最高指導者カンタベリー大主教や、各国聖公会の協議会に介入を要請する方針を明らかにしていると報じている。

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京都
2002/11/08
No .N147k021108xxx
ローマ/バチカン



ローマ法王庁
シリーズ・特集; http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2002nov/08/K20021108MKB1Z100000046.html
見出し:
同性愛傾向の神学生排除/バチカンが文書化へ/性的虐待の防止策
メモ :
【ローマ7日共同】
ローマ法王庁(バチカン)が聖職者による子供への性的虐待事件の再発を防ぐため、同性愛傾向のある神学生の叙階(神父にする儀式)を禁止することを盛り込んだ文書を作成中であることが2002年11月7日までに明らかになった。

昨年末から米国で聖職者による子供への性的虐待が大きなスキャンダルに発展しており、背景には聖職者に対する不信感からカトリック教の信者離れが進むことへの危機感があるという。

イタリア紙によると、3ページから成る文書は草案が完成、バチカンは心理学者など専門家と協議して最終案づくりを行っている。

文書では、神学生の出身や家庭環境なども入念に調査し、同性愛傾向を調べるべきだとしており、イタリアの同性愛団体からは反発が出ている。

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朝日
2002/07/08
夕刊 13
No .N147a020708e13
大阪市/阿倍野区・京都府/長岡京市
牧師

33
廣畑涙嘉
シリーズ・特集;
見出し:
牧師さんはニューハーフ/私も悩むでも 正直に生きたい/「女性が集える場所に」/阿倍野教会の廣畑さん
メモ :
男に生まれ、体と心の性の不一致に悩みながら「女性」として生きることを決意して、自ら「ニューハーフ」と明かし、キリスト教の伝道に励む牧師がいる。京都府長岡京市の廣畑涙嘉(るか)さん(33)。プロのシャンソン歌手、スナックのママ、大学非常勤講師の顔も持つ廣畑さんには、女性から多くの相談がある。自らも悩みを抱える女性として、彼女たちの心に寄り添っていきたいという。

廣畑さんは現在、大阪市阿倍野区の阿倍野教会で副牧師を務め、長岡京市の私設の礼拝堂でも伝道活動をしている。礼拝堂があるビル1階は廣畑さんがママを務める「スナックるか」。店ではシャンソンを披露する。

廣畑さんが体と心の「違和感」を意識したのは小学校5年生のとき。初恋の相手は同級生の男の子だった。中学生になると、体が男性的になっていくのが嫌だった。20歳のとき、両親に男性しか愛せないと打ち明けた。小学校の校長も務め、厳格な父親はちゃぶだいをひっくり返し、怒った。

高校2年生のとき、大好きだった祖母が亡くなったのをきっかけに生死の意味を考え始め、キリスト教の洗礼を受けた。だが、キリスト教の歴史の中で同性愛がタブー視されたことを知り、罪悪感も抱いた。牧師を目指し、同志社大学神学部に入学。同大大学院修士課程を修了し、1999年春から大阪府内の教会で働き始めた。

その後も苦悩は続いた。2000年11月、長年交際した男性との別れ話などから睡眠薬を飲み自殺を図った。意識が戻ったあと、「自分は女性だという思いに正直に生きたい」と強く感じた。同年末、豊胸手術を受け、2001年4月の誕生日には性転換手術をした。

2001年12月、日本基督教団の正教師の資格を得た。「涙嘉」という名前は本名ではないが、所属する大阪教区は、女性として受け入れている。正教師となった廣畑さんは教区の区内報で自らを「ニューハーフ」と明かした。子供を産み育てたいと希望しながら、かなわない切ない思い。そんな苦悩を説教で打ち明けたこともある。

性転換手術の後に働き始めた阿倍野教会の主任牧師、村山盛忠さん(67)は、廣畑さんについて、「女性として自然に教会にとけ込んだ」という。50代の女性信者は「自分の悩みも話してくれ、打ち解けやすい人」と評する。私設礼拝堂に通う京都市の30代の女性会社員は「つらいことも多いのに、自分に素直に生きる姿は尊敬できる」と話す。

廣畑さんのもとには、夫の暴力に耐えられないと訴える主婦や性同一性障害に苦しむ人、暴力を受け男性恐怖症になった人など、全国の女性から相談が寄せられる。「私自身、悩みを抱えているので、苦悩を分かち合えると思ってもらっているのかも。これからも女性たちの『駆け込み場所』であり続けたい」。廣畑さんはそう話している。


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朝日
2002/06/15
夕刊 2
No .N147a020615e2-1
米国/テキサス州ダラス




シリーズ・特集;
見出し:
全米のカトリック司教 少年へ性的虐待ざんげ集会 懲罰軽く被害者失望
メモ :
一大スキャンダルに発展したカトリック教会聖職者による少年への性的虐待問題をめぐり、全米の枢機卿や司教ら約300人がテキサス州ダラスに集まり、2002年6月13、14の両日、被害者や信者らに許しをこう総会を開いた。

「子どもと若者を守るための憲章」が採択されたが、性的虐待を犯した疑いのある聖職者への懲罰は緩やかなものにとどまり、被害者らを失望させた。

2002年1月にボストンで聖職者による性的虐待が発覚し、有罪判決を受けた。それをきっかけに隠されていた性的虐待が次々と明るみに出た。全米で200人以上の聖職者が虐待の疑いで解職され、「米国の宗教史上最大の醜聞」と言われる騒ぎになっている。

ローマ法王ヨハネ・パウロ2世も、この問題を「犯罪」と断じた。教会の自浄能力が問われる中、総会は醜聞の火消しを目的に開かれた。冒頭で全米司教会長「もっとも深い謝罪の気持ちを伝えたい」と発言。虐待の被害者が癒えない心の傷を訴えるのを、」司教らは厳粛な面持ちで聞いた。

被害者側は、過去に虐待を犯したものは軽微なものでも解職することを求めた。だが、さらに大量の解職者が出るのを懸念したローマ法王庁が難色を示したこともあり、総会は「聖職者としての職務は禁じるが解職はしない」と懲罰を決めた。

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朝日
2002/06/15
夕刊 2 No .N147a020615e2-2
米国/ネブラスカ州オマハ


23

シリーズ・特集;
見出し:
賠償金80万ドル支払命じる 陪審評決
メモ :
ネブラスカ州オマハの青年(23)と母親が、青年がカトリック教会の供物係りをしていた際に神父に性的虐待を受けた賠償金を求めていた民事訴訟で、陪審は2002年6月14日、カトリック教会オマハ管区当局に80万ドル(約1億円)を払うよう求める評決を下した。

青年は1992年〜1997年に性的な行為を強要されたり、ポルノ写真を撮られたりしており、神父はすでに有罪判決を受け2年半の刑期を終えた。

青年側は計400万〜500万ドルの賠償金を求めていた。

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京都
2002/05/15
夕刊 9 No .N147k020515e9
米国/メリーランド州/ボルティモア
神父


モーリス・ブラッラクウェル
シリーズ・特集;
見出し:
聖職者に性的虐待受けた/26歳が神父銃撃
メモ :
米国メリーランド州ボルティモアの警察当局は2002年5月14日、カトリック教会の神父を銃撃、重傷を負わせたとして殺人未遂の疑いなどでドンテ・ストークス容疑者(26)を逮捕したと発表した。

事件は2002年5月13日午後、神父の自宅で発生。ストークス容疑者は9年前にモーリス・ブラッラクウェル神父から性的虐待を受けたために犯行に及んだと供述しているという。米国カトリック教会を揺るがせている聖職者による子どもへの性的虐待問題が銃撃事件に発展したことで、全米は大きな衝撃を受けている。

ストークス容疑者は1993年ブラッラクウェル神父から虐待されていると警察に通報。このときは立件が見送られたが、1998年に別の未成年者との「不適切な関係」が教会の内部調査で発覚、神父はボルティモア大司教区における教会責任者の任を解かれていた。

米国では今年に入って、ボストン大司教区などを中心に多数の少年が聖職者から性的虐待を受けていたことが判明している。

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朝日
2002/05/01
夕刊 1 No .N147a020501e1
ニューヨーク・ローマ




シリーズ・特集;
見出し:
神父が少年虐待…醜聞次々60人追放/米カトリック教会 激震/怒る信者、寄付現象/「宗教史上、最大の危機」/ローマ法王「裏切りだ」/社会変化に対応遅れ
メモ :
アメリカ社会が、カトリック神父の少年への性的虐待で揺れている。米国ではキリスト教内の少数派のカトリック教会は、移民の増加と共に大きな発言力を持つようになった。

その成長に教会の近代化がついていけない。メディアが連日報道する「アメリカ宗教史上、最大の危機」を通じて、宗教の巨人のいびつな姿勢が見えてくる。
(ニューヨーク 近藤康太郎)

騒ぎの発端は、ボストンで約30年間、司祭をつとめた元神父(68)に対する訴訟だ。同神父は1991年、プールで10歳の男の子に性的虐待を加え、1986年にも11歳の子どもにわいせつ行為を強要したとされている。2002年1月、10年までの実刑判決を受けた。

ボストン地区を管轄するロウ枢機卿は、元神父の素行について側近から注意を受けていた。しかし対策を取らず、元神父は130人以上の子どもたちに性的虐待を加えることになったという。

事件の報道を受け、同枢機卿は「ゼロ・トレランス(根絶)」を宣言。「聖職者による性的いたずらは、どんなに小さくとも告発する」姿勢を見せた。そのとたん、全米で同様のスキャンダルが続出。約60人の聖職者が地位を追われる騒ぎに発展した。

こうした教会の現状に、ボストン地区ではカトリック団体への寄付キャンセルが続出。ホームレスへの食事提供などをするマサチューセッツ州の最大慈善団体「カトリック・チャリティーズ」でも、寄付が大幅にダウンした。

担当者は「怒りの手紙を毎日のように受け取る。その気持ちは分かるのだが……」。カトリックの名門教育機関へも、寄付打ち切りの波は及んでいるという。

週刊誌「ナショナル・カトリック・リポーター」を主宰するトーマス・フォックス氏は「こうした性的虐待はずっと以前からあった。私たちは1980年代から虐待を暴いてきたが、カトリック教会は記事を批判するばかりで、責任を認めなかった」とはなしている。

 ローマ法王「裏切りだ」

ローマ法王ヨハネ・パウロ2世は2002年3月、世界中のカトリック聖職者に宛てた書簡で記した。「私たちは一部の兄弟の罪に深く苦しんでいる。彼らはこの世で最低の邪悪の誘いに負けてしまった。」

法王は事件に関与した聖職者に対して「裏切り」と嘆いた。しかし、事件に真正面から向き合う様子は見られない。カスティリョン・ホヨス枢機卿は記者会見で「性的虐待は現代文化の産物で、性の解放が聖職者にも影響を与えている」と事件の原因を社会背景に求めた。

法王は、聖職者達に「人間としての弱さ」(年次書簡)を乗り越えるように訴えるのが精一杯だ。

(ローマ 磯村健太郎)


社会変化に対応遅れ

米国ではカトリックは少数派だが、信者数は急増している。1950年代に3000万人だったのが、2001年には6300万人に。その4分の1をヒスパニック系が占めている。

しかし、神父の数は2001年も4万6000人で、1950年代とほとんど変わらない。高齢化も進んでいる。信者数の増加や社会の変化に、教会がついていけないのが現状だ。

妊娠中絶や同性愛などに極めて厳格なカトリック教会だが、変わる予兆もわずかにある。ロサンゼルス地区を管轄するマホーニー枢機卿が、これまで禁じられていた聖職者の結婚や女性の聖職者について「万能薬ではないが、議論はしてもいい」と述べた。

ニューズウイーク誌の世論調査でも、82%(カトリック信者で73%)が聖職者の結婚に同意し、65%(同65%)は女性の聖職者を歓迎している。

カトリック系グレゴリアン大学のキーナン師はCNNテレビで「われわれも古い理想主義ではなく、現実的な性倫理や性道徳を持たなければならないのかもしれない」ともらした。


管理人:ボストンの神父のその後についての記事紹介No .N147a030825m5はこちら。


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京都
2001/11/24
朝刊 5 No .N147k011124m5
ローマ
ローマ法王


ヨハネ・パウロ二世
シリーズ・特集;
見出し:
法王の初メールは「謝罪」
メモ :
ローマ法王ヨハネ・パウロ二世は2001年11月22日、法王即位23年で初めて、インターネットを使ってカトリック教会内の不祥事などを報告、法王の立場から謝罪のメッセージを世界各地の関係者にあてて発信した。

教会内部調査で、米国やフィリピンなど23カ国で神父による尼僧への性的な不祥事などがたびたび起きていることが明るみに出て、問題となっていた。

法王はメールの中で、オーストラリアの先住民アボリジニに対する宗教強要による「文化侵略」などについても謝罪した。

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京都
2001/09/07
朝刊 9 No .N147k010907m9
インド/コルカタ



マザー・テレサ
シリーズ・特集;
見出し:
聖人にも眠れぬ苦しみ/マザー・テレサ  悪魔払い受ける
メモ :
死の床ではマザーテレサも眠れずに苦しみ、悪魔払いを受けた。
インドのコルカタ(カルカッタ)のドサウザ大司教が4年前に死去したマザー・テレサの命日の2001年9月5日、彼女の臨終秘話をAP通信に語った。

死を間際にした当時87歳のマザーは、医学的に説明ができない「悪霊に苦しめられた状態」に陥り、眠れなくなった。このため、本人の同意を得て神父が悪魔払いの儀式を行ない、安らかに眠れるようになったという。

カトリック教会において悪魔払いは、医学的に説明不可能な症例に限って例外的に許されている。

ドサウザ大司教
「聖人にも人間的な面があって儀式がいるようになった。何ら(マザーの列聖には)問題はない」

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朝日
2001/08/01
朝刊 7面 No .N147a010801m7
南アフリカ・ボツワナ・スワジランド



カトリック司教会
シリーズ・特集;
見出し:
コンドーム使用「間違った武器」/エイズ対策で司教会声明
メモ :
南アフリカ、ボツワナ、スワジランドのカトリック司教会は2001年7月30日、エイズ蔓延を防止するためコンドーム使用奨励に反対すると声明した。

南アフリカのプレトリアで開かれた会議で、地元の司教が使用禁止を緩和するよう提案していた。

現地からの報道によると、司教会はコンドームが「不道徳で、エイズ対策には間違った武器だ」と断定。コンドームの奨励は性行為への自制心喪失につながるなど、かえってエイズ蔓延の一因となると糾弾した。

コンドームの使用が許される例外として、夫婦の一方がエイズウイルスに感染している場合を挙げた。

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読売
2001/05/24
夕刊 13面 No .N147y010524e13
ローマ



ローマ法王庁
シリーズ・特集;
見出し:
バチカン「性」解放?/中絶・同性愛…初の辞典作成承認
メモ :
2001年5月23日付のイタリア紙レプブリカによると、バチカン(ローマ法王庁)は21日から開催している枢機卿特別会議(155人参加)で、性に関する辞典の作成に取り組む方針を承認した。

バチカン初の試みで、未婚カップルや中絶、同性愛などについて用語説明を盛り込む。

バチカンは1960年代から、一般社会の性の意識が大きく変化したにもかかわらず、人工妊娠中絶、同性愛などに反対の態度を貫き、保守的姿勢を崩していない。今回の試みがこうした問題に対する姿勢軟化を意味するのかどうか注目される。

辞書作成には社会学、倫理学の専門家など約50人が参加する。

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朝日
2001/05/07
夕刊 16面 No .N147a010507e16
シリア/ダマスカス
ローマ法王


ヨハネ・パウロU世
シリーズ・特集;
見出し:
法王、モスク初訪問/シリアで両教徒の共存訴え
メモ :
聖パウロの足跡をたどり、異教徒や宗派間の和解を目指す巡礼を続けているローマ法王ヨハネ・パウロU世は、2001年5月6日、シリアの首都ダマスカスにあるウマイヤド・モスクを訪問した。

ローマ法王がイスラム教の礼拝所(モスク)を訪問するのは歴史上初めて。
出迎えたシリアのイスラム教公式指導者キフタロ氏らと共にイスラム、キリスト両教徒の共存を訴えた。

シリアは7世紀のイスラム教徒による征服前は大半がキリスト教とで、モスクは8世紀初め、キリスト教の教会だった場所に建立された。
内部には聖ヨハネ(ヤヒア)の首が納められているといわれる廟があり、法王はその前で祈りをささげた。

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朝日
2001/05/05
朝刊 5面 No .N147a010505m5
ギリシャ/アテネ
ローマ法王


ヨハネ・パウロU世
シリーズ・特集;
見出し:
カトリックは正教徒に罪を犯してきた/法王、ギリシャ訪問/教会分裂以来
メモ :
ローマ法王ヨハネ・パウロU世は2001年5月4日、ギリシャの首都アテネを訪れ、ギリシャ正教の最高指導者と会談した。

ローマ法王
「現在に至るまで、カトリックの信徒たちは正教徒に対して罪を犯してきた。主が許されるように祈りたい」と謝罪した。

法王の訪問は、キリスト教が1054年に東西に分裂して以来初めてで、カトリック教会とギリシャ正教が和解を目指す一歩となる。

キリスト教分裂後、ビザンチン帝国に派遣された十字軍がギリシャ正教の司教を迫害し略奪を行った歴史がある。

ギリシャ国民お95%以上はギリシャ正教とで、今もカトリック教会を拡大主義とみなす傾向があり不信感は根深く、ギリシャ正教の保守派は、ローマ法王の訪問への抗議デモを行ってきた。

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読売
2001/03/24
朝刊 6面 No .N147y010324m6
バチカン
修道女


マリア・ドナフュー
シリーズ・特集;
見出し:
神父ら修道女に性的虐待/94年に告発文書、判明/「バチカン」一部認める
メモ :
2001年3月16日、カトリック教会のニュースをインターネットで伝えるアメリカの「ナショナル・カトリック・リポーター」が、「カトリックの神父や宣教師が、アフリカを中心に世界23カ国で修道女を性的に虐待していた」とする内部告発文書を公表した。

告発文書はアメリカの修道女で医師の資格も持つマリア・ドナフューさんが1994年にまとめたもの。神父や宣教師が立場を利用して修道女に性的関係を迫り、レイプに及ぶ例もあるという。

妊娠した修道女は中絶を余儀なくされ、周囲に知られると修道会を去らなければならない。しかし、男性側はほとんどの場合、教区を代わるだけの措置で済まされているという。

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朝日
2001/03/28
夕刊 13面 No .N147a010328e13
イギリス/ロンドン



BBCテレビ
シリーズ・特集;
見出し:
イエスの顔色黒だった?/ユダヤ人頭骨から復元
メモ :
本当のイエスは・キリストは幅広、色黒、縮れ毛、大きな花が特徴の農民風の顔だった。イギリスのBBCテレビが2001年4月1日から、イエスの科学的検証を加えたシリーズ番組「神の息子」を放映する。

エルサレムで発掘された紀元一世紀のユダヤ人の墳墓から被埋葬者グループのなかで最も代表的な頭骨を選び復元した。

1世紀から3世紀のイラク北部のユダヤ教寺院にあったフレスコ画に画かれたイエスの顔を参考に縮れ毛と刈り込まれた髭を加え、顔色は当時の天候から割り出した。

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朝日
2000/09/01
朝刊 8
No .N147a000901m8
イタリア/ローマ




シリーズ・特集;
見出し:
カトリックの国  イタリア/同性愛めぐり論議熱く/差別撤廃へ政治家動く  バイ宣言大臣も/バチカン猛反発「ゆがんだこと」と法王
メモ :
▼献血
イタリアでは1991年から献血の際に同性愛者かどうかを問う決まりがある。「はい」だと断られる。臓器提供も同様だ。エイズ防止が目的とされるが、ベノロジ保健相は2000年8月2日「同性愛者との理由でひとくくりに差別するのは馬鹿げたことだ」と献血の指針を改める考えを明らかにした。

「緑の党」は法改正やゲイカップルの遺産相続などに関する差別撤廃法案を準備中。スカニオ農林相(41)は週刊誌で「性の上で完全な自由を選ぶ」とバイセクシュアルを宣言した。


▼誇り
2000年7月、ローマで同性愛者らが「誇り」を確かめ合い、「平等な社会」の実現を訴えた「世界ゲイプライド」が開かれた。イタリア国内最大のゲイ団体「アルチ・ゲイ」(約8万人)代表で、ボローニャの高校教師セルジョ・ロ・ジュディチェさん
「人が好きになる以上に自然なことがあるだろうか。気持ちを封じ込める以上に不自然なことがあるだろうか」
「ゲイは選択したわけじゃなく、個人の特徴の一つ。ゲイ差別は、肌の色で差別するのと同じだ」


▼大聖年
同性愛は「自然の摂理に反すること」と言うのがバチカンの立場。キリスト生誕2000年を祝う「大聖年」のゲイ集会を、ローマ法王は「侮辱だ」と激しく非難。数万人の信徒らを前に、同性愛者を「客観的に見て歪んだこと」とし、「私には善悪を区別する義務がある」と述べた。

しかし、ゲイの「結婚式」を取り持っている北イタリアのフランコ・バルベロ神父は「ゲイの多くはかみからも捨てられたと思っている」と、救いが必要だとの立場を取る。

同性愛や避妊に理解を示す発言が問われ、5年前に司教の座を追われたフランス人神父、ジャック・ガイヨー氏(64)
「バチカンは息子がゲイと知った親のように振る舞うべきだ。初めは気が動転するだろうが、あるがままに受け入れてほしい」


▼少子化
イタリアも少子化の波が押し寄せ、日本の女性が一生に産む子どもの数が1.34人であるのに対し、イタリアは1.19人まで下がっている。カトリックの教義とない交ぜになった伝統的な大家族主義の価値観が、同性愛否定論者の主張の底にはあるようだ。

ローマの街頭には「イタリアには子どもが必要だ」と書いた同性愛反対のポスターがいたるところに貼られた。

極右運動「新しい力」創立者の一人、マッシモ・マルセロ氏(42)
「カトリックを基盤にした家族の姿が壊れ、今は危機的な状況だ。子どもを作らない同性愛は悲劇だ。なのに何か良いことのようにもてはやされている」

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読売
2000/04/20
朝刊 8面 No .N147y000420m8
アメリカ/バーモント州



バーモント州上院
シリーズ・特集;
見出し:
同性愛結婚^K/バーモント州  米で初/州法成立 遺産相続など認める
メモ :
2000年4月19日、同性愛者の結婚を事実上認める州法が州上院の裁決を経て成立する。遺産相続など、婚姻した男女カップル同様の方敵権利を同性愛カップルに認める内容だ。バーモント州は奴隷解放を米国で最初に承認した歴史を持つ。

1997年、週内の同性愛カップル三組が「同性間の結婚を認めないのは性差別」と守勢ふを相手取って訴訟を起こした。一審は原告敗訴だったが、上訴審の州最高裁は「結婚した男女と同等の権利が同性愛者にも認められるよう、州法を早期に見直すべきだ」との画期的な判断を示し、州議会は法改正を迫られた。

新法に反対するキリスト教各派を統率する「一主婦」は、州民25000人の反対署名を集めた。
モルモン教徒のミシェル・カミングズさん
「同性愛は個人の自由だと思う。でも結婚となると別。道徳に反する」

法改正の先頭に立ったのは、自身が同性愛者であることを認めているビル・リパート州下院議員(民主党)
「少数である同性愛者の権利を認めることは、人種差別に苦しんできた黒人の権利を認めるのと同じことだ」

キリスト教勢力の賛成者も出てきた。
ユニタリアン派教会の牧師で同性愛者のブレンダン・ハダッシュさん
「『同性愛者は死ね』という脅迫電話を受けたこともある。それでも自分の一生に関わる問題で引き下がるわけには行かなかった」

結局州下院は2000年3月、同性愛者に事実上の結婚を認める「シビル・ユニオン」法案を賛成79票、反対68票で可決。

米国では、ハワイとアラスカ両州で、同性愛者に「同等の権利」を認める司法判断が示された例があるが、法改正に踏み切った州はない。31州は同性結婚を禁じている。

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朝日
1999/02/10
朝刊 19面 No .N147a990210m19
名古屋市・東京都



日本聖公会
シリーズ・特集;
見出し:
初の女性司祭、3人誕生/「信徒の悩み 相談しやすく」/英国協会系の「日本聖公会」
メモ :
英国協会系の「日本聖公会」で、1998年女性司祭が承認され、1999年1月までに3人の女性司祭が誕生した。プロテスタントには女性牧師がいるが、カトリックは未だ女性司祭を認めていない。

司祭になったのは、名古屋市の渋川良子さん(67)、東京都の山崎繁子さん(56)と笹森田鶴さん(36)。従来、女性は司祭になれないだけでなく、神学校を出て伝道師になっても、牧師と結婚すると、辞めなければならなかった。牧師の夫を支えるよう、教師や看護婦の職を断念させられた人もいる。

1988年、女性信徒たちが集まって「女性が協会を考える会」が発足。男性司祭らが加わった「女性司祭実現を目指す会」もでき運動が広がった。1990年に検討委員会ができ、「司祭はイエスを代表する存在で、女性ではできない。12使徒もすべて男性だった」など強硬な反対も少なくないなかで1998年可決された。

「女性が協会を考える会」の神崎和子さん
「信徒の三分の二は女性。男性司祭には相談しにくい悩みもあり、男女両方の司祭がいるのが自然。教会内だけでなく、日常生活の男女のパートナーシップが変わるきっかけになってほしい」

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