◆ No167: アメリ (2007.3.6) ◆
きょうは、フルートと室内楽のレッスン。
さあ、また忙しい日々が始まったぞ。
室内楽でヴァカンスの間に用意していくようにいわれていたファレンクの曲の譜が見つからず、しかたがないので、ずっとやっていたハイドンの別の曲をまた持っていったのだけれど、「またハイドン!?
あなたたちハイドントリオね!」といって、あきれつつ笑われる。
それで、帰りに、室内楽のメンバーとあちこちにファレンクのトリオを探し回るが、けっきょく見つからなかった。
オペラ付近で解散したのだが、雨の中、バス代をケチって歩いて帰ったら、コートがずぶぬれになってしまって後悔する。
帰りに、なんとなく「アメリ」という映画のDVDを買って帰ってきて、部屋についてからさっそく見た。比較的最近のフランス映画。これが(会話があんまり聞き取れないのにもかかわらず)、かなりおもしろくて、ひさびさにいい映画を見れて、ほんとによかった。
ところで、フランスでは、内気や引っ込み思案を、よくない性格と捕らえられている気がする。(臆病とか、自分の考えを言えないとか、というようなそういうイメージなのではないかと思う。逆に、あつかましいことに関しては寛容な気がする。)
なので、人を立てて自分は控えめにしているような、ごく一般的な日本人は、『内気で、自分の意見を言えない』というような、どちらかというとマイナスの性格として捉えられているのではないかなぁ・・・
この映画「アメリ」には、主人公のアメリという少女をはじめとして、内気な変人ばかりが登場する。この映画でも、内気さは変人的要素のひとつとしてとりこまれていて、あくまで変人は変人として撮られているようだけれども。
しかしながら、この映画では、その変人たちの隠れた優しさのようなものにカメラが向けられていて、静かな、癒されるようなかんじの映画だった。
この映画、数年前でフランスで大ヒットしたらしいのだが、こんなに内気で静かな映画がフランス中の人々の心を捉えたんだ、と思うと、なんとも不思議なかんじだ。
フランス人、一歩外に出たら鎧で武装しているのかもしれないが、その内側には、貝の中身のように柔らかくて弱い部分を持って生きているのかなぁ・・・、などと、いろいろと感慨深かったのだった。
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オペラからの帰り道。文化通信省。
古い建物とモダンなデザインが融合している、おもしろい建物。
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サンポール通り(だったと思う)にある、かなり異質な感じの外壁。
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アメリ。これはおもしろかった。 日本に帰ったら、日本語字幕つきのでもう一回見たいな。
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