◆ No.128: ペール・ラシェーズ墓地 (2007.1.25) ◆
きょうはかなり寒く、アスファルトの上の水溜りが凍っている。
きょう、準備不足を気にしつつリコーダーのレッスンへ。
2回目のレッスンで破門になったりしたら、恥ずかしくて日本に帰れないよー、とか何とか思いつつ先生宅に伺うが(フランスにも「破門」があるのか?)、ありがたいことに、というべきか、申し訳ないことに、というべきか、丁寧に見てくださった。
ちょっと今日の準備不足はいけなかったが、しかし、先生の前で演奏が崩れていく自分を観察したおかげで、自分の直すべき弱い部分が見えてきた気がする。
来週までには、もうちょっとなんとかしておこう・・・。
* * *
先生宅にはくバスで行っているのだが、途中、ペール・ラシェーズ墓地を通過する。
かなり広大な墓地だ。シテ島の2倍ぐらいの面積はあるんじゃないだろうか?
いろいろな音楽家の墓もあるようなので、レッスンのあと、寄り道してくる。
墓地で埋葬らしきシーンにも出くわしたが、みんなで墓石の蓋を開けて中を覗きながら、ぺちゃくちゃおしゃべりしている。(どうも土葬っぽい雰囲気)
ひとつひとつの墓に掘り込まれた名前を読んでみる。
どうも、個人の墓と、ファミリーの墓(○○家の墓)があるようだが、いずれにしても、埋葬された人の名前と生年-没年がひとりひとり掘り込まれている。
ファミリーの墓は、あとから続く人のためのスペースが開けてあって、順番に名前と生没年を追加していくようだ。昔の人の名前は消えかかっていて、いちばん最近の人の名前はくっきりとしているような墓をよく見かける。
没年が2006年と記されている墓もいくつか見かけて、少しドキッとするが、そんな墓には、まだ残された家族の想いが残っているような雰囲気がある。
ここの墓地、静かでひっそりとしているが、なぜか日本の墓地のような陰気さはまったく感じない。
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マリア・カラスの墓。納骨堂の地下にロッカーのように無数に並んでいる中に、他の墓に混ざってひっそりとあった。(いちばん右)
マリア・カラスの墓が、他の墓と違う点は、なんと、周りに無数の記念の落書きがあること! 写真を撮るのも失礼な気もするが、いくらなんでも落書きはないでしょう!
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モディリアーニ(モンパルナスに住んでいた画家)の墓。
これも目立たないところにひっそりあった。
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エディット・ピアフ(シャンソン歌手)の墓。(正確にはピアフ家の墓)
これも目立たないところにあったが、おそらくファンからの花で囲まれていて華やか。なんだか、どの墓も、その人の生き様が見えてくるような雰囲気だなぁ・・・
どの墓にも、「1915-1963」という具合に、その人が生きてきた時間が刻まれている。・・・うん、人生、それでいいのではないか、と、なんだか納得してしまう。
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ビゼーの墓。大きな墓の間に、これまたひっそりと。
芸術家は、なんだかみんなつつましいね。
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ショパンの墓。これも、おそらくファンからの花がいっぱい。華やかな墓だ
けれども、それほど大きいわけでもなく、やはり目だたないところにある。
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コレット(女流小説家)の墓。
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