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No.74: DVD (2006.12.2)

先月行った美容院の近辺(オペラ界隈)には、ラーメン屋がたくさんある。値段はどこも7ユーロ(\1100)といったところ。
美容師さんに「うまいところあるんですか?」と聞いたら、
美:「とくにここがうまい、というところはないですね。」
ぶ:「しかし、ラーメンが7ユーロは高いですね。」
美:「うん。でも、皆さん、日本の味が恋しくなって食べにいかれるんだと思いますよ。」
と、言っていた。

きのう、そこのオペラ界隈のラーメン屋で、7ユーロのラーメンを食った夢を見た。
パスタソースが半分残っていたので、今日はそれを食べないといけないのだが(←これは現実にも本当の話)、まあいいや、と、ラーメン屋に入ってしまう(←これは夢)。
店のカウンターの色とか、ラーメンの味とか、状況設定とか、細部まですごくリアルな夢で、鮮明に覚えている。
これって、ホームシックだろうか???

たぶんこれは、きのうのベビー服カルチャーショックが影響しているな、きっと。
ベビー服でびびっているような線の細さじゃダメだね。もっと強くならなきゃ。

きょうは、昼練習→洗濯しながら買い物→夕方練習→昨日の残りのソースでパスタを食べる、という、ごくふつうの一日。


洗濯&スーパーへの行き道、毎回びみょうに変えている。
ここはサンス館という、この界隈で最古(15世紀)の建物。


洗濯を待っている間、MONOPRIXと、CD/DVD店に行く。
ここはCD/DVD店。DVD1枚5.8~13.8ユーロ(\900~\2100)くらい。

はは・・・こんなん買ってしまいました。タイトルは「LE VOYAGE DE CHIHIRO(シーロの旅)」となっている。DVDは「ちょっとはフランス語の勉強になるかな」と思って以前に1枚買ったが、あんまりわからなかった。あんまり聞き取れないだけでなく、登場人物が「それはいいね」といっている場面で、ほんとうに素直に「いい」と言っているのか、皮肉で言ってるのか判別ができないところが多々あった。
・・・いや、でも、よく考えてみたら日本語はもっとややこしいな。
Yes=はい、No=いいえ、だけれども、ふつう「いいえ」という言葉は日常会話では使わない。たいてい、「No」は「いいです」とか「けっこうです」とかいう。でも、これって、もともとは両方とも「OK」とか「Very good」の意味じゃないか? 日本語、外国人にはかなり難しかろう。
 


「おばあさんのタルト」という名前のタルト。
上はアップルパイのような感じ。下はスイートポテトみたいな感じ。
ううーうまい・・・(タルトはぼくの癒しアイテムになっているようだ。)

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No.73: ベビー服 (2006.12.1)

練習のあと、日本にいるIちゃんへの出産祝いを探しに、ピカソ美術館の近くのベビー用品店を見に行く。いま、トレンドなセレクトショップらしいが・・・

まず、そのベビー用品店らしからぬクールな外観にびっくり。
写真を撮ったらすかさず店員が出てきて、写真は撮らないでくれといわれ、またびっくり。
それでも、のこのこ店に入っていって、その品揃えのセンスのすごさにまたびっくり。

どれも上品でかわいいのだが、どこかクールさが漂う。
そのかわいらしさも、『いかにも赤ちゃん』な感じのかわいらしさではない。
かわいらしい色づかいのものはクールなデザインがほどこしてあったり、逆にかわいらしいデザインのものはすごく大人びたシックな色合いをしていたり・・・
とにかく、素直にあからさまにかわいいだけの服はない。
ベビー用品店で、なぜか、カルチャーショックを受ける。



ベビー用品店らしからぬ、鉄格子のような窓の、黒い店。(ベビー
サークルと掛けてあるのか?) 一度、気がつかずに通り過ぎる。


この店の人、きっと自分たちはクリエーターだと自認していて、なにか創ろうとしている。

ぼくはファッションにはまったく疎いので、その店と商品から受けるイメージをうまく言葉にすることができないのだが、すべてのものになにか強いメッセージをしのばせてあるような感じだ。
あからさまに主張していない。どれも、一見、普通っぽい。
でも、近寄って見ると、たぶん、わかる人にはわかる、みたいな強烈なメッセージを発しているような感じがする。
はっきり見えないぶん、かえって強烈。

ぼくにとっては、思いもしないところで思いもしない現代美術作品を見たくらいのインパクトがあって、家へかえってからも『あれは何だったんだー』みたいな感じでいろいろ考えてしまう。

・・・ベビー服はたいてい母親が買う。どういうベビー服が売れるのかは、母親が自分の子供にどういう服を着せたいのかによって決まる。つまり、母親が自分の子供をどういう視点で見ているのかで決まる。

日本のベビー服は、安売り店、ブランド店にかかわらず、『かわいい赤ちゃん』とか『お母さんの愛情いっぱい』のようなツボは必ずおさえているような気がする。
たぶん、それが日本の母親の、赤ちゃんに対する共通の視点だと思う。
それで、たいていの日本のベビー服はそういうのが過剰に盛り込まれすぎていて、それは日本人のぼくから見てもかなりダサい。(たとえば、赤ちゃんぽいパステルカラーの布地に、くまちゃんとか、うさぎちゃんとか、ふうせんとか、そういう方向のダサさ。)

ブランド店などで、そういうあからさまなダサさを控えめにしてある物は見たことはある。
でも、『そういう、いかにも愛情いっぱい育ててますって感じはダサいよ。』と、さらっと言ってのけてしまうような商品(あるいは母親)は見たことがない。
(ちなみにこれは、あくまで外からの見た目(ファッション的主張)の問題であって、実際に愛情いっぱい育てているかどうかとは別問題。)

・・・いや、これはぼくが勝手に思っているだけで、きょう行ってきた店がどういうコンセプトなのかは知らない。(ぼくはファッション関係わからないし。)
でも、店全体が強烈なメッセージを発しているように感じるのは、たぶん『かわいい赤ちゃん』とか『やさしいおかあさん』とか、そういったステレオタイプな発想をクールに見つめて、なにか挑発的な『なにか』を創ろうとしているからだという気がする。
(その、『なにか』がなんなのかは、けっきょくのところわからない。でも、なにかある感じは確かにあって、なんだかもやもやしている。そのもやもや感が、何を考えて作ったのかよくわからない現代美術作品に出くわしたときのもやもや感と似ている。)

・・・と、ベビー服にノックアウトされた一日でした。

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No.72: 衝動買い (2006.11.30)

フルートの宿題、どうあがいてもあと4日で仕上げるのは不可能だな。
もう開き直って「ここまでしかできませんでした」と言うことにして、的をしぼって練習することにする。
そんな感じで、今日の昼の部の練習はさっさと切り上げて、パンを買いがてら散歩。
いや、しかしこの界隈、思わず衝動買いしたくなるものがたくさんあるなあ・・・



外は霧。もうなんだか冬景色。冬もきれいだね~
街全体がアンニュイな色。


近くのアンティーク店。一度、吸い込まれるように入ったことがあ
るが、どれも「学生の身分で買ってはいけません」というお値段。


別のアンティーク店。これは、無理したら買えなくもないかな・・・?
という感じだが、いやいや、学生の身分で買うものではありません。


近くの花屋さん。綿花と麦がならんで売っている。
思わず麦(矢印)を衝動買いする。
(ほんとは綿にもかなりそそられた。)


こんなんです。なぜか日本の畳の匂いがする。


ははは・・・、ラベンダーとムギという変なコンビに。

パンと麦とワインを買って帰っり、しばらく麦で遊んだあと、夕方の部の練習を少ししてから、MONOPRIXに買い物にいく。
冷蔵庫が空っぽになってしまっていて、腹が減った状態で買い物に行ったので、いろいろたくさん食料を買い込んできてしまう。(ちょっと予算オーバー)



スーパーへ行く途中にある靴店。
59ユーロ(\8900)か・・・。買えない値段でもないか。
これはどうしようもないから近いうちに一足買うか。


1年の滞在なので、こういうものは買わないつもりだったが、
とうとうガマンできずに衝動買いしてしまう。アパートに置いて
あったのはかなり古い傷だらけので、毎回かならず焦げ付く。
きょう、この新しいフライパンで、さっそくステーキを焼いた。

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No.71: モデム (2006.11.29)

モデム、郵便局に行って受け取ってきた。
取説はフランス語でよくわからず。
かといって全部読んでいたら何日かかるかわからないので、「注意!」と太字で書いてあるとこだけ適当に読んで、あとは適当にやる。
よくわからんが、結果としてはつながった。
同時に、電話も使えるようになった。
とりあえず、ネットで銀行の残高確認をしたり、家賃の支払いに行ったり、そんな感じで、なんだかモデム騒動の1日だった。


シテ島の郵便局への行き道で。
ノートル・ダム寺院の前がなにやら工事現場のようになっているが、
どうやらクリスマス・ツリーを立てているようだ。どうなるのか楽しみ。


ノートル・ダムの裏側の公園。郵便局の帰り道。


蛇口、かな?


ここはまだ金色の葉っぱがたくさん残っている。


ようやく届いたモデムのダンボール。くしゃくしゃ。
でも、中身はべつに壊れていないようだった。

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