60日目 61日目 62日目

No.62: パン (2006.11.20)

フルートと室内楽の宿題、ぜんぜん仕上がらず、きょうはフランス語もサボって練習。
しかし、けっきょく間に合わなかった。
エチュードにてこずり、ほとんどそれにかかりっきりだったのだけど、最後までちゃんとと通して吹くことさえできていない。エチュードに9割以上時間を割いてしまったので、ほかの曲や課題もほぼ全滅状態だ。
あ~あ、まいったまいった。

いつものパン屋さんに行く。
「バケット1つください。」というと、いつも一番細いのを出してくるので、「ああ、すいません。そっちの、もっと太い方です。」というやり取りを毎回やっているのだが、きょう行くと、もう顔を覚えたのか、お店のお姉さまが、「大きいのですね?」と聞く。
バケット、太いのや細いのや、短いのや、似たようなのがいろいろあるのだが、それぞれ味がびみょうに違う。
ひょっとすると、細長いヤツが「バケット」で、これは別の名称なのかもしれないと、思って、「これはなんというんですか? バケット?」と聞くと、ミュッシャの絵に出てきそうな整った顔立ちのお姉さまが、クールに、「パンです。『パリジャン』。」と答える。
その美しいお姉さまの『パリジャン』の発音がまた美しく、思わずお姉さんの前で「パリジャン。」と発音練習してしまう。

・・・さて、明日はレッスンだ。寝坊しないように早く寝よう。
ああ、しかし、きょうでこっちに着てから2ヶ月がたつなぁ。時間がたつのが早いこと。


これが『パリジャン』。いちばんのお気に入り。薄めのパリッとした皮と、ふわふわの中身でうまい! (日本のおいしいフランスパンは、これに近い。) バケットは細くて皮が厚いので、皮が主役みたい。中身も硬めで、味も淡白。(小麦粉の味そのまんま。)
『パリジャン』がパンそのものとしては一番うまい気がするが、バケットのほうがいろんな料理と合うのかも。ちなみに『パリジャン』は2日ほどたってもそれほど硬くならないが、バケットはとても硬くなり、何回か口の中を切ったことがあった。
ちなみに、細くてやわらかい「フルート」というのもあったが、名前で期待したほどうまくはなかった。


あー、また買ってしまいました。なにかよくわからずに買ったのだが、食べてみると中身のフルーツは、なんとプルーンだった。このパン屋、いろいろと目の毒になるものが置いてある。(いつもパン屋呼ばわりしているが、看板は「ブーランジェリ・パティシエール」となっているから、本当は「パン・菓子店」と呼ぶべきかも。)
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No.61: 日曜日 (2006.11.19)

昨日、洗濯から帰ってきてから、また背中の痛みが出てきて、一晩寝ても体が重い。
こちらへ着てからもう2ヶ月になろうとしているが、一通りのことがほぼ片付き、どっと疲れが出てきてるのかもしれない。
きょうはどこにも出かけず、一日部屋にこもる。
しかし、部屋から一歩も出なかったのは、こちらへ着てから今日が初めてだなぁ。

練習もはかどらず。こまったもんだね~。
もう、きょうは寝てしまって、明日早起きしてがんばるか。



こちらの歯ブラシ、どれもでかくてゴツくて、コワい。
ちなみに、これでもいちばん小さめで控えめなほうだ。
あやしい突起がたくさんついたのや、タワシみたいなのや、
コワいのがいろいろある。しかしながら、これ、見かけによらず
デリケートな使用感で、日本の歯ブラシより磨きやすくて快適だ。
(ちなみに右側は、飛行機の中でもらったジャパニーズ・サイズ)


これ、スーパーブランドのお菓子だが、けっこううまい。
値段も手ごろで、ときどき買う。

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No.60: 手紙 (2006.11.18)

フルートの宿題、なかなか仕上がらず、あせりだす。
・・・いや、しかし、毎週おんなじこと言っている気がするな。
この状態、ずっと慢性的に続くと思って観念しなけりゃいけないかもしれない。
それにしても宿題、多くて濃くて、しんどい。
もう、『早くバカンスこないかなぁ・・・』みたいな、フランス人みたいな気分になってきた。

きょう、洗濯に行く。
マダム1号、調子悪いらしく、洗剤の泡だらけで洗濯終了。
くやしいが、またお金(3.5ユーロ(\530))を入れて、マダム3号でやり直し。
おかげで、お金だけでなく、えらい時間を無駄にしてしまう。

帰ってから、お役所っぽいところからきた手紙を開封してみる。

「ムッシューへ
 あなたの滞在許可は、まもなく有効でなくなります。(←たぶん仮滞在許可書のこと)それが更新されたら直ちに、表側のコピーを私たちに返送することを忘れないように。
 あなたの身元を確認するのを容易にするために、あなたが、私たちに、上記書類と共にこの手紙を返送することに対して、前もってお礼を申し上げます。
あなたの住宅手当申請の会計課より」

最初、一瞬見たときには、なにかの脅しの手紙のようでびびるが、たぶん普通に用件を言っているだけなのだろう。
それにしても、フランス人の言語、どういう思考回路になっているのか、よくわからん。
大文字で威圧的に強調してあるくだりの述語が「お礼を申し上げます」になっているのも、なんだかコワい。
そのあと「あなたの会計課より」とかわいくしめくくってあるところで、がくっと力が抜ける。

・・・しかし、この文章、よく見てみると、あの掃除機みたいに、シンプルでゴツくて合理的に見えなくもない。

ところで、一昨日オペラの近くで買った、もうひとつのレトルト(2.6ユーロ(\390))、訳してみたら「子羊のソテー」というものだった。
ちょっと期待して温めてみたら・・・、うえっ、またもや悪臭が・・・。
あの、いつかのパスタの缶詰事件を思い出す。
(見た目もすごいが、今回は写真撮るの、やめました。)
鼻をつまんでがんばって何口か食べてみるが、やっぱり食えず。
しかし、あのホタテのレトルトとのこの味の差はなんだろね。(値段の差か・・・。)
それにしても、フランス人の味覚もどういうセンスをしているのか、よくわからん。



新入りの最新式マダム1号。上にあるのは誰かの忘れ物。


コインランドリーの近くのワイン店。
たぶんボージョレヌーボーの試飲会。なんだか楽しそう。


コインランドリーのとなりにある妊婦さん用の服店。
看板がいかしてる。

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