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No.51: 練習 (2006.11.9)

フルートのレッスン、先週まで呼吸法の基礎を直すように言われて苦労していたが、今週はさらに、息の太さや方向や量(特に低音域)など、また基本的な部分での方向転換を指示された。
この、たび重なる「基本フォーム大改造」的な処置で、何を吹いても初心者に戻ってしまったようなつたない演奏しかできなくなってしまっていたのだが・・・

ところが! この、先生に指示されたすべての事項が同時にできている瞬間には、音色的にも技術的にも音楽的にも、とても自然なよい状態で演奏できていることに気がつく。
この『すべてが同時にきちんとできている』という条件を満たさないとよい状態にならないのだが、今日、それが時々できるようになり、それが楽しくて朝からずっと練習していた。

日が暮れてからは、このところの忙しさでたまっていた洗濯に。
洗濯の帰りに、バケットを1本買う。



<アパート近辺のお散歩写真>



アパートの共有玄関。
(あ、この床、あのパサージュと同じ模様だ。)
右側はポスト。ぼくのポストは一番下の真ん中あたり。
きょう、日本からハガキが一枚来ていた。


カフェに出現したこの変な物体たちは、なんと、ストーブ。
そこまでして外でカフェを飲みたいか!? ・・・いや、たしかにいい眺めだな。
(セーヌ川沿いのルーブル方面の建物(市庁舎など)が一望できる。)


ポスト。それから、いたるところで見かける落書き。
しかし、落書きの標的になるのはこういうようなものばかりで、
古い石の建築物に落書きをする輩はほとんどいないようだ。
(この落書き、ある意味、町の色調の統一に貢献しているようにも見える)


セーヌ川にチェーン止めされている自転車。
こんなしょうもない写真を撮っている間、前を通過しようとして
いた2人のマダムが、写真を撮り終わるまで待っていてくれる。
「メルシー」というと、にこやかな笑顔を返してくれた。


裏通りの、小さなホテルの看板。

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No.50: 爆睡 (2006.11.8)

滞在許可証と学生証が取れ、少し緊張感の糸が切れたのか、今日は15時間眠り続ける。
3時ごろ起きて、少しフルートの練習してからアリアンス・フランセーズに出かける。
アリアンス・フランセーズ、かなりついていけない。
勉強時間が足りないだけでなく、勉強の仕方自体もよくないんだろうな。
ちょっと考えなければならない。

しばらく、あまりふらふら出かけないで、勉強に専念した方がいいかな?
せっかくパリにいるのに、ちょっともったいない気もするが、そういう期間も必要かもしれないなぁ・・・


安くてうまいワインを探そうと、今までに買ってみたもの。すべてハーフボトル。値段は2.5~3.5ユーロの範囲。右からうまかった順に並べてみた。(主観的) 結論から言うと、意外なことに(というか、当然のことながら、というべきか)値段と味は比例する。安くてうまいものはない。ハーフボトルだと、3ユーロ(\450)あたりがうまいのとまずいのの分岐点のようだ。(ちなみに、ぼくは、アルコールに弱い。日本に帰るころには、少しは強くなっているだろうか?)
ワインに限らず、他の食品や衣料品や装飾品なども、ぼくが見た範囲では安くていいものは見当たらない。安物は、堂々と安物オーラを発しながら売られている。(日本のように高級品っぽく見せようとしている努力の形跡がない。)
スーパーには、安いスーパーと高いスーパーがあるが、日本のように同じ商品で価格競争をしているわけではなく、置いてある品物のメーカーや品揃え自体が違う。はっきり言うと、客層別(所得階級別)に店が分かれている気がする。


「やさしいママのジャム」みたいな商品名の、ジャムの小瓶のセット。イチゴ・アプリコット・スグリ・マーマレード・チェリーの5種類。日本で、フランス語の先生が「日本はイチゴジャムばっかりだけど、フランスではジャムと言えばアプリコット。やっぱりジャムはこれに限るよ。」とか言っていた。この、ひとくちサイズでいろいろ試食してみるつもり。
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No.49: まいったまいった。 (2006.11.7)

きょうはフルートと室内楽のレッスンに。
フルート、来週はカルメンを持ってくるようにとのこと。あいかわらずヘビーな宿題だ。まいったまいった。

室内楽は、全員、初見状態だったため、ほとんどみてもらえず。・・・まあ、当然かも。来週、レッスンに備えて、3人でリハーサルを1度やっておこう、ということにした。

滞在許可証が手に入ったので、音楽院の事務室に持っていったら、学生証をあっさりと手渡される。
「滞在許可証が取れたのですが・・・」から「はいどうぞ。」まで、1分もかかっていないかもしれない。(数秒でぼくの学生証が箱の中から出てくるところなど、やはりその書類管理能力の秀逸さに驚く。)
それはともかく、これでフランス滞在に必要な「紙」は全部そろった。これで胃が痛くなる作業からは開放されそうだ。
いやー、しかし、この小さな紙切れを2つをもらうために、えらい労力と時間とお金がかかったなぁ・・・。いまから思えば、パスポートを取る煩雑さなど、ほんの序の口だった。
まいったまいった。

そういえば、あしたまたアリアンス・フランセーズがあるなぁ。まだ何にも予習してない。まいったまいった。



いや、こんなものどうでもよいのだが、音楽院のトイレ。
「トイレ」というより、むしろ「便所」というニュアンスに近いかもしれない。
はじめて見たときは、この、ある種の「清さ」のようなものに感動した。


帰りに寄ったサン-ミシェル駅。
写真を撮っていると、4人の独特のオーラを発した制服の男たちが・・・
パリのメトロは簡単にただ乗りできるのだが、検察に見つかると、もう
逃れられないというウワサ(高額の罰金)。彼らがそうかもしれない。


セーヌ川沿いの堤防(?)には、こんな店が並んでいる。
夜になるとぺちゃんこに小さく閉じる。
緑色のトタンのような箱で、屋根がふたになる。


あとでスーパーに買い物に行くと、幼稚園児ぐらいの子がお母さんにデザートをおねだりしている。「ぼくはそれよりも、むしろこちらのチョコレートムースの方がいい。なぜなら、ぼくはこれが大好きだから。」と、上手いフランス語を流暢にしゃべっている。
うわー、ぼくのフランス語能力は幼稚園児以下かもしれないな・・・。
まいったまいった。

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No.48: 滞在許可書 (2006.11.6)

きょうは、すべてが予定通りに、時間通りに事が運ぶ。
うーん、そういうこともあるんだねー(じみじみ)
あんまりうまく行き過ぎて、後でツケがまわってくるんじゃないだろうか、なんて、かえって不安だ。(うそ)

とりあえず楽譜を買って、来るようにいわれていた「ANAEM」に40分ぐらい前に行って書類を出すと、すぐに「ムッシュー ブンゲーン」とすぐに呼ばれ、いきなり身長・体重・視力を測られ、上半身脱がされてレントゲンを撮られ、聴診器当てて問診されたので「フランス語うまくしゃべれないので書いていきました」と言って『傾向と対策』の紙(既往症とか入院暦とか法定伝染症暦の有無とか予防接種暦とか鳥に接する仕事はしていませんとか・・・つまり、私は変な病気をなんにも持ち込んでませんよーということを細々と書いていある)を見せたら、はいあっちへ入ってと言われて、おみやげ(?)のレントゲン写真をもらって、何かにサインしたら、はいこれでおしまいですと滞在許可書を渡されて、「えーっと、きょうはこれで全部おしまいですか?」と聞いたら、「おしまいです。さようなら。」といわれて、「あ、ありがとうございます。さようなら。」と帰ってきた。

帰宅するためにバスティーユ方面に歩いていくと、オペラ座のとなりにフナックのCD屋がある。明日の室内楽の曲、練習するヒマがないので、そこで宿題の曲のCDを買う。(←つまり、カンニングです。)

家へ帰って、カンニングCDを聞きながら30分くらい練習して、アリアンス・フランセーズに向かう。



ここが「ANAEM」か・・・
ぼくは花粉症なのだが、最近鼻がむずむずする。
往来にも鼻をかんでいる人がけっこういるが、今は花粉の季節か?
パリのマダム、けっこう豪快に鼻をかむ。さばさばしてていいね。


帰り道、オペラ座のとなりにたまたま見つけたCD店。


バスティーユ側から見たサンルイ島。すっかり黄葉している。


アリアンス・フランセーズ、やっぱりかなり難しい。先生がいろんな課題をしゃべるのだが、課題の意味さえよく理解できない。
やっぱり、覚えている単語数が絶対的に足りないのと、それと、自習時間が絶対的に足りないのだ。
語学研修が目的で来ている人もいるようなので、本来ならフルートの練習をするのと同じぐらいの勢いで予習する必要があるのかもしれない。(できないけど。)
あんまり大変だったらもうひとつ下のクラスに変えてもらおうかと思うが、もうちょっとがんばってみるかな。

家に帰ると、ポトフの作り置きがある。きょうでポトフがなくなってしまうのだが、4日も食べ続けたにもかかわらず、お名残惜しい。
寒い夜に帰ってきたときのポトフの幸福感をなんに例えよう・・・ そう、それはまさしく「おでん」だ!
なべをつついて、『ああ、カブがあと2つしかない』とか、そういうのも、おでん種をつついてる感覚に似ている。味や食感も似ている。ゆで卵や大根や厚揚げも入れたい気分だ。
(入れないけど。・・・でも、うずら卵ぐらいなら許されるか?)

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