#24 Hokkaido  2052.6マイルの軌跡 


すごいぞ知床!

じんわりとした暑さで目が覚める。
今日は6時と早起き。
視界の広いキムアネップ岬キャンプ場。

サロマ湖と雲の隙間にのぞく真の青空。
こりゃいいキャンプ場だ。

翌朝のキムアネップ岬キャンプ場。
ちょっと分かりづらいですがサロマ湖も見渡せる素晴らしいキャンプ場。

とそんな美しい視界に入ってきた傍らにあるR6は泥だらけで見事なほど汚い(笑)。
炊事場の横に移動させてコッヘル片手に簡易洗車。
なかなかきれいになったので気分も晴れやか。
んでもって撤収。

知床方面に足を向ける前に北勝水産へ。
あいにく営業時間になったばっかりでお客は一人もいない。
前回不意を突く美味だったホタテバーガーを食べたかったが、そんな準備どころではなさそうだ(泣)。
ホタテの貝柱と鮭トバをおみやげに退散。
道東オンリーでまた来てやるから覚えとけよ!!(ってあんたが悪い)

駆け足でさらに東へ向かう。
能取湖は一面赤に染まるサンゴ草の季節が終わり静かだった。

小清水原生花園あたりのR244。濤沸湖が右側に見え遠くに斜里岳。
左側にはいい感じの釧網本線が併走している。

浜小清水のあたりになると行く手に遠く羅臼岳、斜里岳が見える。
それに近づいていくように走っていく。
日差しがじりじりとウェアを通じて暖め、停まると暑いほどだ。

斜里を抜けると直線から徐々に緩やかなカーブが続く気持ちのいい道。
潮の香りが一段と濃くなり鼻を抜けて脳を刺激する。
5年前はこんなに快適だと気づかなかったのだが・・
と思ったら古い道路の痕跡が・・。どうやら改修したようである。

銀杏の葉のように広がるオシンコシンの滝。

オシンコシンの滝
岩肌の斜面、飛沫を上げながら知床の雪解け水が豪快に流れる様は見事だ。
飛沫があたり一面飛び散っていてこれぞ本物のマイナスイオン!!
那智の滝なんかとは一味違う。

そしてウトロからいよいよ知床横断道路へ。
これまで数々の道を走ってきた中、日本で3本の指に入る、いや総合力では最高といってもいいワインディング!!
高速コーナーが続くウトロ側
「ビッグバイクよ、さあアクセルを捻り、アスファルトをたぐり寄せたまへ〜!」
と言うので
「ははーっ!」
とアクセルを開ける(笑。

あ〜もう何も表現する言葉が見あたらない。語彙の少なさが悔しすぎる・・。

あっという間に頂上。

知床峠。今回2度目も晴れ!うひょ〜!!

羅臼岳の頂上には雲がもくもくと湧くように発生しているが素晴らしいことにかわりはない。
バイクを降り駆け足で羅臼側を見ると眼下には真っ白な雲海・・。

すげー・・・・、すげーよ・・・」(当然口は半開き)

山の天気は変わりやすい。
写真を撮ったら急いで羅臼側を下る。
緩やかな右コーナーを抜け、見通しの良い直線に出るとそこにはまたとんでもない展望が!

見返り峠付近。テンション上がりまくり!
ライダーが停まるたびに「すごいっすね〜!」を連発してしまった(笑

もりもりの緑にきりっと通る一本の道筋・・。

天気の天気の良さがわかる一枚。笑いが止まらない。

もう説明はしません!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

来るライダーみんながブレーキをかけ、足を止めるのです。

羅臼岳。羅臼岳ですよ〜、みなさん。

羅臼側のワインディング
絶妙な傾斜・タイトコーナーが連続する。もちろん路面状態も良い
筆舌に尽くしがたい興奮!
アレを覚えたサルのようにブレーキング→ずばっと倒し込み→旋回→ずいずいっ→どっかーん!(笑)

知床横断!日本人に生まれたなら行け、コノヤロ〜!!(すいません取り乱しました・・)

当然のように1往復したのは言うまでもありません。
5年ぶりの知床だけどやっぱりいいです。
地元のオヤジに怒鳴られながらクソ熱い熊の湯なんかに肩身を狭くして入るより余程楽しいです。
(妄想・・実際に怒鳴られるかは不明)

もう一度走りたいと5年前思っていたがやっぱり今回も最高だった。
この知床を見られ、走れたことで今回のツーリングは申し分のないものになった。

羅臼側に下りて道の駅で一息。
新鮮な地の魚たちが並ぶ。

羅臼の道の駅には地の魚が並ぶ。

西へ一気に向かい中標津あたりへ。
天気が徐々に悪くなっていき雨がぽつりぽつりと降りだした。
降ったり止んだりだが、ペースが速いのでほんの少量の雨でも走っているとすぐに濡れてしまう。
カッパを着込んで再出発。

例の直線道路
背中のあたりが「ざわざわーっ」くすぐったくなるようなこれぞ北海道的景色
ちなみに雲がやたらと多いので開陽台はスルー。
(「開陽台はココがいい!」というのを知ってる人がいましたら教えて下さい。
オレにはさっぱりわかりません・・。)

うねりうねりの直線、北十九号。

牧舎でミルクでもと思って立ち寄る。すると、
「雨が降り出してきたなあ・・」
と思ったら滝のようにざざーっと本格的に降ってきた(汗。
泣きそうになりながらタンクバッグとメットを軒下に避難させてもらい中へ。
昼飯も食ってなかったのでカレーライスと食後にアイスを頼む。
小汚い野郎がカウンターでカレーを食う姿は自分で想像しても笑える。

食後のデザートを平らげて窓から外を見ると雨はすっかり上がっていた。
「いい雨宿りになりましたぁー」
とお礼を言ったら笑ってた。

前回景色はともかくある意味散々だった裏摩周展望台をスルーして、
これまた前回ガス欠懸念で断念した神の子池に行く。
ここは今回楽しみにしていたひとつのポイント

道道に看板が立っていて場所はすぐわかった。
しかし聞いていた通りダート路
フラットダートとはいえ傾斜や微妙な起伏があり、バリオスならともかくR6では慎重に行かなければならない。しかも若干ウェッティー・・。
途中の道でワンボックスがスタックして引き上げてるし(汗)。

5分ほどだろうか?森の中に開けた土の駐車場にたどり着いた。
観光バスは来られないので人影はまばらでてくてくと1分ほど歩く。

神の子池。
自然のみが創り出せる色にただただ感動・・。

ふぉ〜・・・
エメラルドブルーの湖面に倒木、魚影がちらっと見えてすぐに消えた。
しばらく黙って眺めていると今度は魚が跳ねた。
釣魚禁止なので釣り吉には「たまらない」シチュエーションなのだろう。

どうやったらこんな色になるのだろうか?
月並みな言葉だが美しい・・。
自然の神秘
今日はホントにいい日だ。

そろりそろりとダートをクリアし、アスファルトの道に出るとR6は再び輝きを取り戻す。

川湯温泉
道に迷い川湯温泉駅が見当たらない。
自分のいる場所の勘違いにようやく気づき駅に行く。
駅の雰囲気はJRではじめて来たときよりずいぶん変わってしまったような気がする。

この駅もいい雰囲気。
美しい写真が多い青春18切符のポスターにもなった。

硫黄山
何となく行ってみた。
拡声器でわめく黒タマゴ売りのおっちゃんがいかにも観光地って感じだ。

黄色いのが湯の花となって売られているのです。

ガーっと噴出する熱気と時折咳き込むようにコボゴボッっと出るいかにもな感じを間近で見られるのはいいが、いきなり爆発したらちょっと怖いなと。
フィヨルド崩壊に巻き込まれた観光客みたいになったらたまったもんじゃない(笑)。

さてと和琴でキャンプでもと屈斜路湖畔を走っていたら、砂湯のキャンプ場がよさげで空いていたのですぐさま飛び込んだ。
今日は17時とわりかし早めのキャンプイン。

今日も、テントを張り終わるとざーっと10分ほどにわか雨が降りだし助かった。

外に出て夕食は摩周壱番館に!と決めていたのだけど、よく考えたら今日は日曜日
電話してみるとやはり日曜日の夜は混むとのことなので、やむなく断念・・。
強引に行ってもよかったけど、テーブル独り占めじゃあお店に失礼だもんね。また今度。

というわけで適当にメシ処を探す。
「丸木舟」だけはヤダなと思っていたけど、あんまり他に無さそうだったので結局「丸木舟」となりました。

今回はコタン丼でもホワイトラーメンでもなくジンギスカン定食!!
においが苦手って人も多いがオレは関係なし(鈍感?)。
自分専用のコンロに専用の鉄板。なかなか本格的。
おいしく無難に頂きました。

丸木舟のジンギスカン定食。
専用の鍋の方余計なものが落ちてがいいような気がしますが・・

テントに戻ってゆっくりと眠る。明日はもうフェリー乗船・・。
社会人の悲しさ。嘆いても仕方ない。

無理だけど」を何度も繰り返しながら友達が言ってた言葉を思い出した。
「世界中の人間すべてが働かなきゃいいのに・・」

矛盾多々有りなのはわかってるけどね・・。

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