5/3(水)
賽の河原からの眺め。
朝6時前に起きると両隣にテントが張られていた。
俺達が寝てから来たようだ。でもライダーではなく家族連れ。こんなところに寝るワイルドな家族連れもいるもんなんだなと感心。

今日は結構距離を走るのでガンバらねば。
生駒高原までは見所ゼロなので高速でそのまま小林ICまで行くことにした。対向車線は早くも渋滞が始まっていたが俺達には関係なし。3日振りの高速で2人のテンションもヒートアップ!競うようにアクセルを開ける。

小林ICを降りて少し走っていくと視界が開けてきて霧島の山並みが裾野まで広がる雄大な景色。
そのままなだらかに登っていくと再びマツなどの針葉樹に展望が遮られ、中速より少しタイトな極上のワインディングが始まった。
車が少ないので走りに集中し、豪快かつ慎重にアクセル2 "Track 02" by artist を開ける。単純に右に左に傾けるのが楽しい道だ。七折の滝を右手に過ぎ、賽の河原に到着。

ここからは徒歩で山道を登っていく。ライダーより家族連れよりトレッキングの人が多いようだ。一様に仲の良さそうな老夫婦が手を取り合って登っていく姿はほほえましい。ぶくぶくいってる賽の河原
登っていくとあたり一面に火山特有のにおいが立ちこめる。ところどころ地表からボコボコと水蒸気を上げているところもあった。樹木など全く生えていない。

賽の河原を後にし、緩やかなアップダウンを抜けていくと分岐がある。ここで道を間違えて県道480号に入ってしまった。
しかしこの道、森のトンネルを抜けるような感じ。木漏れ日が差して目に眩しく気持ちの良い道だった。そして鹿児島方面へ戻ろうとしたのだがここでも間違えてしまった。
御池という所に小さな駐車場がありここで休憩したときに地図を見て初めて気づいたのだった・・。
何となく方向がおかしいなと感じてはいたのだが自信満々に亮が曲がったのでそのまま咎めずに走ったのがまずかった。大幅なタイムロス。
慌てて来た道を引き返す。途中、道の駅霧島のあたりで景色が開け、桜島が見えそうだったがうっすらとしか見えなかった。じらされると余計に見たくなる(笑)。

霧島の温泉街を抜けて海の方へと走らせる。
隼人町に入ると徐々に桜島のシルエットが見えてきた。
海沿いの道に出ると初夏の陽光が眩しく、潮風がふわーっと鼻を突く。青い海と白い雲、桜島の噴煙が力強く吹き上げて見えた。最高!

鹿児島の市街に近づくと渋滞が始まるがそれもさほど気にならないほどだった。
鹿児島市内で西郷さんの銅像を探す。亮が前回来たときに行ったらしいのでその記憶を頼りに後ろをついていく。あっさりと見つかった。上野のそれよりかなりデカイ。お決まりの撮影。

街のデパチカに行って薩摩揚げで昼飯とする。デパチカは他にもうまそうな匂いが充満していて目にも鼻にもそして財布にも毒。薩摩揚げだけを買って無事(?)外に出た。味はと言えばなかなかウマイ。練り物はそんなに好んで食べる方ではないがあっと言う間に食べてしまった。

ここから南下するには指宿スカイライン
計画段階では亮は海岸線を走りたいようだったが俺は譲らなかった。谷山ICから始まるこの道は極上のロング&超高速ワインディング!バリオスでは全開で走ってもまだ全然パワーが足りない感じ。大型で来たら存分に楽しめるだろう。
途中の展望からは海と鹿児島市街、石油コンビナートが見えた。夜景がきれいに見えそうだ。
生き埋めのふたり。
存分にワインディングを楽しむとイッシーで有名な池田湖がその先にある。車が増えてきて軽い渋滞。しかし池田湖の先に見える開聞岳はきれいな円錐の造形美、美しかった。

そして山川砂蒸し温泉へ。
海辺沿いに細い道をうねうねと曲がっていった先にあるのだが、その人の多さにびっくり!駐車場は車だらけ。
整理券を配っていてとりあえずもらいに行くとなんと1時間待ち。GWだから仕方ないけど。

海べりにへたりこんで亮とどうしようか思案しているとGSF1200Sのおっちゃんが話しかけてきた。そこに広島や宮崎のライダーも加わり情報交換が始まる。お互いのルートを話したり、そこの状況、お勧めポイント、ルーティングの話など尽きない。話しているうちに帰りのフェリーの話になり、GW中は混んでいるということを聞いた。予約をしてなかったので宮崎から大阪行きと日向から川崎行きの状況を聞いてみることにした。俺は清水の実家に寄って帰る予定だったので大阪行き、亮はそのまま東京に帰るので川崎行きと考えていたのだ。電話してみると予約で既にいっぱいとのこと!頭の中が白くなりかけた・・。

GWということを考えればそれはあり得ることだったのだ。俺達の楽観的だった考えはかなり甘かったようだ。焦ってとにかく他のフェリー会社にも当たってみる。
オーシャン東九、名門大洋、阪九などことごとくダメ・・。だんだん笑えなくなってきた・・。
そして何とか大分から神戸行きのダイヤモンドフェリーが見つかり、すぐさま予約。俺も亮も小躍り!助かった。
九州から東京まで高速爆走が頭の中ををよぎっただけに嬉しかった。

温泉の待ち時間でこれからの予定を練り直し、あーだこーだしている間にようやく風呂の順番が来た。海辺の一部に屋根がついた場所があり、一度に10人ぐらい並んで砂に埋まることができるようになっている。
更衣室で全裸に浴衣という過激な格好で浜に向かう。
おばちゃんたちに言われるまま埋まってみた。思っていたより熱くない。亮が前回来たときは熱くて長いこと入って居られなかったようだが今回は程良い温かさが全身に行き渡ってすこぶる気持ちがいい

ここからどうするか議論。亮は前回来られなかった吹上浜に行きたいと言い出した。
ここからじゃ距離がありすぎるし、ナイトランになるのは嫌だと思ったのだが、どーしても行きたいようなので折れることにした。

そうと決まれば早く出発する。日は傾きかけていたからだ。
亮も自分が推した以上、オレに真っ暗の砂浜を見せるわけにもいかないと思ったのか、はたまた自分自身がどーしても見たいからなのかペースが早い。50kmの道のりを僅か1時間ちょっとで走りきった。

吹上浜のあたりに着いたことは着いたのだがどこから行ったらいいのかさっぱりわからない・・。本日の寝床、桜島行きのフェリー乗り場。消火器もあって安全対策は万全!
かなり日が暮れてきて焦る。
適当な場所を曲がって海に出たのだが、そこには何でもない砂浜が広がっているだけだった・・。(苦笑)
まあ夕日がきれいだったから良しとしよう。

さあ今夜の寝床はどうする?
帰りのフェリーの大分までだいぶ距離があるので、なるべく近づいておいたほうがいいだろうと思った。
とりあえず鹿児島市内に向かう。

鹿児島市内の225号に入るとやたらと腹が減ってくるので、九州でメジャーなファミレス「ジョイフル」で豪勢にいくことにした。
がっつりと洋食を堪能して寝床になりそうなフェリー乗り場へ向かう。
フェリー乗り場は改装されたのか小ぎれいになっていた。どこで寝るか近くを見て回ったりしたが、中に入ると寝られそうな場所があったのでそこで眠る。

しかし・・オレらってホントに社会人なのか?(笑)
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